平成27年度 全国高等学校総合体育大会(サッカー競技)
男子 3回戦
広島皆実高校-旭川実業

2015年08月05日

松尾祐希(フリーライター)取材・文・写真

15年8月5日(水)12:00キックオフ
兵庫県・総合グラウンド/試合時間70分
広島皆実
1 0-0
1-0
0
旭川実業
片岡永典
(後半21分)
得点者  

3−3−3−1という特殊なシステムを採用する広島皆実高だが、序盤から苦戦。1ボランチを務めるMF林耕平の脇を旭川実業高にうまく使われ、攻撃のリズムをつかめない展開が続いた。
流れを変えたい広島皆実高は、攻守におけるサポートの距離感をハーフタイムに改善。すると前線と最終ラインがコンパクトになり、試合の流れを引き寄せることに成功した。後半21分には途中出場のMF片岡永典が、FW藤井敦仁の左クロスにニアで合わせ決勝弾。2年連続のベスト8に名乗りをあげた。

ピックアッププレーヤー

広島皆実高校MF林耕平(3年)
仲間との連携で輝きを増した
CB出身のアンカー

「昨年ほどタレントがいないので、センターのところがどっしりと構えられない。攻撃的にいきたいというところでも、3バック3トップという布陣を実現したいと考えていた」と河江俊明監督が話すように、広島皆実高は今大会から3−3−3−1というシステムを採用している。3バックの前に1ボランチを並べる布陣は、5−1−1−3に近い配置なることもしばしば。この試合でも中盤の枚数が少なくなる弱点を旭川実業高に突かれ、前半は苦戦を強いられた。しかし、後半はボランチへのカバーリングを徹底。中盤の守備が手薄になると両ウイングバックが中へと絞り、3ボランチとなる陣形で守り切った。

特殊な布陣を敷く中で、最も負担が掛かるアンカーの位置を任されたのは主将MF林耕平だ。「自分の(ポジションの)脇を使われてしまう。そうなってしまうのは仕方がないので、使われたあとに正しいポジションに戻ることが大事」(林)という規律正しい動きで、旭川実業高の攻撃を封鎖。後半に、流れをつかむ要因を守備から作ってみせた。

彼の武器は球際での強さにある。もともと林は、大会直前まではセンターバック(CB)プレーをしていた。「人に行けるのが自分の強みだった。でも、アンカーになってそれをより生かせるようになった」と本人も話すように、新たに与えられたポジションの手応えを話す。ただ、中盤に負担が掛かるシステムである以上、周囲との連動がなければ成り立たない。ボールホルダーからボールを奪いきれなければ、中盤にスペースを与えチャンスを作られてしまうのだ。

だからこそ、仲間との対話は重視し、「夏休みに入ってからは、練習以上にミーティングの時間を取りながらやってきた」(河江監督)というように話し合いの場を多く設けた。その結果、周囲との連携は深まり、自分の武器がより輝くようになった。「昨年のベスト8を越えたい」と意気込みを話す、林の武器はチームメイトに支えがあってこそ生かされる。準々決勝でも、仲間を信頼し役割を全うできるか注目したい。

広島皆実高校MF林耕平
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