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井上 信
イタリア

イタリア通信 ~ジョカトーレ まことの挑戦~

井上 信
1983年生まれ。神戸市出身。中学時に在籍していたクラブチームのイタリア遠征がきっかけでカルチョ(イタリアサッカー)の虜になる。2005年夏の阪南大学在学中にペルージャへ旅立ち、イタリアサッカー協会所属のチームと選手契約を交わした。チームとの契約を代理人なしでやり遂げ、フットサルチームなどでもプレーした後、帰国。現在はフレスカ神戸チームスタッフとして活躍中。

イタリア

■外国から見た日本とは?

2009.3.13

チャオ!
3月8日の日曜日は、ここイタリアは『女性の日』と決められていて、女性の政治的自由と平等のためにたたかうことを提唱するための、記念の日となっています。
そして、世の男性は、愛する人をはじめ、家族から仕事の同僚女性までありとあらゆる関係の女性に、ミモザという黄色い花を贈るのがしきたりになっているのです。女性に花を贈るなんて、さすがイタリア人男性らしいマメな行動ですね(苦笑)。
僕の知人は、彼女がミラニスタ(ACミランのサポーターの呼称)だからと、作り物の赤いミモザを贈っていましたが……。彼女の反応は想像にお任せします。

さて、そんなマメなイタリア人たちですが、いざカルチョの試合となると面白いように人が変わります! 僕の友人の中には、『スタジアムに行くときは、女は置いていくよ。もちろん危険があるということも含めてだけど、何よりあそこは男の戦場だからね!』と彼女を前にいい放っていました。
とにもかくにもイタリア人のほとんどが、カルチョの話になると普段よりもまた数倍、大げさに手振り身振りをつけて話します。それが、イタリアのサッカー『カルチョの根源』とでもいいましょうか。

皆さんもご存知かと思いますが、イタリアは日本のJリーグ開始よりも約100年も早く国内リーグがスタートしました。昔は、グラウンドもない、町の広場で行われていたカルチョだったのですが、そこからどんどん発展して今に至っているわけです。日本のサッカーとイタリアのカルチョについて、大きな違いがあるとしたら、それは環境でしょう。

特に地方クラブの設備のよさには驚かされます。それに、地方の各町に各クラブ専用のグラウンドがあることには本当に驚かされ、イタリアではこれだけカルチョに対してお金を落としていく、つまりはクラブに誇りを感じている人が多いのだなと思いました。

日本のクラブはというと、まだサッカーは比較的新しいスポーツなので、どんどんクラブが増えてきてはいますが、それに追いつくだけのグラウンドがないように感じます。そこでどうするかというと、クラブ幹部は資金集めに奔走して、スタジアムを新設しようと考えるでしょう。しかし、イタリアの地方クラブには元々グラウンドが存在していて、そこに人が集まり、クラブができていくので、日本のような状況に陥ることがないのです。

町の生活の中から生まれたカルチョに対して、1つの産業として成長しようとしている今の日本サッカー。これから強豪国の仲間入りをしていくためには、一体何が必要なのでしょうかね? 強豪国の模倣をしたり、自国の特徴を伸ばしてみたり、まだまだ日本サッカーは試行錯誤の段階ですが、だからこそ、今の若い選手が海外へ出て、一度外から、日本サッカーを含めた日本文化に触れてみることも大事ではないでしょうか。

ないものねだりの日本人と呼ばれないために、自国の武器を磨くのもいいかもしれませんね。日本人が世界の舞台で通用するものとは、一体何でしょう。

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