STRIKER DX

ストライカーデラックス
ショップ.学研 Gakken
www.soccerstriker.net
トップページ マッチレポート コラム トピックス セレクション バックナンバー ムック リンク
最近のコラム

2010年1月10日
最終回。新たな出発のとき


2009年12月14日
日英企業の違い


2009年12月4日
英語でのコミュニケーション


2009年11月24日
視覚から学ぶもの


2009年11月17日
フィル・ネビルのプロ意識


2009年11月11日
良いコーチのコミュニケーション


2009年11月5日
マクドナルドと先週からFA


2009年10月31日
新生ウィガンの立役者


2009年10月20日
プレミアクラブのメディア対応


2009年10月13日
トランジションの対応


2009年10月6日
韓国サッカー


2009年9月29日
カペッロがもたらした規律


2009年9月25日
プレミアリーグの新ルール


2009年9月14日
Social support


2009年9月4日
遊び(?)のフットボール


2009年8月28日
海外の子供は大人っぽい?


2009年8月21日
注目! ジャック・ウィルシャー


2009年8月14日
日本人は働き者なのか?


2009年8月7日
Football for ALL



アルゼンチン 南米通信
~ラ・ビダ・デ・ホルヘ~
イングランド 新・イングランド通信
~No Football No Life~
スペイン スペイン通信
~Entrenador KAZU~
イタリア イタリア通信
~ジョカトーレ まことの挑戦~
メキシコ メキシコ通信
~Si se puede!やればできるさ!

   ■休載中■
ドイツ ドイツ通信
~夢をリアルに~
イングランド イングランド通信
~inside walker~
トップコラムワールドサッカー通信局>新・イングランド通信 ~No Football No Life~ 悪いピッチでのプレー

Column コラム

海外発!日替わりリレーブログ ワールドサッカー通信局
深澤 佑介
イングランド

新・イングランド通信 ~No Football No Life~

深澤 佑介
1986年8月1日生まれ。静岡県出身。
高校まではとにかくサッカーに明け暮れ、卒業後、指導者の道を志し2006年に渡英。1年間アマチュアクラブでプレー後、2007年にリバプールに移り、リバプール・ジョン・ムーアズ大学のサッカー科学部に進学。同時にイングランド・ディビジョン1(プロ3部)のトランメア・ローバーズにて育成部のアシスタントコーチに就任。リバプールFCの下部組織でも研修を受ける。サッカーの母国にて日々悪戦苦闘中。
FAレベル1コーチングライセンス取得。

イングランド

■悪いピッチでのプレー

2009.6.11


イングランドのグラウンドといえば、きれいに整備されたピッチを思い浮かべる方が多いと思います。イングランドに限らず、海外のグラウンドは芝で、芝は土のグラウンドよりプレーしやすい。そういうイメージが一般的ではないでしょうか。

実際、イングランドの場合はすべてのグラウンドが芝で、土のグラウンドでフットボールをする光景は見たことがありません。ただ、芝といってもその質はさまざまです。プレミアリーグのクラブなどは下部組織も含め、当然素晴らしい天然芝のグラウンドを持ち、管理体制も非常にいいです。リバプールFCのアカデミー(下部組織)は、10面ほどのきれいに整備されたピッチを持っています。

そんなグラウンドでプレーするのは選手にとって喜びであり気持ちのいいものですが、そういったグラウンドでプレーできるのはほんの一部の選手のみ。ほとんどのアマチュア選手は、整備のされていない雑草のようなグラウンドでプレーします。

芝は深く、表面はぼこぼこで、パススピードは遅くなり、走っていても重さを感じるグラウンドです。雨の多いイングランドでは、そのグラウンドがさらに重くなることも多いですし、冬の寒い時期になるとグラウンドが凍結することもあり、試合が延期になることもよくあります。その影響で春には延期された分の試合が回されるので、シーズン終盤は試合が増えるものです。

日本の一般的な土のグラウンドと比べて、いい環境といえるかどうかは疑問です。ただ、そのグラウンドがプラスに働くこともあります。それがイングランドの選手の強みとなっているかもしれません。

日本人がイングランド人のプレーを見たときに、まず感じるのが「パススピード」の違いです。イングランドでは速く打ち込むパスのことを”Ping!”といったりもするのですが、基本的にパスのスピードは非常に速いです。指導者が「パススピードを速くしろ」といっているわけではなく、自然にそのスピード感覚を学んでいるのです。

それはこのグラウンドの影響も大きく、誰もが小さいころは芝の深く重いグラウンドでプレーする中、普通にパスしていたらどうしてもパススピードは遅くなり、つながらなくなります。意識して速いパスをしないと、パスはつながらず、それを繰り返すことで無意識にパスが速くなると、見ていて感じます。

さらに、身体のバランスや強さも、この悪コンディションのグラウンドの中で鍛えられています。足場が不安定で重いグラウンドでプレーすること自体が、そのままフィジカルトレーニングにつながるような感覚があります。僕も自分でプレーしているときには、土のグラウンドと比べてかなりきつい、プレーしづらいと感じます。テクニックのある選手であっても、このグラウンドの上でバランスを失わず、倒れることなくプレーできなければ、望むプレーはできません。

こうして条件の悪いグラウンドでのプレーを通して、選手はさまざまなことを無意識に学んでいくのです。中には、あえて条件の悪いグラウンドでプレーさせるクラブもあります。いいグラウンドでプレーすることが常に幸せなことなのか、考えさせられてしまいますね。

次のコラム←

ワールドサッカー通信局トップへ →前のコラム

ストライカーDX トップ マッチレポート コラム トピックス セレクション/スクール バックナンバー ムック リンク