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井上 信
イタリア

イタリア通信 ~ジョカトーレ まことの挑戦~

井上 信
1983年生まれ。神戸市出身。中学時に在籍していたクラブチームのイタリア遠征がきっかけでカルチョ(イタリアサッカー)の虜になる。2005年夏の阪南大学在学中にペルージャへ旅立ち、イタリアサッカー協会所属のチームと選手契約を交わした。チームとの契約を代理人なしでやり遂げ、フットサルチームなどでもプレーした後、帰国。現在はフレスカ神戸チームスタッフとして活躍中。

イタリア

■移籍金

2009.7.4

Ciao tutti.

さて、今回は今年僕が初めて身をもって体験した【移籍金】についての話題を書こうと思います。
僕はイタリアでサッカーを3年間プレーして、1年間フットサルをプレーしているけど、みなさんは、僕がどんな環境にあるのか、はっきり分からないと思います。
いくつか基準になるようなことはあるわけですが、そのうちの一つ、選手の価値を決める値段についての話題です。

日本でもこの時期、ヨーロッパサッカー好きなら“カルチョメルカート”という言葉を聞くことがよくあるでしょう。つまりは選手の移籍の取り引きのことを指している言葉で、またレアル・マドリードが、ミランからカカ、マンチェスター・UからC・ロナウドを獲得しましたが、そのときニュースなどで目にする金額が移籍金なのです。

僕の所属するフットサルセリエC1の世界にも移籍金は存在します。
ビックリでしょ!? フットサルセリエC1というと、日本でいう地域リーグのようなものです。地域のトップリーグの選手ですら移籍金が発生する、それがイタリアという国なのです。

もちろん、フットサルに限らずサッカーでも同じ。僕が昨シーズン、また一昨シーズンに登録していたイタリアサッカー協会の所属チームだと、アマチュアでも移籍金がチーム間で発生するのです。つまり、その選手の【選手証】を売買しているというと分かりやすいでしょうか? もちろん、選手側が、各自の選手証を自分で保持するか、チームに委ねるかを決めることができます。
しかし、ここがまた複雑で、各自で保持するということは、つまり自身で移籍先のチームなどを見つけないといけないことになるのです。なので、活躍できなかった選手などは後で苦労します。
チーム側に委ねた選手は、その年の成績に見合った金額をつけられて(移籍金)売られるなど、チームの経営問題にも現実的に関わってくるし、選手自身、値段をつけられることによって、一つの、目に見える評価となるわけです。

さて、これらを踏まえた上で、僕の話へ。
今季セリエC1で30試合31得点。初のフットサル挑戦の年に【謎の日本人】が結果を出し、名前が売れ、有名になったことによって移籍金がついたのです。ちなみにウンブリア州のフットサル界で名前が知れている日本人といえば、セリエBで活躍し、日本代表にも選出された吉田輝選手がいます。

僕の選手証は自分で保持しています。イタリアへ渡ってから代理人なしで毎年やってきたので当たり前なのですが、ヨーロッパ以外の出身の選手は、基本的に25歳以上は選手証を自分で持てないというルールが、プロ未満において設定されているため、昨シーズンまでは選手証を自分で持っていても、移籍金をつけられること(どこかのチームが僕の選手証を売買すること)がなかったのです。

26歳となった今シーズン、初めて僕の選手証を保有したのが今のチームでした。 今季の活躍により、僕の選手証を買いたいというチームが全部で6チーム現れて、その中でもいちばん高い値段をつけたのが、来季セリエBで戦うMontecastelliというチーム。彼らは、僕の今季所属していたチームに1万ユーロ(約140万円)を支払う準備があるということです。

どうです? イタリアのセミプロ・アマチュアの世界のお金の動きも、なかなかプロさながらで面白いでしょう?
さて、あなたが僕の立場ならどうします???

それではまた来週。チャオ!

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