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長島 大
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オランダ通信
~Wat is de Hollandse School?~

長島 大
愛知県出身。早稲田大学ア式蹴球部、サラリーマンを経て、2011年8月にオランダに渡る。様々なアマチュアクラブで研修、監督として経験を積み、現在オランダ最古のクラブ、De Koninklijke Haarlemsche Football Club(オランダ3部)のU17の監督として活動中。オランダサッカー協会公認レベル3(UEFA C)、日本サッカー協会公認C級を保持。
ホームページ http://dai-nagashima.com/

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■190ページのレポート パート3 ~オランダサッカー協会のビジョン~

2018.11.13

前回は子どもたちを成長させるために必要な4つの原則について紹介しました。今回も190ページにも及ぶレポートの続きになります。このレポートには改めてオランダサッカー協会が掲げるビジョンについて書かれています。オランダサッカー協会は1985年からある信条を掲げています。

「フットボールはフットボールすることで学ぶ」

子どもたちがよりサッカーを学べるようにするためには、よりサッカーに近い状況を作り、4つのチームファンクション(攻撃、守備、攻撃から守備への切り替え、守備から攻撃への切り替え)に分けてトレーニングしていくことが必要です。オランダサッカー協会のビジョンのひとつにサッカーのアクションを出発点とするというものがあり、このような出発点を持つことでサッカーをより最適な形で学ぶことができるとオランダサッカー協会は考えています。その中で、より多くの「サッカー」を経験し、かつ「楽しみ」「共に働き」「コミットメント」することが良い結果を生み出すと言われています。

オランダサッカー協会が持つビジョンに基づいて最適な試合形式が決定されなければ、協会がそのビジョンを持つ意味はなく、当たり前のことですが国全体で一つの方向に向かうことができません。そのビジョンの1つに年齢における特徴を考慮するというものがあります。年齢によって子どもたちができることには違いがあります。これを考慮し、各年齢の特徴を把握した上で、4つのチームファンクションにおける必要な、もしくはその年齢に求められるサッカーのアクションを掲げ、整理しました。今回はそれぞれ年齢の特徴について見ていきたいと思います。

5歳から7歳
この年代の子どもたちは自分自身に強く集中し、度々そのまま感じた欲望と不安に反応し、行動を起こします。スポーツにおいてはこの感情をプレーの中に表現することができます。こういった特徴からこの年代では常にトレーニングや試合の中に遊び心がなければなりません。経験することや体験することは運動能力を向上させるために非常に大切なことからトレーニングでは自発性を促し、さまざまなバリエーションが必要とされます。この年代のゴールは「ボールを自由に操れるようにする」です。これは試合やトレーニングを通じてでしか到達できないものです。

7歳から9歳
この年代の子どもたちは筋骨格系がある程度、発達し、動きをコントロールすることができようになります。誰かと自分を比べたり、共同作業ができるようになります。それでも未だに独自の視点で物事を捉える傾向があります。加えて約束事を実行することができるようにもなります。この年代の子どもたちもプレーする試合形式はまだボールを触る回数が多いものが望ましく、サッカーのシチュエーションを多く認識できるものが好ましいと言えます。

10歳から12歳
この年代の子どもたちの行動パターンは今までとは明らかに変わります。社会的な感情の成長によって責任感を持ちながら物事を実行することができるようになります。子どもたちはスペース、時間、味方、敵、ポジションの位置取りに注意を払い、洞察できるようになります。技術力と洞察力の成長に伴うチームプレーの良し悪しによって選手の成熟度がわかるといえます。

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オランダ語ですが上の図のように4つのチームファンクションにおける必要な、もしくはその年齢に求められるサッカーのアクションが細く記載されています。これがオランダサッカーの一つの指標になっているのです。

この細かなアクションについては、次回もしくはまたの機会にコラムを書ければ良いかなと思っています。

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