この日が野洲の最後の日になりました。このチームでいられる最後の1日。
まずは、試合のことを。
山本監督が、ずっと言い続けていたことがあります。
「2、3回戦を乗り越えたらいける」
11月20日の抽選会で八千代が同じゾーンにきたときに、思わず「厳しいな。何で逆じゃないねんな」。本音をちらり。八千代には夏に1-5で敗れていました。乾君、荒堀君がいない状態でも「えぐいな」。選手たちの本音も同じでした。自分たちと同じような戦い方のチームで、評判も高い。真岡に勝った直後、監督は足早に宿舎に帰ります。「ほかのことは考えられへん。八千代にやられるかもな」不安は募ります。
それは連覇のためではなく「1日でも長く、オレが彼らとサッカーをしてたいねん。彼らに昨年のような一つのチームになるっていうことを経験してほしい」という願いがあるからです。昨年、試合をするごとに野洲というチームが作られていったんだと山本監督は話していました。今年のチームにも同じ思いをさせてあげたい。岩谷コーチも思いは同じでした。「どうしたら八千代に勝てると思う?」
市原に来た彼らは、どこか堅い表情。「お客さんもすごいな」と中武君はアップに向かう途中にスタンドを見上げます。「オレらは勝てると思う?」村田君にいわれた言葉が頭をよぎりました。八千代という巨大なカベに、彼らを押しつぶされてしまいそうでした。それでも試合はしなければなりません。勝つために。頂点に立つために。 |