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鈴木 達朗
ドイツ

ドイツ通信
~Probieren wir mal!~
(とりあえず、一緒にやってみよう!)

鈴木 達朗
宮城県出身。中学生からサッカーを始め、大学1年まで競技を続ける。サッカークラブも無い町で、一人でストライカーなどの雑誌を読んでは友人に薦め、「サッカーマニア」と呼ばれる少年時代を過ごす。中学では、クラブチームに所属。小学校で全国大会に出た選手たちを目の当たりにして、早々に挫折。頭を切り替えて、選手時代からコーチの目線で過ごす。学者になるつもりで渡った先のベルリンで、たまたま試合に誘われたクラブから、コーチになることを頼まれて、指導者になる。二足のわらじで大学も卒業し、現在に至る。タイトルは練習中に発する自分の口癖から取ったもの。
Webサイト:http://www.tatsurosuzuki.com/

ドイツ

■サッカーにおける良い距離感とは?(後編)
:攻守での開くこと、閉じることのメリット・デメリット

2017.10.04

みなさん、テークヒェン(Tägchen:グーテンタークを短くしたヴァリエーション)!
前回は選手間の距離、コンパクトとはどの程度の面積なのか、という話をしましたね。

今回は、その距離をどのように維持するのか、しないのか、という話をしましょう。サッカーでは、基本的に「攻撃のときは広く、守るときは狭く」という言い方をします。「コンパクト」というのは、主に守るときに使う言葉ですね。

守備のときは基本的に、この距離を維持し、その30✕10メートルのスペースのなかでブロックを作れれば、あまり問題はありません。問題は、「攻撃のときは広く」という条件のときです。このとき、守備の鉄則である狭く、コンパクトに、という部分と矛盾する部分が出てくるからです。

もちろん、「プレーの質や精度を上げて、ミスをしなければ良い」という考えには否定はしませんが、監督やコーチである以上、ゲームプランに「ミスをしない」という不可能な条件を付けるわけにはいけません。

今回も、前回と同様にサッリ監督のナポリの画像を見ながら話を進めていきましょう。このチームは、ディフェンスの選手が角度を作ってパスコースを確保する必要があるとき以外は、基本的にディフェンスラインが開くことはありません。

img_01
(図1:ナポリの基本的なボール保持時のスキーム。幅を取るのはサイドハーフの選手で、前進させるときは基本的にサイドから)

数年前に、サイドバックがウイングの位置まで開きながら相手のディフェンスラインの外側に張るやり方も流行りましたが、今は3バックにして対策することで、そのメリットも消されています。ボールロスト時のトランジション(切り替え)のことを考えると、むしろ選手間の距離が広がることで守備時のポジションバランスが崩れてしまうデメリットのほうが大きいかもしれません。次の図を見てみましょう。

img_01
(図2:カウンター時、ナポリのディフェンス陣はすでに最適な幅でディフェンスラインを構築)

先にナポリのディフェンスラインは必要なとき以外は広がらない、と書きましたが、上の図を見ると、その理由が分かります。つまり、攻撃(ボール保持時)のうちから、既に守備の準備が始まっている、ということですね。サイドにボールを運ぶのは、ボールロスト時にすでにパスコースが180°限定されているので、(ゲーゲン)プレッシングを効きやすくするためです。攻撃時のメリットは、以前に書いたこちらの記事も合わせて読んでもらえれば、より分かりやすくなるかな、と思います。

もちろん、このレベルになるとポジショニングプレーなども使っていますが、基本的には上に書いたスキームをベースにしていることを頭に入れておいてほしいな、と思います。ボール保持時に「何のために広がるのか」、そして「ボールをゴール前に運ぶのに、そもそも広がる必要があるのか」といったことを考えてみると、いろいろと見えてくるかもしれませんよ。

長くなりましたね。今回はこの辺にしておきましょう。それでは、チャオ!

 

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