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「外国人選手の数が増え、アカデミーで育った若手イングランド人選手のプレーする機会がない」これは、ここ数年イングランドで問題視されていたことであり、2008年ヨーロッパ選手権の予選敗退で、その声はさらに高まりました。
実際に、プレミアリーグの中で外国人選手の占める割合は非常に高く、クラブによっては登録選手の9割がイギリス国外出身、というチームもありました。その影響で、才能ある若手選手がなかなかトップチームに上がれず、契約解除になったり、プロ契約してもレンタルへ出されたり、他のチームへ移籍する、といったケースが多いのが現状です。
イングランドのフットボール関係者は、その現状に警鐘を鳴らし続けてきましたが、今回一つの打開策が講じられることになりました。
「2010-2011シーズンより、プレミアリーグの各クラブは、登録25名の選手のうち、最低8名を自国選手にしなければいけない」と定める新ルールができたのです。
このルールの影響で、必然的にクラブは育成部門にも力を入れざるを得ないことになります。育てた選手、若い選手の「枠」ができることで、育成が直接的にクラブの強化につながるシステムができました。
今までは、育成はあくまで「先行投資」や「地域貢献」であり、どのクラブも育成をおろそかにしてはいないものの、結果が出にくいこともあり、若い選手を「育てる」ことよりも、さらにポテンシャルの高く、しかもまだ安く獲得できる若い選手を世界各地から「買ってくる」ことに力を注ぐ流れがありました。
今回のルール改正は、クラブの育成に明確な目標を与えることにもなります。イングランドフットボール界にとって、プラスの影響を与えることになるでしょう。
以前から、ルール改正の流れがあったため、今年は各クラブもイングランド人選手の獲得に重点を置いていました。その結果、メディアをにぎわすような、いわゆるビッグネームの移籍は少なく、話題はレアル・マドリードを中心とするスペインリーグへ流れました。
今後はさらに若い年代の育成に重点が置かれる流れになると思いますが、ルール改正の中で気をつけなければいけないのが「自国選手」の定義。実はこれはイングランド人というわけではなく、「21歳以下に最低3年間、イングランド、またはウェールズのクラブでプレー経験のある選手」となっています。その条件を満たせばイングランド人でなくてもいいわけです。
仮に18歳でクラブに入れば、3年経てばちょうど21歳で条件を満たします。すでに18歳以下のユースチームでも、クラブによっては世界各地からリクルートされた選手が集まっています。イングランド人にとっては、プロの世界に入る前に、彼らとの競争が待っています。
また、各クラブ間でも、育成年代の選手の獲得競争が激しくなるでしょう。結局「育成」も「スカウティング」も、ますます力が入っていくと思われます。実際にプレミアリーグやイングランドがどう変わっていくのか? これから注目ですね! |