6月6日(土)/19:05キックオフ/タシケント・パフタコールスタジアム/観客34000人/試合時間90分 |

ウズベキスタンの徹底したロングボール攻勢に対して、日本はキリンカップで見せた「自分たちのサッカー」をすることができず。さらにボールが走らないピッチ、わけのわからないレフェリーなど、アウェーの環境に苦しめられたタフな試合だった。長谷部の退場、岡田監督の退席処分など、文句をいいたくなるシーンは山ほどあったが、日本はグッと我慢し、岡崎のゴールを守り抜いてワールドカップ出場を決めた。 |
田村 ウズベキスタンはいいチームだよね。奇をてらったことは全くしないけど、基礎テクニックがしっかりしている。オーソドックスなヨーロッパスタイルのチームが戦いを挑んできたというか、今までの予選にはなかった試合だった。
清水 中東のような、えげつないマークをつけるとか、そういうのもなかったですよね。特に体の強さがすごかった。こちらで先日、「サンボ」という柔道とレスリングを合わせたような格闘技を観戦したときにも思ったんですが、こっちの人は体幹の分厚さが全然違う。日本もがんばったけど、球際であの体に吹っ飛ばされるたびに、疲弊させられるような感じだった。
田村 コンディションの問題もあるだろうしね。動き出しのスピードも向こうのほうがよかった。ピッチコンディションのこともあって、パスワークができないのはしょうがないにしても、普段ないようなパスミスとかね。
清水 深い芝で、ボールと人の機動性を奪われたところに、ターミネーターみたいな体でドカンですよ。これは効く……。
田村 そういうのもあって、全体的に精神的な余裕がなかったよね。ただ、守りではがんばってた。最後のところでは、全員がギリギリのところで体を張ったし、形は崩れなかったからね。相手のシュートの下手さに助けられたところもあるけど。
清水 特にFWゲインリヒの下手さといったら……。ずっと、周りのウズベク人からブーブーいわれてましたよ(笑)。
田村 それまでがいいプレーするだけにね、落差が激しい。それにしても今回はタフな試合だったと思うよ。日本はこれまでにない経験をしたと思う。
清水 キリンカップを見てきて、エレガントな日本を期待した人からは、物足りない勝ち方だったかもしれませんけど。
田村 ああいう美しいサッカーで勝てればいちばんいいんだろうけど、だけど、往々にしてタイトルとか出場がかかった試合はこういう展開になるし、相手が全力でファイトしてきたときには、バルセロナだって、そこをパスワークだけで切り抜けることはできないと思うよ。戦う部分も必要だし、誰かタメを作れる選手とか、体の強い選手がいないと厳しい。
清水 「個」ですよね。パスワークのぎこちなさを吸収してタメを作れる、キープ力のある選手。でも今回の前線にはそんな選手は一人もいなかった。
田村 メッシがドリブルで2秒キープして、周りの動き出しを待てるとか、それだけでかなり変わってくるわけじゃない? そういう基点が必要なんだけどね。
清水 キリンカップのときは、もっとサイドバックもガンガン上がってきて、ボランチも素早くサポートして、2秒キープしてほしいところを0.5秒で済ませるようなサッカーをしてたと思うんですよ。でも今日はピッチコンディションやリスク管理から、そうはいかなかった。
田村 特にウズベキスタンはサイドを高くしていて、サイド攻撃も強かったからね。長友と駒野の上がりを抑えるような戦い方をしていたよね。
清水 そこにどう対応するか。誰か2秒キープして上がりを待てるのか、ってときに、憲剛システムは以外にももろく、後半早々に崩さざるを得なかったと思うんですよね。それが本田圭や矢野の投入だと思うんです。不本意ながら、ここはとにかくボールキープできそうな人材を入れたかったと。その判断は正しいと思うけど、もう、コンセプトもへったくれもないのは間違いない(笑)。岡田監督の目指している方向性は間違ってないと思うけど、対応力という意味で、サッカーの完成度としてはまだまだなんでしょうね。だからこの苦戦も、いい経験ですね。
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