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倉本 和昌
スペイン

スペイン通信 ~Entrenador KAZU~

倉本 和昌
1982年5月19日生まれ。広島県出身。中学生時代に選手としての限界に気づき、指導者になろうと決意する。高校卒業後、アルバイト期間を経てバルセロナへ。
2006-2007シーズンより、バスク人のみで構成されるアスレティック・ビルバオの育成部コーチに。さらに地元のチーム(U-12)で監督を務めている。スペイン公認コーチングライセンス中級取得。08-09シーズンは、スペインリーグ2部B、バラカルドのスカウト兼ビデオ係およびサントゥチュ13歳チームの監督を務めている。「Entrenador」は指導者の意。

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■走れる選手が良い選手?

2008.8.4

先週のコラムの続きのようになりますが、今度は「走ること」について少し考えてみたいと思います。

最近では、テレビで選手が走った試合中の総距離まで数字が出るようになりました。これは視聴者にも、よりサッカーがわかりやすくなるようにという配慮なんだと思いますし、解説者もそのデータを使いやすいでしょう。

しかし、いちばん怖いのは最も走った選手が良い選手だと評価されること
もしくは走ること自体が目的化、つまり、走れば良いんだと判断されてしまうこと。

確かにサッカーにおいて走ることは必要不可欠な要素であり、走れない選手はプレーすることも難しいでしょう。

しかし、「いちばん長く走った選手が最も良い選手かどうか?」は別の問題だと思うのです。そうだとしたらマラソン選手を連れてきて、サッカーを教えればいいわけですから。いかに効果的なプレーをしているかに焦点を当てなければいけないと思うのです。

例えば走り回ってミスをし続けるのなら、このときその選手がやらなければいけないことは、さらに走ることではなく、あまり走らず、落ち着いて状況を見て的確にポジションを取るように集中すること。

先日行われたヨーロッパ選手権でも、シャビやセスクの運動量が注目されていましたが、「どれだけ走ったか?」という総距離よりも、どのように動き、なぜそこへ動いたのか? その後どのようなプレーに影響を与えたのか? ということを、さらに分析することが大切なのではないかと思います。

そうなると必然的に彼一人ではなく、ボールがないところでのフリーランニングは、他の味方、チーム全体の動き、そして相手の動きにも影響され、それが効果的なプレーと結びついているということを発見することができるのではないかと思います。

走ることの意味を改めて考えてみました。まだまだうまく表現できていませんが、走らなくて良いという意味ではないですし、いかに頑張って走るかではなく「走る質」を追求しないといけないと思うのです。

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