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井上 信
イタリア

イタリア通信 ~ジョカトーレ まことの挑戦~

井上 信
1983年生まれ。神戸市出身。中学時に在籍していたクラブチームのイタリア遠征がきっかけでカルチョ(イタリアサッカー)の虜になる。2005年夏の阪南大学在学中にペルージャへ旅立ち、イタリアサッカー協会所属のチームと選手契約を交わした。チームとの契約を代理人なしでやり遂げ、フットサルチームなどでもプレーした後、帰国。現在はフレスカ神戸チームスタッフとして活躍中。

イタリア

■ナイフを持ってグラウンドへ!

2007.10.5

Ciao tutti!!!
いきなりこんなタイトルで、イタリアってやっぱり恐いな~。なんて思ったあなた、勘違いさせてごめんなさい。
これは、セリエAの試合を見に行く観客へ向けての言葉ではなく、日曜日の試合前にぼくたちのチームの監督が日本人の僕に対して言った言葉です。

まぁ大袈裟な言い方ですが、説明するともっと相手にファールをするところは強く行けということになります。
ファールには、無駄なファールもありますが戦術的に必要なファールもあり、これが日本とイタリアでは大きく違います。

そのファールの中でも僕が一番興味を持ったことは、【やられたらやり返せ】という、日本では多分一番やってはいけないファールだと思います。
僕の日本でのサッカー経歴の中でこの類のファールを、許していた監督は一人もいなかったですしね。
それが、イタリアでは違うのです。戦術として、相手との駆け引きとしてこのファールが使われるのです。

先日の試合で、相手DFに背後からスライディングを受けた僕ですが、文句を言わずに黙ってプレーを90分間続けました。そして、その翌日に同じチームメートに言われた言葉がこうです。
『お前は相手になめられるぞ。もしそうでなくても、相手はお前のことを脅威に思わないだろう』
彼が、続けて説明してくれました。
『ファールをもらって、相手を退場にさせるのは確かに戦術的にいいことだ。でも、相手選手の誰かにファールをやり返さなければお前のことをみんな狙ってくるぞ。それに、お前が相手選手の一人にファールを仕返すことによって相手は、お前を見る目が変わる。いい意味でも悪い意味でも、要注意人物となるのだ。なぜなら、あからさまに汚いファールをしてはお前が退場することもあるし、審判からの目がチームにとって不利になりかねない。そこを相手は狙って、ドリブルでファールを探しにお前のところに突っ込んでくる。でも、やり返すことによってお前との距離を取りたがる弱気なDFもいる。何気ないファールをすることが大事だ、相手を苛立たせるようなやつを』

たったひとつのファールで、ここまでの駆け引きをイタリア人選手たちはしているのだ。
しかも、彼はセリエCというプロの試合も経験している選手。これはプロとセミプロ、またアマチュアのサッカーでもいえることだと思う。

話は戻るが、試合前に監督が僕に言った言葉はこういうことだったのだ。
ナイフを持ってはグラウンドに入れないが、必要なときには相手の足にナイフ(ファール)をしろということなのである。
これは、日本のサッカーの現場では学べなかったことで、サッカーで勝つためにすごく有利に働くことだなと思いました。

ということで、みんなにファールをしろというわけではないけれど、必要なときに必要なファールはあるということをわかってほしい。でないと、日本人はいつまでもなめられ続けるかもね。

ANGELANAは2試合終えて、1勝1敗。僕の新聞採点は6.5でした。
2試合ともいい形できているので、今週の日曜日のホームではゴールを決めて勝って、もっと要注意選手になるべく頑張ります!!!

それではみなさん、よい週末を!!!

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