第97回全国高校サッカー選手権大会 全試合完全レポート

プーマフットボール公式Instagramアカウント

PUMA FOOTBALL

第97回全国高校サッカー選手権大会
2回戦 丸岡-米子北

2019年01月03日

川嶋正隆(フリーライター)取材・文
藤井隆弘 写真

19年1月2日(水)14:10キックオフ/東京都・駒沢陸上競技場/観客4,348人/試合時間80分
丸岡
1 0-0
1-0
0
米子北
川中浩夢(後半25分)
得点者  

ゴールレスで折り返した一戦は、後半も膠着状態が続く。お互いに早い時間帯に攻撃的なカードを切っていくと、後半25分に試合が動く。スローインの流れで右サイドから入ってきたボールを、ファーサイドから走り込んだ途中出場の⑭川中浩夢がネットを揺らして丸岡がついに試合の均衡を破る。そのまま終了を迎え、1点を守り切った丸岡が3回戦進出を決めた。

父のNo.14を継承
3得点の父越えを目指す1年生ジョーカー

拮抗した試合をこじ開けたのは期待の1年生だった。

ゴールレスで迎えた後半12分にピッチへ投入された川中浩夢は、同25分に「普段から意識している形」である右サイドの⑬馬場脩介のアーリークロスに、逆サイドからダイアゴナルにGKとDFの間へと侵入し、右足でワンタッチゴールを決めた。

決して簡単なシュートではなかったが「中に入れてくるのはわかっていました。僕の前にスペースもあったので、そこ(GKとDFの間)に入ればチャンスはあるなと思っていました。(シュートを打った瞬間に)来たーと思いました」と手応え十分の一撃だった。

さらに川中は「自分は1年生で怖がるものは何もないです。なので、ゴール前にしっかりと入っていけました」と気持ちの強さを見せる。しかし、実は1回戦の東山戦では相手とのフィジカルコンタクトで後手を踏み、ひるんでしまって自分のプレーが出せなかった。

そんな川中のメンタルを変えたのが小坂康弘監督。川中をピッチに送り出す際に「絶対にひるむな。(体を)当てられても我慢し、自分から当たっていけ」と、気持ちの部分を強く伝えたという。結果的にその指示が功を奏して生まれたゴールだった。

大きな仕事をやってのけた川中は、「これからも途中からの出場になると思うので、流れを変えることを求められていると思います。シュートも打っていけといわれているので(狙っていきたい)」とさらなる飛躍を誓う。そして最終目標は、背中を追いかける父を越えること。

川中の父・勝弘さんも丸岡の選手として選手権に出場。14番を背負い、この大舞台で3ゴールを奪う活躍を見せた。そんな父と同じ14番を背負い、1年生ながらにメンバー入り。決勝ゴールを奪った川中は父に「ありがとうと」とこれまでの感謝の気持ちを口にした。

そして「お父さんを越えたい。これからの試合で3点は決めて、お父さん(の3ゴール)を抜きたいです」と偉大な父が残した記録の更新に意欲を見せる。チームの流れを変える役割を担いつつ、追いかけて来た父親の背中を追い抜くことができれば、それだけ丸岡の勝利が近づくだろう。1年生ジョーカーのこれからの活躍に期待したい。

監督・選手コメント
丸岡・小坂康弘監督
米子北の圧力、前に運ぶ推進力にどれだけ耐えられるか。それを跳ね返してのセカンドボールは、前半は特に風下だったので㉗佐野海舟君に拾われて、スルスルとドリブルをさせないように、シュートを打たせないように徹底してきました。ボールを動かして戦う部分に関しては、全国大会ではできないと思っていました。なのでシンプルに前の2枚にボールを預けて押し上げる。それを徹底してやろうと話していました。

丸岡・⑭川中浩夢
自分のゴールでチームを勝たせることができて嬉しいです。普段からあそこ(DFとGKの間)に(ボールが)入ってくるので、そこを意識していましたし、意識している形でゴールになってよかったです。

米子北・中村真吾監督
全員守備、全員攻撃と同じようなタイプのチームとの対戦だったので、攻守の切り替えの早さが大事になると思って臨みました。結果はこうだったので、やはり攻守の切り替えの部分、そのスピードが足りなかったなと。攻撃の厚みの部分もありませんでした。もう少し厚みがある攻撃がしたい中で、裏に抜ける動きやフォローが少なかったと思います。

米子北・④阿部優貴
自分たちのストロングポイントは出せたと思います。それ以上に相手がいいサッカーをしてきたので、今日は自分たちの完敗です。前への推進力、球際の強さは見せられたと思います。しかし、それを相手が上回ったのでこの結果です。

img
img
img
img
img
img
img
(C)Gakken Plus Co.,Ltd.
ページトップへ