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第90回全国高校サッカー選手権大会 レポートコラム

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トーナメント表
大会概要
2012/1/3

第90回全国高校サッカー選手権大会 2回戦 市立西宮-山梨学院大付

鈴木智之(スポーツライター) 取材・文

12年1月2日(月)/14:10キックオフ/東京都・西が丘サッカー場/観客7221人/試合時間80分

市立西宮
1-1
2-1
山梨学院大付
帷(前半40+1分)
後藤(後半10分、後半37分)
得点者 萱沼(前半18分)
藤原(後半40+3分)

立ち上がりから優勝候補の一角・山梨学院大付が攻勢に出る。前半18分にヘディングで先制点を奪い、その後もペースを握った。しかし前半終了直後、ペナルティーエリア内の接触でPKを取られて同点に追いつかれると、流れは徐々に市立西宮へ。後半に入ると、市立西宮の堅い守備からの鋭いカウンターがさく裂。2ゴールを決めた市立西宮が3-2で山梨学院大付を下し、初出場で記念すべき初勝利を挙げた。

粘り強い守備の市立西宮
山梨学院大付の攻撃を封じ、大金星

 初出場の公立高校がジャイアントキリングを起こした。市立西宮が山梨学院大付を3-2で破り、初出場で大金星をあげた。試合前はJリーグ清水加入内定のFW⑩白崎凌兵を擁する、山梨学院大付優位の予想が大半だった。実際に、キックオフ直後から山梨学院大付ペースで試合が進む。エース⑩白崎を中心に素早くパスがつながり、市立西宮ゴールに襲いかかった。

 先制ゴールは18分。MF⑥荒木克仁が蹴ったコーナーキックをMF⑦萱沼優聖が頭で合わせ、リードを奪う。その後も圧倒的に山梨学院大付が攻め立てるが、なかなか追加点が奪えない。

 山梨学院大付・吉永一明監督が「攻めているのに点が取れない。嫌な予感がした」と振り返った前半終了間際に、ペナルティーエリア内の接触でPKを取られてしまう。これを市立西宮のキャプテン、DF⑤帷智行が一度はGKに弾かれるが、こぼれ球を自ら詰めて同点。直後に前半終了のホイッスルが鳴った。

 後半に入ると、山梨学院大付の⑩白崎に対してボランチとセンターバックが挟み込み、自由を与えないシーンが目立ち始める。山梨学院大付に傾いていた流れがイーブンになりつつあるところで、市立西宮は快速自慢のスーパーサブ、FW⑭細井優希を投入。兵庫県予選決勝でもゴールを決めた⑭細井と、精度の高いパスで攻撃を組み立てるMF⑩後藤寛太のホットラインで、カウンターを繰り出していく。

 後半10分、勝ち越しゴールを奪ったのは市立西宮だった。MF⑨新井友博からのリターンパスを受けた⑩後藤が抜け出し、右足でシュートを流し込む。後半37分には後藤がスルーパスに反応し、DFをかわして試合を決定づける2点目を奪った。

 追いかける山梨学院大付は、後半アディショナルタイムにDF④藤原光晴が1点を返すが、直後にタイムアップの笛が鳴った。

 勝利した市立西宮の大路照彦監督は「中盤でプレスをかけて、セカンドボールを拾う練習をしてきた。それがうまくいった」としてやったり。進学校ゆえ練習時間は限られているため、トレーニングの質にはこだわっている。「2時間の練習で、止まっている時間はほとんどありません」(大路監督)。

 また、地元のジュニアユースチーム「西宮SS」と連携して強化をしており、キャプテンの⑤帷、エースの⑩後藤、スーパーサブ⑭細井ら多くの選手が同クラブの出身だ。地域一体となって取り組んできた成果が、今回のジャイアントキリングにつながった。

 大路監督は「僕たちは普通の公立高校。開き直ったことで、実力以上のものが出せました」と謙遜するが、ただのフレッシュなチームではないことを、大一番で見事に証明してみせた。


(監督・選手コメント)
市立西宮・大路照彦監督

いい選手といい相手に恵まれ、いいゲームができました。県予選で戦った滝川第二、神戸弘陵さんの分まで頑張ろうということでやってきました。相手の⑩白崎君は次元が違うので、2人がかりで挟み込んでボールを奪おうといいました。もともと、守備には自信があったのですが、キャプテンの⑤帷を中心によくやってくれたと思います。

市立西宮・⑩後藤寛太
めちゃくちゃうれしいです。自分のプレーとしては、ゴールは決めましたが、それ以外の部分が全然だめでした。(大会前にセレッソ大阪の練習に参加して)大学進学を考えていましたが、自分にも可能性があるのかなと思い、プロになりたいという気持ちが強くなってきました。

市立西宮・⑤帷智行
相手がシュートを外してくれたので助かりました。⑩白崎選手は切り返しが速かった。一回、逆を突かれると対応できないので、我慢強くプレーしようと思いました。押さえられたのはたまたまです。(同点PKの場面は)最初、GKにバレバレのコースで止められたのですが、押し込めてよかったです。

山梨学院大付・吉永一明監督
チャンスは作れていたのですが、最後のところで決められませんでした。フィニッシュが点につながらなければ勝てません。前半はいい入り方をしたと思います。ボールをたくさん動かすというよさが出ました。前半に関していえば、スコア的には物足りないけど、いままででいちばんいい攻撃ができたと思います。

山梨学院大付・⑩白崎凌兵
前半は完全にウチの試合でしたが、追加点が取れず、流れが変わってしまいました。サッカーの難しさを痛感しました。点を取れなかったのは、自分の力不足です。前半、相手はゴール前で守備のブロックを作って、ゴール前だけはやらせない守備をしていたので、ポジションをひとつ下げてスルーパスを出したりと、いい流れだったんですけど……。後半は焦って、前に出すぎました。もうちょっと低い位置でボールを受けて、味方に渡してから飛び出すプレーをやっていれば、結果は違うものになっていたかもしれません。

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