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深澤 佑介
イングランド

新・イングランド通信 ~No Football No Life~

深澤 佑介
1986年8月1日生まれ。静岡県出身。
高校まではとにかくサッカーに明け暮れ、卒業後、指導者の道を志し2006年に渡英。1年間アマチュアクラブでプレー後、2007年にリバプールに移り、リバプール・ジョン・ムーアズ大学のサッカー科学部に進学。同時にイングランド・ディビジョン1(プロ3部)のトランメア・ローバーズにて育成部のアシスタントコーチに就任。リバプールFCの下部組織でも研修を受ける。サッカーの母国にて日々悪戦苦闘中。
FAレベル1コーチングライセンス取得。

イングランド

■視覚から学ぶもの

2009.11.24


イングランドのフットボール文化は、フットボールに対するお金の使い方、その環境を見ることで感じられると思います。プレミアクラブのアカデミー(下部組織)は、たいていのクラブが素晴らしい施設を持っています。きれいに整備された天然芝のピッチが何面もあり、人工芝ピッチ、室内練習場、トレーニングルームに、ドレッシングルームやミーティングルーム、多目的ルームや食堂を含めたクラブハウス。これらがアカデミーのためだけにあるのです。

それらの施設はもちろん素晴らしいのですが、その中を見ることでさらにそのクラブを感じることができます。多くのクラブでは、クラブハウス内の至る所に、選手のためのさまざまな掲示物が張られているのですが、それらが選手に与えるものはただの掲示物ではありません。

先日ブラックバーン・ローバーズのアカデミーに行ったのですが、そこには興味深い掲示物が数多くありました。クラブの理念や目指すべき選手像はもちろん、現役トップチーム所属の選手からのメッセージ、クラブ内ルール、各選手のゲーム分析シート(パス成功率、シュート数、タックル数等)や、ウエイトトレーニングの記録を記したグラフ等々……。

印象に残ったものの一つは、ウエイトトレーニングの記録表です。各選手の記録を表示するだけでなく、トップチームの選手の平均数値、トップチームの中でトップの選手の数値、イングランド代表選手の平均、同年代の代表選手の平均も記していて、一目でそれらの選手と比較できるようになっていました。

ウエイトトレーニングは数値化が簡単です。フットボールのパフォーマンスにダイレクトに影響しないという考えももちろんありますが、目指すべき選手のレベルを知るというのは、モチベーションを保つ上で大事な要素です。

その他にも現役トップチーム所属選手からのメッセージがあったり、リラックスルームではトップチームのビデオをずっと流していたりと、至るところで「視覚」を用いて目指す姿がイメージできるような工夫がされています。

リバプールFCのアカデミーでも、”HIPS” (100=Hundred %, Initiative, Positive Attitude, Support)という選手が意識するべきクラブとしてのスローガン的なものや、基本的な状況判断プロセスを描いた図(攻撃時の優先順位、守備時の優先順位等)が、至る所に張ってあります。

フットボールはピッチの上でするものであり、ピッチ上でしか表現できないスポーツですが、こうしてあらゆる場所で視覚、聴覚を使って、意識を一つの方向に向けることは、ピッチ上のパフォーマンスを上げる上でも有効な手段なのかもしれません。

こうして視覚や聴覚から繰り返し情報を得ていると、それが無意識のうちに頭にも残るようになります。それらは自分の口ぐせにもなり、最終的にはピッチでのパフォーマンスに影響を与えます。

「サッカーノート」も、そういった効果が期待できるものの一つかもしれません。あらゆる言葉、映像を使って、自分の意識をコントロールしていく。自分自身も実践していきたいと思います。

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