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鈴木 達朗
ドイツ

ドイツ通信
~Probieren wir mal!~
(とりあえず、一緒にやってみよう!)

鈴木 達朗
宮城県出身。中学生からサッカーを始め、大学1年まで競技を続ける。サッカークラブも無い町で、一人でストライカーなどの雑誌を読んでは友人に薦め、「サッカーマニア」と呼ばれる少年時代を過ごす。中学では、クラブチームに所属。小学校で全国大会に出た選手たちを目の当たりにして、早々に挫折。頭を切り替えて、選手時代からコーチの目線で過ごす。学者になるつもりで渡った先のベルリンで、たまたま試合に誘われたクラブから、コーチになることを頼まれて、指導者になる。二足のわらじで大学も卒業し、現在に至る。タイトルは練習中に発する自分の口癖から取ったもの。
Webサイト:http://www.tatsurosuzuki.com/

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■サッカーにおける『良い距離感』とは?(前編)

2017.09.25

みなさん、モイン!
前回は、僕の個人的な活動の報告になってしまったので、今回はもう少し抽象化して、一般的に使える実践的な話をしましょう。

現在、僕は11人制の試合をしているので、11人制に限った話をしたいと思います。さて、選手のインタビューのなかで、よく「良い距離感でプレーができた」という言い方が出てきますね。ドイツ語だと、「Raumverteilung(ラオム・フェアタイルング:『スペースの分配』の意)という言い方をします。

2つの点と点を結ぶと線(距離)になり、角度が異なる3点を結ぶと面(面積=スペース)になります。いずれにせよ、点と点の間の距離がそれぞれの大きさを決めるので、ここでは距離だけに集中して話をしましょう。

選手は距離感という感覚でかまいませんが、監督やコーチが自分の感覚で「良い距離感」と言っていては、選手には伝わりません。そこで、僕はヨーロッパの数チームがゴール前にブロックを作ったときの選手間の距離を比べて、帰納的におおよそ何メートルか、というのを計算しました。

そうすると、ボールの位置や相手の動きによって誤差はありますが、だいたい8~10メートルぐらいです。手元に画像があるので、サッリ監督のナポリの画像を見ていきましょう。

img_01
(図1.ナポリのゴール前のブロックを作ったときの距離感。筆者作成)

これは1例に過ぎませんが、だいたい30×10メートルの面の中に9人入るのが『コンパクト』と呼ばれる基準と言えるでしょう。この300平方メートルのスペースをうまく分割して、ボールをうまく奪う、運ぶのが「ラオム・フェアタイルング(スペース分割)」の目的となります。

なので、僕は基本的に練習でも試合前でも、4バックを形成するトレーニングのときには、必ず平らなマーカーで9メートル幅の印をつけて、そのスタートポジションからオーガナイズのトレーニングを開始します。選手たちが「良い距離感」というときの「良い距離」を身に着けさせるためです。そのときに、僕は必ず「9メートル」という数字をキーワードとしてコーチングの際には繰り返して言います。何度も繰り返すので、選手にはからかわれますが、それだけ繰り返さないと、頭の中に残らないものです。

さて、なぜ9メートルかと言えば、それがチャンレンジ・アンド・カバーに適している距離だからですね。ざっと50メートルを6秒で走ると計算して、9メートルだとおよそ0.75秒です。この時間はだいたい認知から2、3歩の移動までのスピードに適しているのでしょうね。

今回は、基本ポジションでの距離感について話をしました。次回は、そのポジションと距離感を攻守に渡って、維持するのか、ということについて一緒に考えていきましょう。

それでは、チャオチャオ!

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