第97回全国高校サッカー選手権大会 全試合完全レポート

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第97回全国高校サッカー選手権大会
3回戦 秋田商業-龍谷

2019年01月03日

竹中玲央奈 取材・文
松岡健三郎 写真

19年1月3日(木)14:10キックオフ/千葉県・フクダ電子アリーナ/観客4,155人/試合時間80分+PK戦
秋田商業
1 0-1
1-0
PK
4-2
1
龍谷
山本翔太(後半40分)
得点者 今村慎二(前半17分)

四日市中央工業、富山第一という強豪を倒してベスト16まで駒を進めた秋田商業が、劇的な勝利を収めて32大会ぶりの8強進出を決めた。前半こそ龍谷の⑩後藤嵩裕を中心とした攻撃に対して守勢に周り、17分にセットプレーから失点。しかし後半に入り持ち前の走力で相手陣内での攻撃時間を増やすと、徐々に決定機を創出する。そして後半40分、右CKを②山本翔太がニアでそらして同点弾を記録。勢いに乗って迎えたPK戦では2年生の守護神・⑫山口雄也が2つのセービングを見せ、秋田商業は全員が成功。次はベスト4を掛け、前回準優勝の流通経済大柏に挑む。

伝統の10番を背負う1年生、原田悠翔が
“打倒流経”に闘志を燃やす

終了間際の後半40分に生まれた同点ゴールの勢いそのままにPK戦を制した秋田商業の背番号10を背負うのは、なんと1年生だ。180センチの長身に加え柔らかなボールさばきとゴールへ直結するパスを配給できる⑩原田悠翔は、自身の価値を高める一戦として流通経済大柏と対峙する準々決勝を楽しみに待つ。

「秋田を離れて県外に行こうかなとも考えていたのですけど、選手権に出られるのはどこかと考えたら秋商だと。練習がきついと聞いていましたけど、選手権に出るためだったらきつい練習をして出たいと思ったので選びました」

このように同校への進学理由を語ったが、本人としてもまさか入学初年度からエースナンバーを任されるとは思いにもよらなかったようだ。

「最初は(プレッシャーが)ありましたけど、先輩たちが思い切ってやっていいと。自分は先輩たちの言う通り、気にしないように自分のプレーをしようと思いました。(10番は)伝統の番号なので。ただ、試合に出たら背番号は関係ない。自分のプレーをすれば周りもそれについてきてくれるので、自分がもっとゲームを組み立てられるようなプレーヤーにならなければいけない」

こう語るように、この番号を授けられたことが逆に自身の力になったようで、実際にピッチでもおよそ1年生とは思えぬ落ち着きを持って堂々とプレーすることができている。上述したように特徴はオン・ザ・ボールのときに発揮される。しかし、本人曰く「個人的には走るのは得意」というのだから頼もしい。

14年ぶりの初戦突破を果たしてから強豪校を倒していき、ベスト8では昨年度の準優勝校である流通経済大柏だ。一筋縄ではいかないし、厳しい戦いになることは自明である。ただその一方、そういった強豪校との一戦で活躍をすれば自身の価値が高まることも把握済みだ。

「自分の小さいころからの夢はプロサッカー選手で、それを叶えるためにはこの舞台で輝くしかない。相手が(Jクラブ)内定選手だったりして、全員うまい選手。そこで自分のプレーができれば、自分にも道が開けてくる」

期待の1年生は“打倒流経”に向け、強い闘志を燃やしている。

監督・選手コメント
秋田商業・小林克監督
前に速くて強い選手がいて非常に苦しい試合展開だったのですけど、失点してからも2点目を取られなかったあたりがよかった。ゲームに慣れていけばどこかでチャンスを作れると思っていたので、焦らないでサッカーをやろうと。彼らも落ち着いてサッカーをしていたので、成長したなと思います。

秋田商業・⑫山口雄也
相手は蹴って走るというチームというのは分析できていたので、ポジショニングとかを気をつけながらやっていました。ただ、ディフェンス陣が頑張ってくれたかなと。自分が1番後ろからよく見えているので、しっかり情報を与えないとやられてしまうと思っていたので、(声掛けは)しっかりやっていました。

龍谷・太田恵介監督
時間帯的に押し込まれたときに正直僕の策が出なかったというか。あそこをどう回避するか、と。最後は粘り強く守るしかなかったのですが、そこを粘り強く守ることができなかったというところです。

龍谷・⑧横山太一
まだまだ自分としてもやってきたことが足りなかったかなと思っています。1−0で勝っているということはすごく有利に働いていましたし、自分たちがしてきたことをやれば絶対に勝てると思っていたのですけど、細部の部分でこだわれとも言われていて。そこの最後の部分が全国大会には必要かなと思いました。

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