高円宮杯U-18サッカーリーグ2015
チャンピオンシップ
鹿島アントラーズユース-ガンバ大阪ユース

2015年12月14日

松尾祐希(フリーライター)取材・文・写真

15年12月12日(土)13:00キックオフ/埼玉県・埼玉スタジアム2○○2/試合時間90分
鹿島ユース
1 0-0
1-0
0
G大阪ユース
田中稔也(後半13分) 得点者  

立ち上がりから主導権を握ったのは鹿島ユースだった。堅守をベースにリズムを作ると、前線のFW垣田裕暉を起点にカウンターを仕掛ける。後半はさらにギアを上げ、G大阪ユース陣内へと進入。すると、後半13分にMF西本卓申が左サイドを切り崩し、最後は中央で受けたMF田中稔也が待望の先制弾。その後はフレッシュな選手を投入したG大阪の反撃をしのぎ、鹿島ユースが悲願の初優勝を飾った。

ピックアッププレーヤー

鹿島アントラーズユースMF千葉健太(3年)
チームを悲願の
初優勝に導いた鹿島の闘将

「終わった瞬間はうれしかったですけど、実感が湧かなくて、帰ってみんなと喜んだらじわじわ来るのかなと思います」と優勝の喜びを語った主将のMF千葉健太。CBの前に立ちはだかった彼の存在は、勝敗を分けるポイントの一つになったといえるだろう。

立ち上がりは、G大阪ユースにボールを回される場面が目についた。その中で熊谷浩二監督は千葉に下がり目の位置を取るように指示。CBの町田浩樹と松浦航洋の前で、G大阪のFW高木彰人をケアする役割を与えた。すると、ここから千葉が奮闘。「迷っていたら、(高木は)一瞬で決めてくる精度とか技術があると思っていたので、迷わずにインターセプトを狙うイメージで前に一歩出ようと最後まで思っていた」(千葉)と、球際での激しい守備で相手のエースに仕事をさせなかった。また、バイタルエリアのスペースを埋めることや、2列目の飛びだしにも対応。中盤の防波堤と呼ぶにふさわしいプレーぶりを披露したといえるだろう。

与えられた役割を完遂した千葉だが、技術面だけで成し得たわけではない。気持ちの部分があったからこそのモノである。特に熊谷監督から教わった「自分たちの力や技術がまだG大阪に比べて高いモノではないのですが、自分たちの力を知って、全員がチームのために100パーセント出しきって一生懸命やること」という部分が自身のプレーを支える礎となった。「キャプテンの責任が自分の中で出てきました。なので、自分がやらないといけない」という責任感は、まさにクラブに根づくアントラーズスピリット。「献身」「誠実」「尊重」というジーコの教えから基づく、クラブの伝統をプレーで体現したといえるだろう。

幼いころから鹿島でプレーしてきた千葉は、「大学の4年間で成長して、鹿島に戻ってくること」を誓っている。「トップチームのキャプテンである小笠原満男選手の姿勢とかプレーを見てきたので、チームを勝たせられる選手になって戻りたい」。鹿島の哲学を学んだ男の次なる4年間に注目をしたい。

(監督・選手コメント)
鹿島ユース
熊谷浩二監督
−−試合を振り返って
ガンバさんは力のあるチームだというのはわかっていましたし、予想どおり非常にタフな試合になったと思います。
 
−−ガンバのダブルボランチを徹底的に消しにいくことをやっていましたが。
おっしゃるとおりです。そこが肝でガンバのポイントになると。そこに対しては西本(卓申)と平戸(太貴)をぶつけながら、攻撃では逆にそこで違いを作り出せるようにと思っていました。
 
−−立ち上がりの早い段階で千葉(健太)君に下がるように指示されていましたが。
試合前のミーティングでは千葉に最終ラインに吸収されず、引かないように指示を出していました。ただ、(試合が始まってみると)町田(浩樹)のプレーが少し良くなく見えましたし、ガンバの2列目からの飛びだしがハマっていたので、千葉、松浦(航洋)、町田のところの3人で守ろうと話をしました。サイドバックもカバーをしてくれていたので、うまく対応をしていたと感じます。

千葉健太主将
立ち上がりから自分たちの持ち味を、球際のところで厳しく行ったり、セカンドボールを拾う守備のところで出すことができた。相変わらず相手はボールをつないでくるところなどの足元がうまかったのですが、そこの一歩のところで負けていなかったので、それが結果につながった試合だったと思います。

G大阪ユース
梅津博徳監督
−−試合を振り返って
お疲れさまでした。正直、良いゲームできなかったのは残念。そのひと言に尽きると思います。
 
−—良いゲームができなかった要因は?
私たちの狙いを相手が徹底して消してくることを理解していました。その上で多少リスクを負うという話の中で、前半に入りました。しかし、リスクを冒すことができず、縦に入れるパスとかワンタッチで外す作業が少なかったと感じています。

高木彰人
前半は比較的ボールを保持できていたのですが、ワンタッチのくさびが入らなくていいテンポでボールを回せなかった。そこが前半の悪い点だったと思います。
 
−−割って入っていくことができなかった感じでしょうか。
相手のゴール前が激しいというのはわかっていましたし、自分に相手がマンマーク気味にきていた。そこを1枚かわせれば、相手の守備陣系も崩れるので意識していたのですが、相手のサイドハーフのカバーが速かったので、それができなかったという印象があります。

鹿島アントラーズユースMF千葉健太
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