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鈴木 達朗
ドイツ

ドイツ通信
~Probieren wir mal!~
(とりあえず、一緒にやってみよう!)

鈴木 達朗
宮城県出身。中学生からサッカーを始め、大学1年まで競技を続ける。サッカークラブも無い町で、一人でストライカーなどの雑誌を読んでは友人に薦め、「サッカーマニア」と呼ばれる少年時代を過ごす。中学では、クラブチームに所属。小学校で全国大会に出た選手たちを目の当たりにして、早々に挫折。頭を切り替えて、選手時代からコーチの目線で過ごす。学者になるつもりで渡った先のベルリンで、たまたま試合に誘われたクラブから、コーチになることを頼まれて、指導者になる。二足のわらじで大学も卒業し、現在に至る。タイトルは練習中に発する自分の口癖から取ったもの。
Webサイト:http://www.tatsurosuzuki.com/

ドイツ

■ベルリンのフットサル状況

2014.10.6

みなさん、こんにちは。モイン、モイン(ブレーメンなど北ドイツの方言「ハロー」の意)!。前回の最後に、今回は僕の住んでいるベルリンのフットサル事情についての話をするということを書きました。ですので、今回は、その話をしましょう。

まず、以前の書いたように、ドイツではハレン・フースバル(室内サッカー)が主流です。フットサルは、あまり認知されていません。ですので、基本的にはドイツ人の間で盛んというよりは、外国人の多い都市で盛んなスポーツということになります。実際、僕がファーストチームでプレーヤーとして、セカンドチームでは監督として活動しているチームも、ドイツ人は3分の1以下で、ほかはラテン系、トルコ系の選手たちです。チームを立ち上げたのがイタリア人ということもありますが、イタリア人が3分の1、スペイン人、ポルトガル人、南米系が3分の1、その他3分の1という割合です。

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(夏に参加した7人制サッカートーナメントの時の写真。誰がどこの国の人か分かりますか?)

そういうこともあって、昔、まだ学生として大学のスポーツコースでフットサルをしていたころ、オーガナイズしている人に「日本は、フットサルが盛んだよな。ドイツでは、ぜんぜん知られていないんだ。ドイツに比べれば、日本はフットサル先進国なんだよ。なんせ、ビルの屋上にコートがあるぐらいだからな」と声をかけられたことがあります。当時は、全くフットサル事情を知らなかったので、へえ、と思った記憶があります。

さて、なぜ「ドイツ」ではなく、「ベルリン」のフットサル事情かといえば、州ごとにサッカー協会があり、その協会ごとに運営が違っているからです。例えば、ベルリンでは、3部リーグまであり、各リーグに10~12チームあり、2チームが自動昇格です。その一方で、例えば州の規模が小さいハンブルクでは2部までしかなく、チーム数も多くありません。あるいは、サッカー協会ではなく、その都市で最も大きな総合大学がリーグを運営している州もあります。ベルリンも昔は大学が運営していましたが、何度か会場にしていた敷地内の体育館で警察沙汰があり、運営をベルリンのサッカー協会に譲渡してしまいました。今は、選手証を発行し、必ずサッカー協会に登録しているクラブを通じてしかチームがリーグに参加できないようになったので、だいぶ落ち着いてきたのかな、という感じがします。このように、ドイツのフットサルは、まだまだ始まったばかりの創生期で、関係者は手探りのなかで活動しています。

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(ベルリン杯2回戦、ヘルタ・ベルリンとの試合前の写真)

では、レベル自体はどうかといえば、それほど高くはありません。基本的に、ボールの扱いがうまい選手が集まってくる傾向があり、オフザボールやディフェンスの基本などを疎かにした選手が多いような気がします。実際は、みなさんもよく知るように、フットサルほど、オフザボールの動きの頻度と正確さが求められるものはないのですが、テクニックの意味を履き違えた、ボールをこねくり回す選手が多い印象があります。実際、僕自身が監督していてよくいうのが、「ボールを簡単に動かせ」「必ずひとりはボール保持者のラインより下がって、確実にボールを受けられるポイントにパスコースを作れ」ということです。本当に、クライフの「シンプルにプレーすることが最も難しい」という言葉を実感する日々です。おおまかにレベルを分けていうと、3部の上位から2部までは団子状態。1部に定着したチームがその上にいて、トップ3が大きなレベル差をつけて君臨する、という感じです。

最近は、徐々にサッカーの4部、5部でセミプロとしてやっていた選手たちがサッカー選手としてのキャリアに区切りをつけたあと、フットサルのほうに流れてくる傾向が出てきたので、ポテンシャルは大きなものがあります。現状では、ドイツには代表チームがありませんが、ドイツサッカー協会が本腰を上げて、興味を示すスポンサーが本格的に参入してくれば、あっという間に頭角を表すのではないか、という気がしています。最近では、ドイツサッカー協会発行の冊子でも、フットサルに関する記事を入れるようになってきたので、10年後には、ドイツでもフットサルが盛んになるかもしれません。

次回は、最近、ドイツのジュニア年代のトレーニングに取り入れられ始めたスモールサイズのゲームについて話をしましょう。それでは、皆さん、チャオ、チャオ!

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