|
豚インフルエンザ騒動は南米でもすごい。今のところ感染を確認されたのはペルー、アルゼンチン、ブラジルで1人ずつだが、各国ともウィルスの侵入阻止に躍起となっている。アルゼンチンでは、早々とメキシコとの直行便の欠航を決めた。空港では到着客へのチェックも行っている。南半球のアルゼンチンはこれから冬になる。ただですら冬はインフルエンザが流行するので、新型ウィルスが侵入すると、それが一挙に広まる恐れがあるのだ。
メキシコ勢2チームが参加している、コパ・リベルタドーレスにも豚インフルエンザは影響を与えている。ベスト16によるトーナメント1回戦は、メキシコチームのホームゲームを代替地で行うことを決めた。しかしその候補地に挙がったコロンビアとチリが、厚生省の指示により受け入れを拒否。感染の恐れのあるメキシコチームの選手やスタッフ、サポーターが入国すると、ウイルス侵入の可能性が高まるからだ。このため今のところ、メキシコ勢のホーム試合の予定が宙に浮いている(注=その後、メキシコ勢は大会を棄権した)。
このコロンビアとチリの拒否決定に影響を与えたかどうかは不明だが、その直前に、笑ってはいけないが面白い事件があった。コパ・リベルタドーレスのグループリーグ最終戦のエベルトン(チリ)vsチーバス(メキシコ)でのこと。チーバスのレイノーソがエベルトンのFWペンコに対し、指で相手の鼻に触ったり、顔に向かって咳をかけたりして、「うつしてやる」と挑発したのだ。これが試合後に問題となった。レイノーソは反省しながらも、「ペンコがうちのGKを押して、『お前らみんな死ぬ』といったから、メキシコ流に返しただけ」と状況を説明。また別の情報では、エベルトンの選手がチーバスの選手に対し、「病人、感染者」といってからかったとも伝えられている。いずれにせよ試合中によくあるののしり合いに過ぎないが、なんといっても時期が悪かった。レイノーソには、出場停止などの処分が科せられるようだ。
実はアルゼンチンでは、豚インフルエンザの問題が起こる前からデング熱が猛威を振るっていた。北部のチャコ州などに発症者が多いが、ブエノスアイレス市でも患者が確認され、総数は2万人以上とされている。デング熱は蚊に刺されることで感染する。普通の蚊より大きく腹に白黒の縞があるのが、デング熱の媒体となる蚊だ。予防策の一つとして長袖を着るように勧めているが、この蚊は服の上からでも刺してくるので、この対策はあまり効果が期待できない。各自治体は蚊退治に躍起となって街中にも殺虫剤をまいている。しかしこれも、ボウフラが次々と羽化するのでイタチごっこ。流行しはじめてから2カ月近く経つが、まだ収束の兆しは見えない。
デング熱にはワクチンがないので、毎年必ず患者は出る。しかし、今年は例年にない流行だ。とはいえ、死者は少ない。感染してもきちんと治療すれば、死亡率はそれほど高くない病気らしい。症状は、風邪とほとんど同じ。だから怖いのは、風邪だと思ってて手遅れになること。デング熱の注意を呼びかけるチラシには、ボウフラの巣となる水たまりを作らない、風邪だと思っても自己判断せず病院へ行く、などが書かれている。
そこへもってきて、今度は豚インフルエンザだ。これも、症状は風邪と同じ。ということで、ちょっと熱でも出ようものなら、「デングか豚インフルエンザか」と心配して病院に駆け込む人が増えている。そういえばホルヘも、ここ2~3日のどが痛い。いつもなら、プロポリスとニンニクとハチミツが入ったブラジル製のスプレーをのどにシュシュっとすればすぐ治るのだが、今回はあまり効果がない。しかしこれも、「病は気から」というものだろう。仕事中はのどが痛むものの、酒を飲んでる浮かれているときは感じない。あるいは、本当に「酒は百薬の長」なのか。 |