第95回全国高校サッカー選手権大会 全試合完全レポート

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第95回全国高校サッカー選手権大会
3回戦 駒澤大高-山梨学院

2017年01月03日

平野貴也(フリーライター)取材・文
小川博久 写真

17年1月3日(火)14:10キックオフ/東京都・駒沢陸上競技場/観客5,783人/試合時間80分
駒澤大高
4 3-0
1-0
0
山梨学院
⑤村上哲(前半7分)
⑩矢崎一輝(前半17分)
⑦西田直也(前半19分)
②高橋勇夢(後半12分)
得点者  

「駒大山脈」は攻撃でも威力抜群、2年連続8強入り駒澤大高がセットプレーで得点を重ね、伝統のハイプレスで山梨学院の反撃を封じ込めた一戦だった。駒澤大高は得点場面以外でも密集地帯をワンツーなどで攻略し続けた。山梨学院は主将の⑥小林友也を右MFからボランチに移して立て直しを図り、3失点後にたまらず切り札の1年生FW⑲宮崎純真を投入したが、押し返せなかった。シュート数21対3という一方的な展開に持ち込むことに成功した駒澤大高が、後半にダメ押し点を奪って4-0で快勝した。

「駒大山脈」は攻撃でも威力抜群、2年連続8強入り

得点を挙げた4人のうち、2人がディフェンダーだった。攻めればゴールを奪い、守れば無失点の完封。4人のハイタワーが織り成す最終ラインが、圧倒的な存在感を見せた。第95回全国高校サッカー選手権大会は3日に関東各地で3回戦を行い、駒澤大学高校(東京A)は4-0の快勝で山梨学院大学附属高校(山梨)を下して準々決勝に駒を進めた。ベスト8は2年連続で過去最高タイの成績だ。前回大会は、優勝した東福岡高校(福岡)に0-1で敗れたが、下級生中心で大健闘した。当時の主力がほとんど残っている今季は、頂点まで見据えられるチーム力を持っている。その象徴が、4人で構成される最終ラインだ。177センチが2人、180センチと183センチが1人ずつ。4人の平均身長は179.25センチと高い。この日、対戦した山梨学院の1年生FW⑲宮崎が「高すぎる」と見上げた駒大高の最終ラインは「駒大山脈」とでもいいたくなるほどの存在感を放つ。

2試合連続の完封勝利に貢献しただけでなく、4人中3人が得点に絡む活躍を見せた。左サイドは、破壊力のある左足のキックを誇る⑤村上哲。前半7分に左コーナーキックを頭で合わせて先制点を奪った。大きくて強いレフティーで、ロングスローも投げる。中央左は、④齋藤我空。1年生ながら落ち着きがあり、スピードを生かしたカバーリングが評価されて定位置を獲得した。元々は、2年生の⑦西田直也が負傷した際の穴埋めだったが、④齋藤のパフォーマンスがよかったために戦列復帰した⑦西田がボランチにコンバートされた。大野監督の信頼は、厚い。中央右は、空中戦で圧倒的な強さを見せる③佐藤瑶太。キックの精度も高く、FKを蹴ることもある。右サイドは、②高橋勇夢。前半12分にロングスローを投げて、こぼれ球からクロスで決定機を作ったほか、後半にコーナーキックから④齋藤が放ったヘディングシュートのこぼれ球を押し込んで4点目を奪った。攻撃参加からクロスでチャンスメークをするサイドバックだが、ヘディングも強い。

大野監督は「一発勝負のトーナメントで大きな舞台になると、流れの中ではなかなか点が取れない。だから、守備、セットプレー、カウンター、PKが大事になる。セットプレーの準備はして来たので、それが今日は出た」と話したが、特にセットプレーでは投げても蹴っても合わせても、この4人が重要な役割を担う。5日には、チーム初の4強進出をかけて佐野日大高校(栃木)と対戦する。勝利には、4バックが織り成す「駒大山脈」の活躍が欠かせない。

監督・選手コメント
駒澤大高
大野祥司監督
昨日が悪過ぎたのもあって、それがいい薬になったと思う。(前日に行った初戦の内容が悪かった原因は)おごりだったと思う。サッカー以外の面でもミスが多く、夜のミーティングはやらなかった。山梨学院さんは、昨日の尚志戦ではすごくハードワークをしていた。勝てるかなという不安もあった。選手が(初戦の内容やピッチ外のミスで)悪かったのは、自分のせいでもあると思って、宿舎を出る前に鏡の前に30分座って、自問自答で自分と戦ってから来た。これで負けたらしょうがないというつもりで来たし、そういう雰囲気は作ったつもり。僕が本気じゃないと、生徒も本気になれないと思う。気迫は感じてくれたと思う。

②高橋勇夢
昨日、自分たちで(ピッチ外で)ミスをして怒られました。このまま負けたら後悔すると思ったので、ミスをしてしまった5人を中心に、しっかりやろうと話し合った。今日は、立ち上がりからいい状態で入れた。謙虚になったことで、いい試合ができた、いい結果につながったと思う。

③佐藤瑶太
2試合連続無失点は、前線の守備が効いているからだと思う。個人的には、去年より落ち着いてプレーで来ていると思う。足下、空中戦、対人は怖がらずに出来ている。最高の準備をして勝てるか勝てないかという勝負なので、昨日のようにミスをしないように徹底したい。去年のベスト8は、超えたい。

山梨学院
⑲宮崎純真
苦しい展開だったので、入って流れを変えて早い段階で点を返したかった。でも、ダメだった。相手の守備は本当に競り合いに強くて、自分は、まだまだだなと思った。簡単には前を向かせてくれない厳しさも感じた。普段の練習からもっときびしくやらないと選手権は勝てないと思った。

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