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鈴木 達朗
ドイツ

ドイツ通信
~Probieren wir mal!~
(とりあえず、一緒にやってみよう!)

鈴木 達朗
宮城県出身。中学生からサッカーを始め、大学1年まで競技を続ける。サッカークラブも無い町で、一人でストライカーなどの雑誌を読んでは友人に薦め、「サッカーマニア」と呼ばれる少年時代を過ごす。中学では、クラブチームに所属。小学校で全国大会に出た選手たちを目の当たりにして、早々に挫折。頭を切り替えて、選手時代からコーチの目線で過ごす。学者になるつもりで渡った先のベルリンで、たまたま試合に誘われたクラブから、コーチになることを頼まれて、指導者になる。二足のわらじで大学も卒業し、現在に至る。タイトルは練習中に発する自分の口癖から取ったもの。
Webサイト:http://www.tatsurosuzuki.com/

ドイツ

■ドイツU15代表のセレクションとプレー・アビリティ(前編)

2013.11.29

皆さん、こんにちは。前回は、サッカーを始める入り口について書きましたね。これを見て、最近のドイツの子供たちはサッカーを始めるようだ、という作品の紹介をしました。今回は、サッカーを始めて、これから本格的にプロへの道が始まる入り口について書こうと思います。日本の教育システムでいえば、前回は義務教育の始まりの年代のために、今回はその終わりの年代のために書かれています。

今回は、ドイツU15(15歳未満)代表が何を基準に選手の能力を見極めているのか、次回は実際のセレクションがどのような流れで行われているのかを見ていきましょう。今回のテーマは、「Fussball Training(フッスバル・トレーニング)」というドイツサッカー協会が一般の指導者向けに運営しているWEBサイトが発行している月刊誌に載っていた、フランク・エンゲルU15代表監督のインタビューを参考にしたものです。

img_Fussball_Training

現在の日本でも、徐々に広まっていますが、サッカーの能力を見るときには、2つの見方があります。ひとつは、選手の能力をいろんな要素に分けて、ひとつひとつを取り出して見る「分析的な」見方。もう一つは、選手のプレーの「全体」を「包括的に」見る見方。その中で、監督のエンゲルさんは「プレー・アビリティ(Spielf?higkeit)」という言葉を繰り返し強調しています。プレー・アビリティとは、説明調で訳すと「ゲームの中で発揮される能力」ということになります。さて、プレー・アビリティとは、具体的に、一体何でしょうか?

エンゲル監督は「サッカーというのは複合的なスポーツだ。速く走れたり、スタミナがあっても、いい選手であるとは限らない。技術があっても、最低限の体力があって、状況に適切なプレーでなければ意味がない。プレー・インテリジェンスがあっても、それを実行に移せる体力と技術がなければ、それがあるとは証明できない」といっています。要は、実際のゲームの中で他人の目から見ても分かるように証明できなければ、それらの能力の有無を議論してもしょうがない、ということです。これは「包括的な」見方ですね。U15の代表(候補)の選考、というのはすでにこれぐらいシビアな評価がされるのですね。もちろん専門家ですから、彼らもどんな能力が欠けているか、長所なのか、ということを「分析的」に見ることもできるでしょう。専門家というのは、「分析的な」見方と「包括的な」見方を必要に応じて、適切に使い分けられるものです。

「木を見て森を見ず」という言葉がありますが、林業の熟達した方々は、一本の木をしっかり調べて見れば、森全体のある程度の状態は分かるでしょうし、森全体の必要な情報を見たり、実際にその中を歩いてみれば、一本一本の木々がどんな状態か、ある程度の見当はつくのではないでしょうか。

さて、先にシビアな評価がされると書きましたが、選手がU15という成長期の身体的に難しい時期であるということも、エンゲルさんは忘れてはいません。その部分のプラス・マイナスを含めた、将来性というところも評価に入れられます。次回は、こういったことも考慮に入れながら、どうやって「プレー・アビリティ」を見極めるのかという選考のプロセスを見ながら、「プレー・アビリティ」がどういう能力かという定義をすることにしましょう。

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