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今回は、メキシコサッカー協会が管轄する指導者養成学校について。「Escuela Nacional de Directores Tecnicos」、通称“ENDIT”と呼ばれています。
ENDITは、首都であるメキシコシティに本校があり、国内の主要都市に現在16校あまりが開設されています。
全4レベルで構成されていて、各レベル、半年の講習&実技を受けて、テストに合格すれば次のレベルに進めるシステムになっています。
ちなみに僕は6月に無事レベル1に合格し、現在はレベル2を受講中です。
学校は週4日のうち3日が理論、1日が実技を行います。いずれも夜の7時~10時まで。各レベル20週間で成り立ち、計240時間を費やします。そして、最短2年で卒業となります。
各レベルを合格した際に与えられる、資格は以下の通りです。
レベル1…2部(22歳未満のチーム)および3部(18歳までのチーム)のアシスタントコーチの資格。
レベル2…1部および1a(サテライトリーグに相当)でのアシスタントコーチの資格。
レベル3…2部及び3部での監督の資格。
レベル4…すべてのカテゴリーでの監督の資格。
ENDITには、メキシコ人の国民性がよく現れた特徴的な授業が多いです。
講義は講師が一方的に授業を行なうのではなく、受講者の「参加」が求められる形式のものです。その時間もカリキュラムに含まれているのか?(笑) と思うぐらい、受講者同士や講師を交えての討論の時間が多い。
講師がいっていることや資料に載っていることでも、納得できなければ意見を出し合います。意見の交換が行なわれるようになると、グループ内の集中力が上がっていきます。さらに講師の情熱も高まり、自分の引き出しからカリキュラム外の知識を披露してくれます。
そのエクストラな話が本当に興味深いものであったり、記憶に残るといったことはみなさんも経験があると思います。そういった状況が生まれる環境が、自然と創り出されていくのです。
そして、発表や指導実践の場が、非常に多いのも特徴の1つです。
講義で学んだ理論を実技や発表で表現する。知識を頭の中に入れるだけでなく、それを実践して身につける。そんな流れを感じます。知識は使ったり、口にしたりしないと忘れてしまいますからね……。外国人の僕としては、ほぼ毎週のように生徒たちの前で発表や指導実践の場があるので、準備がいつも大変ですが。
しかし、そんな指導者学校に通う上で、僕の中で最も重要なこと。
それは、メキシコ人の平均収入からしたら決して安くない授業料を払い、19時~22時までという、仕事や指導が終わってからという時間帯で、必死に自分の指導者としてのレベルを上げるために通うメキシコ人指導者たちと切磋琢磨できていること。
決して勤勉な人種ではないメキシコ人が、ディスカッションで意見を本気でぶつけ合っている姿や、先生を質問攻めにしている姿などを生で感じ、参加できる。
そこにはメキシコならでは、メキシコ人指導者ならではの環境があります。
そういった部分を肌で感じられていることが、自分にとって大きな経験となっています。講師から学ぶことももちろんありますが、クラスメートから学ぶことは非常に多いなと感じています。
入学当初から、外国人だからといって特別扱いすることなく、受け入れてくれたクラスメートたち。彼らには本当に感謝しています。本当にいい仲間です。
そんな、メキシコ人の温かい国民性にも助けられ、素晴らしい環境で勉強できています。卒業まであと1年。さらに深くメキシコサッカーを学んでいこうと思います。 |