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井上 信
イタリア

イタリア通信 ~ジョカトーレ まことの挑戦~

井上 信
1983年生まれ。神戸市出身。中学時に在籍していたクラブチームのイタリア遠征がきっかけでカルチョ(イタリアサッカー)の虜になる。2005年夏の阪南大学在学中にペルージャへ旅立ち、イタリアサッカー協会所属のチームと選手契約を交わした。チームとの契約を代理人なしでやり遂げ、現在ではチームのエースとして認められるほどの存在に成長。来シーズンはセリエC~Eのチームでプレー予定。

イタリア

■アシストマン

2007.10.26

Ciao tutti!!!
今週も、落ち着いた1週間をチームと共に過ごしています。そうなんです、先週の日曜日もホームで、1-0と勝ちました。現在第5節を終えて、1試合少ないにもかかわらず、同率首位の3チームに勝ち点1差の4位につけています。

そして、この試合でもアシストをした僕の各紙の評価はというと【ASSISTMAN】【GENIO】【Nipotino di NAKATA】(アシストマン・天才・中田の後継者)と掲載されていました。

さぁ今日はこの中から、【アシストマン】という言葉を引用して、話を進めて行きたいと思います。

日本のJリーグをネットを通じてイタリアから見ていると、得点ランキング以外にもアシストランキングなんてものもあります。まぁ日本のみんなからしたらそれは、当然のことなのだろうけれど、ここイタリアではあり得ない事なのです。

僕のコラムの中でも何回もいい続けてきていますが、ここイタリアで外国人選手が成功するために必要なことは、得点を記録することなのです。試合後にイタリアの各テレビ局が、幾度となく流すゴールシーンの影響は多大なものです。翌日には、その選手の名前がイタリア全国を巡るのです。子どもたちは、ゴールを挙げた選手の名前を呼びながらマネてみて、大人たちは仕事場で、おじいさんおばあさんたちは、町のバールでそのゴールについて当時の選手と比較して語り合うのです。そういえば、カターニアの森本が初戦で初得点した翌日は僕の回りでも彼の話で持ち切りでした。イタリアとは、そういう国なのです。

前置きが長くなりましたが、そういうことなので、アシストをしたのは誰かなんてことよりも、得点をしたボンベル(点取り屋)は誰かということになるのです。ですから、イタリアではアシスト役に回っている選手たちの評価が過小評価されてしまいがちです。

そんな中でのこの【アシストマン】という評価は、素直に喜んでいます。

と、素直に喜んでいると僕のファンのイタリア人にこういわれました。『マコ、お前は日本でプレーするほうがいい。アシストして一人で浮かれていろ!』彼がなぜ、このようなことをいったのか?

アシストという言葉をもらって喜ぶのは、やはり犠牲心の強い日本人であるからなのかもしれないけれど、彼らイタリア人からすれば、自分で得点を決めてこそ意味があるのです。だからといって、アシストに意味がないとはいってなかったが、もしもあなたが選手として生活できるようになりたいのなら、アシストよりも得点を決めて有名になれということです。選手の価値を決めるのは、目に見える結果なのです。あなたがもしも監督なら、選手を獲得するにあたってボンベルとアシストマンどちらが第一希望でしょうか?

さぁ、みんなも自分の立場に置き換えて考えてみよう。
あなたが、トップ下の選手でペナルティーエリア付近でボールを受ける、前には味方のFWがいる。思い切ってシュート、それともラストパスを送る?

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