STRIKER DX

ストライカーデラックス
BookBeyond コンセプトは学ぶ+知る+育む
トップページ マッチレポート コラム トピックス セレクション バックナンバー ムック リンク
最近のレポート
トップマッチレポート第90回全国高校サッカー選手権大会>3回戦 市立西宮-近大付

Match Report マッチレポート

第90回全国高校サッカー選手権大会 レポートコラム

PUMA POWERCAT12 SPECIAL SITE gol
トーナメント表
大会概要
2012/1/4

第90回全国高校サッカー選手権大会 3回戦 市立西宮-近大付

鈴木智之(スポーツライター) 取材・文

12年1月3日(火)/14:10キックオフ/東京都・駒沢陸上競技場/観客3572人/試合時間80分+PK戦

市立西宮
0-0
1-1
PK
8-7
近大付
後藤(後半17分) 得点者 荒金(後半14分)

両チームとも連戦の影響からか、やや動きが重い。前半は互いに決定機を作るが、ゴールは生まれず。後半に入り、近大付MF⑦荒金照大が長距離FKを見事に沈めて先制する。しかし、直後に市立西宮も、エースMF⑩後藤が2試合連続となるゴールをマーク。同点のままPK戦に入り、10人が蹴るというもつれた展開の末、PK8-7で市立西宮が勝利した。

両チームともチャンスをものにできず
勝利の行方はPK戦に委ねられた

 立ち上がりから、チャンスを作ったのは市立西宮。右サイドハーフの⑨新井友博が5分、18分と立て続けに決定機を迎える。だが、シュートはゴールの枠をとらえることができない。近大付の決定機は27分。エースFW⑩刈谷聖哉のパスを受け、MF⑯内野圭が放ったシュートはGK①中野啄冶にブロックされた。前半終了間際には⑩刈谷がフリーでシュートを放つが、またもGKが驚異的な反応でストップした。

 先制ゴールは後半14分。MF⑦荒金照大が長距離FKを直接沈め、近大付が先制する。しかし3分後、市立西宮のエースが山梨学院付戦に続き、大仕事をやってのけた。右からのスローインをFW⑪指田真宏が中央へパス。そのボールに反応したMF⑩後藤寛太が、右足でゴールに流し込んだ。直後、⑩後藤は一目散にベンチへ走り、大路照彦監督と抱きあった。

 その後は両チームともチャンスを生かしきれず、勝負の行方はPK戦へ。先行の近大付は1人目が失敗。その後、後攻の市立西宮は「ここで決めれば勝ち」というシチュエーションを2度迎えるが、2度とも失敗。3度目の正直で迎えた10人目のキッカーは、スーパーサブとして、チームに貢献してきた1年生FW⑭細井優希。大役を任されたが落ち着いて決め、ベスト8進出を勝ち取った。

 PK戦で⑭細井が蹴る瞬間、大路監督はキッカーを見ていなかった。「オシム監督がやっていたので」とおどけた後に、「試合中もそうですけど、粘ってくれれば何かが起きるんじゃないかと思っていました」と安どの表情で振り返った。

 PK戦の末に敗れた近大付は、強いチームだった。キャプテンのDF⑤鈴木崇史を中心とした守備は堅く、前線には⑩刈谷、⑧黄将健、⑦荒金などタレントがいる。惜しむらくは、市立西宮よりも1試合、多く戦っていたことか。今までのようなパワフルかつスピーディーな攻撃が鳴りを潜め、疲労からか細かなミスが目立った。近大付の山田稔監督も「3試合目で疲れていたので、サイド攻撃をするためにスピードのある選手を入れたのですが、なかなかボールが収まらなくて、リズムが出なかった」と、悔しさをにじませていた。

 勝利した市立西宮は、初戦の山梨学院大付に続いて、攻撃に特徴のある近大付を押さえた。キャプテンのDF⑤帷智行を中心としたディフェンスは粘り強く、高い集中力で相手を自由にさせない。加えて、攻撃では⑩後藤が絶好調。監督も「1点は取ってくれると思っている」と信頼を寄せるエースが決定的な仕事をし、チームを勝利に導いた。各ポジションの選手がしっかりと役割をこなし、ピッチに大きな穴を作ることはない。高い集中力と技術に裏打ちされた市立西宮が、ベスト8に駒を進めた。


(監督・選手コメント)
市立西宮・大路照彦監督

県大会ベスト8で喜んでいたチームが、全国でベスト8なんて信じられません。チームの基盤は集中力。最後まであきらめずにやろうといいました。PK戦は先攻のほうが気持ち的に楽なんですが、後攻になったときには「(兵庫県大会決勝の)神戸弘陵のときと同じやなと。勝ってヒーローになろうや」といいました。うちは逆境に強いチームです。

市立西宮・⑤帷智行
守備の技術はそれほどありませんが、集中力はすごいと思います。ここぞというときにしっかりと守れる。それが強みだと思います。高校に入学したときの目標が県でベスト8になることでした。それが全国ベスト8なんて……。ここまで来たら目標は優勝にしたいです。

市立西宮・⑦難波祐輔
僕らは普通の公立高校なので、対戦してきた強豪校とは環境も違いますが、僕らは僕らにできるサッカーをやれば、強豪校に勝てるという自信もつきました。この先も自分たちのサッカーをやって勝ちたいと思います。

近大付・山田稔監督
連戦の影響もあり、選手全員の動きが重く、前線の選手の運動量が若干少なかった。それもあってボールが前線につながらず、相手の守備に阻まれる場面が多くなってしまいました。前半、何回か決定的なチャンスがあったのですが、そこで点を取れなかったのが、厳しい展開になった要因だと思います。

このページの上へ 第90回全国高校サッカー選手権大会更新一覧へ
ストライカーDX 2012 1・2月号
ストライカーDX 
2012年1・2月号
GAKKEN SPORTS BOOKS ストライカーDX特別編集 DVDでマスター!サッカー足ワザグレート100
サッカー足ワザ
グレート100

ストライカーDX トップ マッチレポート コラム トピックス セレクション/スクール バックナンバー ムック リンク