高円宮杯大27回全日本ユース(U-15)
サッカー選手権大会 決勝
セレッソ大阪U-15-ガンバ大阪ジュニアユース

2015年12月30日

松尾祐希(フリーライター)取材・文・写真

15年12月28日(月)13:00キックオフ/東京都・味の素フィールド西が丘/試合時間80分+延長20分
C大阪U-15
3 2-0
0-2
0-0
1-0
2
G大阪JY
鈴木冬一(前半18分)
西尾隆矢(前半39分)
奥村仁(延長後半2分)
得点者 足立翼(後半4分)
食野(後半40+3分)

C大阪は高い位置からのプレスがハマると、前半18分にはMF鈴木冬一が先制弾。同39分にも左CKの混戦から、DF西尾隆矢が追加点を奪った。しかし、後半に入ると様相は一変。「受けてしまった」と大畑開監督が悔やんだように、開始直後と終了間際の失点で延長戦に持ちこまれてしまう。

流れを失った中でC大阪を救ったのは途中出場MF奥村仁だった。延長後半2分にネットを揺らすと、これが試合を決する決勝弾。C大阪は悲願の初優勝を飾り、中学生年代の日本一に輝いた。

ピックアッププレーヤー

C大阪U-15MF鈴木冬一(3年)
最大の好敵手を撃破
C大阪伝統の背番号8を背負うエース

右サイドで独特のリズムを醸しだし、C大阪の攻撃をけん引したのがU-15日本代表のMF鈴木冬一である。「C大阪に(小学)4年生で入ったときは背番号10だった。でも、柿谷選手や香川選手を見ていくうちに、今年は絶対に8番をつけたいと思っていた」というC大阪のエースナンバーを背負い、高水準の左足とここいちばんの決定力で1得点1アシスト。特に先制弾は攻守の役割を全うしたからこそのモノ。ボールを奪ったMF谷本駿介と左サイドで献身的な守備を行うと、最後は逆サイドネットに左足一閃。攻撃力と「前からのプレスに行けばボールを取れると思っていた」という守備力の、すべてが合わさった完璧なゴールだった。また、2点目はプレッシャーの掛かる場面ながらも、冷静な判断でMF奥村仁の決勝弾を演出。後半終了間際に接触プレーで足を痛めるなど満身創痍だったが、右サイドから冷静にラストパス。あとは決めるだけという、優しさに満ちあふれたお膳立てだった。

「絶対に負けたくない」とG大阪へのライバル心を試合前から話していた鈴木だが、中でもGK谷晃生には特別な想いがある。現在はU-15日本代表として共に戦う仲間だが、最初の出会いは小学校5年生のときの大阪府トレセン。そこから交流が始まると、今では鈴木の家に泊まりにくる程の仲へとなった。今年の年末年始も31日から共に過ごす約束をしているとのこと。そんなライバルを「(谷)晃生が味方にいたら失点がないくらい本当に頼れるGK」と評するが、「相手にしたときは点が決められないと思ったら負けなので、絶対に決める気持ちでやっています」とも話す。「ポジションは違いますがライバルだと思っている」と話す谷とは、試合後に熱い抱擁を交わした。そこで交わした言葉は「ユースでも戦いがあるから、またやろう」。これから2人がどのようなライバル関係を築いていくのか。この物語の続きは来年以降プレミアリーグWESTで繰り広げられる。そして、いつの日かA代表で日の丸を背負い、共闘する日が来るはずだ。

C大阪U-15MF鈴木冬一
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