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明けましておめでとうございます。
今年もよろしくお願いします。
現在、メキシコはリベルタドーレス杯への出場権を争うインテルリーガ(メキシコ1部リーグの8チームが参加。アメリカ開催)に参加するチームを除き、プレシーズンとなっています。1月中旬から始まる国内リーグの開幕が待ち遠しいです。
さて、題名にもある、昨年末行われたクラブワールドカップ。北中米・カリブの代表として、今回もメキシコの有名なリゾート地カンクンに本拠地を構えるアトランテというチームが参加しました。
日本の多くの皆さんは聞いたことがないチームだったとは思いますが、試合を見て「良いサッカーをしていたね」などと感想をもらえると、メキシコでサッカーを勉強している身としてはうれしい限りです。
しかし、個人的には今回のアトランテvsバルセロナの試合から、以前から感じていたメキシコサッカーの「課題」が浮き彫りになった気がしました。
1つ目は、後ろからの短いパスでの組み立てをほとんどやらせてもらえなかったこと。
メキシコ国内リーグのチームにはバルセロナのような、前線からハイプレッシャーをかけてくるチームは存在しません。多くのチームが、ハーフラインの15メートルほど前までは強いプレッシャーをかけず、相手が前進してくるのを待ってプレッシャーをかけ始めるという手法を取ります。
なぜ、その守備の仕方が主流なのか? それは、気候や芝の長さ、選手の能力が関係してくると思います。メキシコのような長めにカットされた芝、暑さ、高地という状況下で、ヨーロッパのチームのような前線からのハイプレッシャーを行っても、終盤にスタミナ切れする可能性が非常に高いでしょうし、ヨーロッパと違ってスピードがあるメキシコ人選手は稀(まれ)です。
そのため、メキシコの各クラブは、バルサが行ったような前線からのプレッシャーをメキシコ国内で受けることはまずありません。メキシコ国内ではGKからDFまではフリーな状態でつながせてもらえる。それが習慣として身についているため、今回のアトランテのようにハイプレッシャーをかけられると、せっかくボールを奪ってもすぐ失う、後ろから組み立てることができず、ロングボール中心になるという状況に陥ってしまったのではないかと思います。
一般的に、メキシコ代表はヨーロッパのチームとの相性が悪いといわれます。それも、国内リーグでは体験することのない前線からのプレスにとまどい、自分たちのいちばんの武器である「短いパスでの後ろからの組み立て」のリズムが作れないこと、に原因があるのではないかと僕は感じています。
少し前に行われたU-17ワールドカップで、メキシコが日本と対戦したときも、似たような現象が起こっていました。日本の2枚のサイドMFと2枚のFWがメキシコ代表の4バックに前線から厳しいプレスをかけ、後ろからの組み立てを封じられ、長いボール中心となり、完全にペースを握られていました。
結果的には、個人技とフリーキックからの得点によって勝利はしましたが、このゲームはメキシコ国内でも、日本に内容で完全に劣っていたという見方が強かったのを覚えています。
そして、2つ目の課題が「セットプレーの守備」です。
今回のバルセロナ戦でもコーナーキックから点を取られましたが、今シーズンの国内リーグでのセットプレーからの得点(失点)は異常に多かった印象があります。コーナーキックか斜め45度付近(直接は狙えない位置)からのフリーキックはかなり高い可能性でゴールになっていました。
僕は普段からヨーロッパリーグの試合もテレビで見ていますが、メキシコリーグのようにここまで簡単にセットプレーからゴールは入りません。
もともとメキシコでは、フリーキックの攻撃のパターンをいくつか持っていて、相手の意表を突いたりディフェンスをブロックしたりして、フリーな選手を作ることが積極的に行われます。そういったサインプレーの効果が出ていることが一つの原因としてあるのは間違いないでしょう。
ただ、「ディフェンス時の集中力」「ボールへの執着心」が絶対的に欠けていると、僕はメキシコ国内リーグの試合を見ていて感じます。セットプレーという、勝敗を決めるいちばん重要な場面で、注意力が散漫になることによってやられてしまう。そういったメンタル的な部分に、苦手とするアルゼンチンやヨーロッパの強豪国との差があるのではないかと思います。
しかし、2010年はメキシコ独立200周年、革命100周年という、メキシコの歴史において重要な記念の年。メキシコ人の友人たちは、僕が「メキシコサッカーの課題」を真面目に分析しているのをよそに「今年は記念の年だ。何か良いことが必ず起きる!!」と非常にポジティブです(笑)。そんなメキシコ人とメキシコサッカーを今年もレポートして行きたいと思います。
今年も「メキシコ通信」をよろしくお願いします。 |