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井上 信 1983年生まれ。神戸市出身。中学時に在籍していたクラブチームのイタリア遠征がきっかけでカルチョ(イタリアサッカー)の虜になる。2005年夏の阪南大学在学中にペルージャへ旅立ち、イタリアサッカー協会所属のチームと選手契約を交わした。チームとの契約を代理人なしでやり遂げ、フットサルチームなどでもプレーした後、帰国。現在はフレスカ神戸チームスタッフとして活躍中。
Ciao tutti.
セリエAは序盤から中盤へ差しかかっていくところ。今季の各チームの目標が改めて修正されているといった状況です。さて、そんな中で、今年セリエBから昇格したばかりのあのイタリア1危険な町(以前のコラム参照)ことバーリ(BARI)が大健闘しています。目標のセリエA残留に向けてはなかなかいい出だしといえるでしょう。
さて、そんなバーリの躍進の鍵となっているのが、なにといってもリーグ最少失点を誇る守備。バーリDF陣の中でも僕の注目する選手は、序盤戦フル出場の若手DFアンドレア・ラノッキア・21歳です。実は彼、僕が2年前に所属していたアッシジにあるチームANGELANAの練習生として、夏のプレシーズンの時期に一緒にトレーニングしていた仲なのです。その後、彼の才能を高く評価していたアレッツォが買い取り、その後もアレッツォでの活躍を知ったフィオレンティーナなどのセリエA各チームが獲得を目指したものの、昨年のシーズン前にセリエBのバーリへ移籍したのです。
僕自身、当時のプレシーズンを一緒に過ごした時期のことをよく覚えているのですが、地元のサッカー関係者も彼のことをみんなよく知っていました。、アッシジ出身でもあるし、それにとにかくデカイから。身長は当時から大きく(現在195センチ・89キロ)、DFをやっていたこともあり地元では、【アッシジのマテラッツィ】・【マテラッツィ2世】などといわれていました。
ラノッキアとは、家が近かったので何度か近所のBARで会うことがあり、僕はよく“チャオ、巨人!”とあいさつし、向こうも“おー、チビ中国人!”なんて呼び合いながら冗談ばっかりいっていました。
そんな彼が、アレッツォで頭角をメキメキと現して、その年代の代表選手にまで選ばれて、今ではセリエA最少失点チームの守備の要になっている。このままいってフル代表で活躍したら、それはまさにシンデレラストーリーでしょう。
そして、先日行われたセリエA第8節では、1-1で向かえた後半に値千金の決勝ゴールを決めて、セリエA初ゴールも挙げました。このまま、活躍を維持して、チームの上昇とともに彼自身もフル代表に選ばれてくれれば、僕も自慢のタネが増えるということです(笑)。
ということで、みなさん、バーリのアンドレア・ラノッキア選手に、これからも要注目ですよ。ちなみに、マテラッツィ2世と呼ばれるだけあって、実際に会ってみるとかなりの迫力があり、手足も長く、本当に嫌な選手なのですが、唯一本家マテラッツィと違うところがあるのです。それは、人見知りする性格で恥しがり屋さんであるというかわいい一面。
しかし、プレーしているときは、恐れることなくダイナミックなプレーを見せているので、みんなもセリエA観戦の際にはぜひ注目を。そして、彼みたいなシンデレラストーリーがあることも忘れず、決してあきらめず、Jリーグや海外トップリーグでプレーするんだという気持ちを持って日々努力しましょう。