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深澤 佑介
イングランド

新・イングランド通信 ~No Football No Life~

深澤 佑介
1986年8月1日生まれ。静岡県出身。
高校まではとにかくサッカーに明け暮れ、卒業後、指導者の道を志し2006年に渡英。1年間アマチュアクラブでプレー後、2007年にリバプールに移り、リバプール・ジョン・ムーアズ大学のサッカー科学部に進学。同時にイングランド・ディビジョン1(プロ3部)のトランメア・ローバーズにて育成部のアシスタントコーチに就任。リバプールFCの下部組織でも研修を受ける。サッカーの母国にて日々悪戦苦闘中。
FAレベル1コーチングライセンス取得。

イングランド

■海外の子供は大人っぽい?

2009.8.28


先日、中米や南米にサッカー留学の経験のある方と話しているときに、「海外の子供たちって、案外大人で、しっかりしてるんだよね。」という話を聞きました。

僕も海外での生活が3年になりますが、そういう感じ方をしたことはなく、しかし改めて考えてみると、面白い表現だなと妙に納得してしまいました。

イングランドにもさまざまなタイプな子供がいますし、わがままな子供も多いです。それでも、全体的に同年代の日本の子供と比べ、「大人だな」と、振り返ってみると感じました。

何をもって「大人」とするのか。またなぜ僕らが海外の子供たちを「大人だと感じる」のか。これは感覚的なものもあるので表現が難しいのですが、一つは「自分の意志で自分の行動を選択して、その行動に責任を持っている」こと。それと「大人と普通に会話ができる」ことだと、その人との話の中に出ました。

南米とヨーロッパは、環境や文化が違いますし、国によっても違いがありますが、いずれにしても決まった「形」が少ないように感じます。例えば教育にしても、大まかなものはあっても明確に「小学校6年、中学3年、高校3年、大学4年」というように決まっているわけではありません。極端にいえば「いつ卒業してもオッケー」。成績が基準に満たなければ自己責任となり留年。大学に入る前に1年間「ギャップ・イヤー」を取り、自由に旅をしたり、アルバイトをして人生を考えるという人も少なくありません。

決まった形がないというのは、自分で選択せざるを得ません。自分で選択をするには、自分自身について考えなければいけません。自分のことを客観的に考えざるを得なくなってきます。意外と現実的に物事を考える子供も多く、例えばサッカーにしても、プロ予備軍の下部組織にいてもしっかりとサッカー以外の道を考えて勉強している選手も多いです。

そういった自分で意思決定をする行為の連続が、大人の雰囲気を作っている一つの要因なのかもしれません。

もう一つ挙げた「大人と普通に会話ができる」ということに関していえば、特別なことではないように感じるかもしれませんが、大人との間に「壁」を作らない子が多いように感じます。僕も15歳くらいの子と話していても「子供と話している」という感覚になったことはありません。

敬語がある日本語という言語の要因もあるかもしれませんが、日常生活でさまざまな大人と関わる機会が多いということも、前述の方との会話で出てきました。日本だと学校での拘束時間が長く、大人と接するのは先生と親という割合が高いと思います。スポーツをしていればそのスポーツのコーチも含まれるでしょう。

中南米やヨーロッパでは、学校での拘束時間が短い分、学校外の地域や他の活動で接する大人の数が多い気がします。サッカーにしてもコーチや現場スタッフだけでなく、運営のスタッフ等、さまざまな人に接します。そこでさまざまな大人に触れ、話をすることで、ある程度の年齢になると、子供という違和感を持たずに話ができるようになるのかもしれません。

これらはあくまで僕たちの感覚であり、推測なので、人によっても感じ方は違うでしょうが、サッカーで考えてみても選手が「大人」かどうか、成熟して、しっかりとした考えを持っているかどうかは、選手としての成長にも通じる問題だと思います。これを機に僕も改めて選手の「大人度」に注意して見てみたいと思います。

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