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Column コラム

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深澤 佑介
イングランド

新・イングランド通信 ~No Football No Life~

深澤 佑介
1986年8月1日生まれ。静岡県出身。
高校まではとにかくサッカーに明け暮れ、卒業後、指導者の道を志し2006年に渡英。1年間アマチュアクラブでプレー後、2007年にリバプールに移り、リバプール・ジョン・ムーアズ大学のサッカー科学部に進学。同時にイングランド・ディビジョン1(プロ3部)のトランメア・ローバーズにて育成部のアシスタントコーチに就任。リバプールFCの下部組織でも研修を受ける。サッカーの母国にて日々悪戦苦闘中。
FAレベル1コーチングライセンス取得。

イングランド

■カペッロがもたらした規律

2009.9.29


少し前のことになりますが、イングランド代表がクロアチアを下し、初戦から8連勝でワールドカップ進出を決めました。ヨーロッパ選手権予選敗退から約2年。そのときの批判も大きかった分、この劇的ともいえる変化は現地のメディアでもよく伝えられています。

監督が、現在オランダのトウェンテで監督を務めるイングランド人のマクラーレンから、イタリア人のカペッロに代わり、チーム内でもさまざまな変化が起こったようです。

それまでのイングランド代表チームは、ピッチ外での行動を選手に任せることが多く、”WAGS”と呼ばれる選手の妻やガールフレンドは、代表戦には必ず同行して、新聞のネタとなっていました。

選手とスタッフの間もとてもフレンドリーで、お互いにファーストネームで呼び合うような空気ができていました。代表戦に臨む緊張感が欠けていたと、選手も実際にいっています。

そこでやってきたのがチームの規律を重んじるカペッロ監督。ピッチ内でもピッチ外でも多くの変化をもたらしました。

カペッロが採用した代表チームの「ルール」を紹介すると・・・

試合会場へはジャージではなく、そろいのスーツを着用すること。
短パンやサンダルで出歩くことを禁止。常に代表の公式着を着ること。
代理人、友人、妻などに対して宿泊ホテルへの立ち入り禁止。
チームの集合時に携帯電話を持参すること。
食事は全員同時刻、同じテーブルでとること。
プレーステーションなど、ゲームの禁止。

などなど、さまざまなルールが設けられました。これらもチーム内の規律を保ち、選手が試合に勝つことに集中するため。とはいっても、これだけいきなり変化が起こると、選手からも不満が出てきそうですが、実際にそんなことはなく、むしろプロフェッショナルな関係の中で、監督に対して好意的な選手が多いようです。

それも、「結果」がいちばんの説得材料だといえると思います。カペッロの指導、チーム作りはすべてが勝利のためで、そこにブレがなく、効率もいい。そして実際に勝利という結果が出る。この監督についていけば勝てる、と選手に思わせるのが、いわゆる「勝者のメンタリティー」を作り、チームを一つにして、結果を出し続ける要因のような気がします。

フットボールの中で、価値観はそれぞれの選手、監督で違いがあっても、「勝利」という結果はプロの選手や監督、代表チームにおいて共通の価値です。勝つことができるのであれば、いくらでも犠牲は払います。

カペッロがしたように規律を重視すれば、勝てるようになるかといえば、そんなことでもないですし、逆効果になるチームもあると思いますが、少なくともイングランド代表チームには良い影響を与えたようです。

ワールドカップ出場を決めた翌日に、カペッロは「地に足を着けなければいけない」と語っていましたが、今後ワールドカップに向けたカペッロのチーム作りにも注目してみたいと思います!

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