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スペインサッカー協会が発行する、スペインサッカー協会公認指導者ライセンスの話をしたいと思います。僕が通っていたころのルールや記憶なので、新しくなっていることもあるかもしれませんが、大まかな流れを説明したいと思います。
スクールはスペインでは3段階に分かれ、レベル1(初級)、レベル2(中級)、レベル3(上級)となります。
初級を持っていると、育成年代すべてのカテゴリーで監督としてベンチに座ることができ、さらに女子カテゴリーではトップチームの監督も可能です。
(育成年代では、一部のユースカテゴリーに指導者ライセンスが求められ、それ以外のカテゴリーでは基本的にライセンスなしでも監督としてベンチに座れます)
レベル2では、Tercera Division(名称は3部リーグですが、実質4部リーグ)以下のカテゴリーの監督をすることができます。メインはアマチュアチームですね。
そしてレベル3は、トッププロを含むすべてのカテゴリーでの監督資格となります。ただし、監督資格があるだけで、能力があるかどうかは別問題です(笑)。
コーチングスクールは、通常1シーズン通じて行われます。つまりサッカーのリーグ戦と同じように9月から始まり、翌年の6月まで行われるのです。参加資格は16歳以上で、高卒以上の学歴。そして実技ができれば問題ありません。
一応簡単なフィジカルテストが行われますが、僕が受けたときはとんでもないぐらい丸々と太ったコーチなど(もちろん彼はほとんど走れません……)、フィジカルテスト自体を受けられない人もいました。それでもちゃんとライセンスをもらっていましたよ。
なので、基本的にはある程度ボールが蹴れて、サッカーが好きな者であれば誰でも入れるようです。ただ、このコーチングスクールの形式もスペインサッカー協会の管轄なのですが、運営自体は各地域の協会に任せているので、地域によって必要な書類や申し込み方法が若干違うようです。
現にバルセロナでは、昔はカタルーニャサッカー協会が管轄していたのですが、市に運営の権利を譲渡したため、僕がいたときとはかなり様子が変わっているようです。
それに地域や年によって開かれるコースが変わります。毎年レベル1~3まで開かれるわけではないんです。
例えば、今年はレベル1と2だけ。違う地域ではレベル3だけなど。なんともスペインらしいといえばそうなんですが……。
そのおかげで(?)、僕はレベル2を取得してから丸々3年経っているんですよね。その間バルセロナからビルバオに引越ししたこともあり、レベル3が開かれず、受けられなかったんです。
一応、新しいシーズン(2008-09)からはビルバオで4年ぶりにレベル3が開かれる予定で、現在申し込み準備を進めています。
授業は基本的には週3回、一日3時間です。
授業内容は戦術、技術、運動生理学などから、心理学や練習方法論まで多岐に渡ります。もちろんグラウンドでの実践も。バルセロナでは練習や仕事と重ならないようにと、夜19時から授業が行われました。
各レベル、15~17教科くらいあったと思います。そしてすべての教科で10点満点中5点以上を取れば合格となり、その後1年間の実技が証明されればライセンス発行となるのです。5点未満だったら追試へ、というのは日本のテストと同じです。
ちなみに実技とは、どこかのクラブに入り、実際にチームを指導しているという証明をもらうことで、つまりチーム登録をして協会が発行している監督証を作ってもらうということになります。
ただ一般の人は、仕事や家庭があって、チームを指導し、さらにライセンス取得のために学校に通って勉強するというのは、かなりの負担になりますね。事実、僕が通っていたときも両立が難しく、途中であきらめてしまう人がいました。
とはいえ、入るための規制も少ないので、誰でも受けたい人は受けに来てください。その後ライセンスが取れるかどうかは自分次第。そしていいチームで指導ができるかどうかも自分の実力次第ですよ、と……。
これは、より多くの指導者が勉強できるという意味では非常に門戸の広いやり方で、そうやって勉強をし、ライセンスを取得する指導者が増え続ける。その人たちがスペインの裾野を支えているわけですね。 |