第39回 日本クラブユース選手権(U-18)大会
グループステージ Cグループ 第2日
ヴィッセル神戸U-18-ファジアーノ岡山U-18

2015年07月24日

松尾祐希(フリーライター)取材・文・写真

15年7月23日(木)11:30キックオフ
群馬県・県立敷島公園補助陸上競技場/試合時間80分
ヴィッセル神戸
U-18
3 1-0
2-2
2
ファジアーノ岡山
U-18
中坂勇哉(前半23分)
升岡栄喜(後半36分)
前川智敬(後半38分)
得点者 金田直登(後半1分)
土屋敬太(後半30分)

先手を奪ったのは神戸U-18だった。前半から主導権を握ると、前半23分にMF中坂勇哉のゴールで1点を先取。しかし、後半1分にスローインの流れから岡山U-18MF金田直登に同点弾を浴びてしまう。その後はボールを保持する神戸に、岡山が速攻で応戦する展開が続く。すると、同30分に岡山がMF土屋敬太の得点で逆転に成功。それでも、同36分、38分にFW升岡栄喜、DF前川智敬の得点で自力を見せた神戸が、2連勝でグループステージ突破を決めた。

ピックアッププレーヤー

ファジアーノ岡山U-18MF土屋敬太(3年)
無念のグループリーグ敗戦も
存在感を発揮した主将の一撃

試合終了の笛が鳴った瞬間、岡山U-18のイレブンはピッチに崩れ落ちた。その姿は、グループステージ敗退が決まった悔しさがあるからこそ。それでも、格上の相手をあと一歩のところまで追い込んだことは紛れもない事実だった。そのチームに於いて、最も輝きを放っていたのが主将を務めるMF土屋敬太だ。正確な技術を武器に献身的なプレーで自らの役割を全う。前線へと攻め上がる力も兼備しており、まさに岡山の心臓といえる存在感だった。

何よりも圧巻だったのは、後半30分に生まれた自身の逆転ゴールだ。MF金田直登がペナルティーアーク付近にグラウンダーで蹴り込んだ右CKをFW松岡大地、石川隆汰が連続スルー。最後は土屋が右足で豪快に右サイドネッド上段に突き刺した。実はこのプレーの直前に自ら決定的なヘディングシュートを放つも、GKに阻止されていた土屋。これで得たCKだっただけに、ここに掛ける想いは人一倍。「自分が硬くならないことを意識した。リラックスした状態だったので、当てるだけだった」と本人が話すように、ふかさないように上からたたくことを意識しつつ、力まずに打つ。シュートコースも限られていた中で、出せたこの難易度の高い技術。プレッシャーの掛かる場面で披露したことは、まさに主将の強い精神力が成せる技だった。

元々、小中で主将を務めたリーダー気質だという土屋なのだが、「2年生のころまでは、オフ・ザ・ピッチも含めむちゃくちゃだった。先輩に敬語を使えとかいわれていたし、迷惑を掛けた」と本人が語るように、昨年まではチームのことよりも自分のプレーに夢中だった。しかし、3年生になると監督から主将という大役を任される。結果として、このことが「立場が人を変えて、献身的なプレーができるようになった」(田淵倫三監督)という部分につながり、プレッシャーをはねのけゴールを決め切る要因にもなった。

今大会は残念ながら、1試合を残しながらグループリーグ敗退が決定した。それでも、彼が残した足跡は今後につながる一撃。まさに今大会のベストゴールに数えられるはずだ。

ファジアーノ岡山U-18MF土屋敬太
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