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2010FIFAワールドカップ南アフリカ どうなる日本!? 激動の最終予選レポート

2008/11/22

2010FIFAワールドカップ南アフリカ どうなる日本!? 激動の最終予選レポート
日本代表-カタール代表 対談レポート

後藤健生(サッカージャーナリスト)、清水英斗(本誌) 構成

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11月19日(水)/19:30キックオフ/ドーハ・アルサッドスタジアム/試合時間90分
日本 3(1-0、2-0)0 カタール

得点者
(日)田中達、玉田、闘莉王
ゲームのあらすじ
戦前の予想通り、試合の立ち上がりから厳しくプレッシャーをかけてくるカタール。しかし日本もひるむことなく応戦し、前半19分に田中達也が先制ゴールを挙げる。後半2分には玉田圭司がミドルシュートで追加点、さらに23分には田中マルクス闘莉王がヘディングを決め、日本は3-0でカタールを下した。

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日本にとっての、「魔の15分」を乗り切った

後藤 守備に中澤佑二がいなくて不安を抱えていたのに、前線の選手がよく守ってくれたよね。田中達也も本当によく走った。

清水 そうですよね。前線がコースを限定して追い込んだところで、長友佑都も勇気を持ってインターセプトを狙ってくれましたよね。全体がきちんと連動できていた。

後藤 そう。長友の左サイドには前半、カタールの⑰イスマイル・ハミドが攻め込んで来たよね。あそこで長友ががんばってくれたのは、けっこう大きいと思うよ。彼が引いちゃったら、最初の15分間で相当やられたような気もする。

清水 立ち上がりの15分くらいって、キーポイントになりやすいですよね? もちろんどこも同じでしょうけど、日本の場合は特に。

後藤 これはね、日本が試合をすると、いつもそうだよね。前半15分くらいまで押し込まれて、そこでやられてしまうパターンが本当に多い。欧米なんかとやると特にそうだね。

清水 何か理由があるんですか?

後藤 これは山本昌邦氏の得意分野だけど、最初の10分間くらい、スプリント系の無酸素運動の勝負になると、筋肉量が多いほうが動けるんだよね。これはハッキリいってどうしようもない。日本はその間、耐えるしかない。韓国と試合をしても、やっぱりそうなんだよ。

清水 韓国人が相手でもですか? 似た体格という認識だったんですが。

後藤 韓国人の筋肉は、日本人とは違う。これは本当にどうしようもないくらい大変な課題なんだよ。ただ、もしかしたら長友の場合は、前半10分でスプリント系が発揮できる筋肉なのかもしれないね。

清水 そういえば長友は、シリア戦もカタール戦も、試合開始直後で目立ちましたね。その辺りもこれから注意して見てみましょう。そして、立ち上がり15分以降はいかがでしょうか?

後藤 前線の⑱セバスチャンや⑭カルファンにいいボールを送られたら、闘莉王も故障明けだし、中澤もいないからね。そこをいかに抑えるかだけど、中盤で相手を遅らせるとか、非常に頭を使って守ってたよね。カタールのボランチの⑤マジディや⑮タラルはパスコースをふさがれたら、ボール持ってウロウロしちゃって判断が遅れた。そうすると、カルファンが焦れて下がってきちゃって、セバスチャンが孤立する。その状態でセバスチャン目掛けて後ろからロングボールを蹴ってきても、寺田周平はそういう競り合いには強い。

清水 あのカルファンっていう選手、典型的な草サッカー選手ですね。ボール触りたがり症というか。戦術的に動いてくれないから、流れが悪いときにさらに悪くしちゃうタイプ。

後藤 そういうふうに日本が追い込んでいったのが、勝因だよね。それとやっぱりカタールのセンターバックが弱かった。1点目なんて、他の動きに引っ張られて、田中達を全然ケアできてなかったからね。あのディフェンスなら、決定力のない日本のFWでも、守備をしっかりしておけばいつかは勝てるっていう相手だったかな。

清水 センターバックでいうと、日本のほうも闘莉王や寺田が、個人能力で突破されそうなシーンもあって、ヤバいと思ってたんですけど……長谷部ですよ。彼が効いていましたよね。

後藤 やっぱり長谷部はね、今はこのチームの中心なんじゃないかな。

清水 カタールはフィジカルが強かったけど、長谷部はかなり競り勝ってましたよね。普段ブンデスリーガでドイツ人たちとやってるわけだから、カタールの選手なんて、への突っ張りにもならなかったのかもしれないけど(笑)。

後藤 彼は、いつも気が利いたところにいるよね。長谷部と、右サイドの内田篤人と中村俊輔。あの辺の関係はすごくよくできている。

清水 長谷部が外に向かって斜めに走ったり、内田が中に向かって斜めに走ったり……、そして空いたスペースを俊輔が使ったり。確かに右サイドはダイナミックな攻めが多いですね。

後藤 2000年のアジアカップで、名波浩を中心とした左サイドの連係がいい、なんていってたでしょ。これから、右サイドがあれと同じように育つ可能性はあるよね。逆に左サイドは、個人個人でがんばっている感じがする。長友が勝負していったり、大久保はあのポジションではあまり生きてないけど、そこに松井大輔が入ってもやっぱりドリブルで勝負することになるし。誰が入っても、左サイドは単純な足し算になる気はする。右サイドは何か別のものが生まれる可能性があるんだけど。

清水 あとは……今日よかった選手を挙げればキリがなさそうですが、どうでしょう?

後藤 いちばんよかったのは、やっぱり田中達だよね。その次が長谷部と長友。長友は後半は目立たなかったけど、前半立ち上がりはカタールに攻められて危なかったわけだから、そこを抑えたという意味で、長友の存在は大きかった。あとは寺田も、前半の時点ではかなりひどかったけど、試合の中でだんだんよくなっていったよね。ボールに簡単に飛び込むとかわされるから、一度待ってからガツッと当たったり。

清水 寺田はイージーなパスミスについて、かなり反省してましたよ。もっと技術を上げていきたいって。それから、最終予選の雰囲気から影響を受けた部分も、もしかしたらあったのかもしれないと。寺田はミックスゾーンで話を聞いていると、今の日本代表の中で、いちばんピュアな目をしているのが印象的(笑)。32歳で初めての日本代表に選ばれたわけだし、若いころから騒がれてきた選手とは違う雰囲気がある。すごく好感を持てますよ。

>ページ[2] ”ワールドカップ本大会を見据えた、オーストラリア戦に”へ続く

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