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Match Report マッチレポート

第89回全国高校サッカー選手権大会 レポートコラム

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gol.japan

トーナメント表
大会概要
2010/12/31

第89回全国高校サッカー選手権大会 1回戦 初芝橋本-丸岡

神谷正明(フリーランス) 取材・文

10年12月31日(金)/14:10キックオフ/埼玉県・NACK5スタジアム大宮/観客735人/試合時間80分

初芝橋本
0-1
3-0
丸岡

福井(後半20分)
西岡(後半36分)
安尾(後半42+分)

得点者 坂口(前半32分)

丸岡はマンマークを2枚つける守備的な戦いで試合に臨み、前半32分に相手DFのクリアミスから⑱坂口が先制弾をマーク。しかし、初芝橋本が後半に入って猛反撃。後半20分に⑦福井が同点ゴールを決めると、⑪西岡、⑧安尾が続いて逆転に成功。後半だけで15本ものシュートを打った初芝橋本が勝ち上がりを決めた。


初芝橋本、丸岡の戦術に苦しむも
逆境での強さを発揮して逆転勝利

 前半は丸岡の思惑どおりに進んだ。丸岡は初芝橋本の⑪西岡舜に③梅井翔、⑩坂本修佑には23嶋田開と、FW2枚にマンマークをつけ、相手の攻撃力を封じることに力を注いだ。

「練習でやっていたし、県大会後に4試合くらいやった」(小阪康弘監督)という丸岡の守備的な戦術は功を奏し、初芝橋本は「前半は自分たちのサッカーじゃなかった」と阪中義博監督が振り返ったように、全くリズムをつかめなかった。

 ただ、丸岡も亀のように守りを固めるだけで手いっぱい。ボールを奪ったらサイドのスペースにドカンとロングボールを蹴るだけ。真ん中にチェルシーのドログバのようなフィジカルモンスターがいるわけでもないので、競ってこぼれ球を拾うという形もできず、ほとんどクリアに近いボールを敵陣に蹴り続けるだけだった。

 それでも、丸岡はひょんな形から先制点を奪う。前半32分、もはやおなじみの光景となったサイドへの「キック&ラッシュ」をしたところ、サイドのカバーに入った初芝橋本のセンターバック②呉原拓幸がなぜか自陣ゴール前にクリア。すると、これが丸岡⑱坂口舜に当たってしまい、千載一遇のチャンスを得た⑱坂口はきっちりとゴールネットを揺らした。

「狙いどおりの点の取り方だった」とは小阪監督。「サイドバックが上がってくるので、その裏を使うようにと選手に伝えていた」ことを考えると、確かに狙いどおりといえば狙いどおりだが、多分に運が味方したゴールでもあった。痛恨のクリアミスを犯した②呉原はおそらく左足で蹴るのが苦手で、強引に右足でクリアしようとしたからああいった形になってしまったのだろう。

 これで初芝橋本は苦しくなった。相手のマンマーク戦術に苦しんでリズムに乗れない上に、リードまで許してしまった。ただ、そういった苦境の中でも、選手たちに焦りはなかったという。阪中監督も「うちは1点くらい入れられてもしょうがないチームだし、ひっくり返す力があると信頼している」と笑い飛ばす。

 実際、初芝橋本は逆境に強いところを証明してみせる。後半に入ると立ち上がりから攻勢を仕掛け、丸岡を押し込んでいく。FWの2枚は相変わらずマンマークを受けていたが、周りの選手がその状況を逆手に取り出した。指揮官の「周りが動いて、スペースをうまく使え」という指示を受けた選手たちは、マンツーマンでバランスが崩れているエリアに飛び込み、丸岡の守備をかく乱させた。とりわけ、ボランチの位置から何度も前線に顔を出した⑧安尾俊輔の動き出しが効いていた。

 後半20分の同点ゴールも⑧安尾の動きが呼び水となった。⑪西岡がマンマークを受けながらクサビのボールを右サイドに流すと、そのボールを拾ったのが⑧安尾だった。そして、フリーの⑧安尾がクロスを入れると、⑧安尾の動きに連動してサイドからゴール前に入り込んでいた⑦福井勇輝が押し込んだ。初芝橋本が丸岡の堅守を完璧に破った瞬間だった。

 これで勝負は決まった。守備一辺倒の丸岡は運動量の低下とともに勢いに乗る相手を抑えられなくなり、反撃の手段は元々乏しかった。

 初芝橋本に逆転ゴールが生まれたのは後半36分。⑩坂本が左サイドを切り裂いてラストパス、これを「修(⑩坂本)がシュートを打つかもしれなかったので、こぼれを拾う感じでいたけど、パスが来た」とゴール前で待ち構えていた⑪西岡が押し込んだ。

 そして後半ロスタイムには、反攻の起爆剤となった⑧安尾がトドメの一撃。鳴りモノ禁止のなかで必死に声で選手を後押ししていた応援団に対し、ゴールというこれ以上ないプレゼントで試合を締めた。

 初芝橋本の目標はベスト4以上。「それがうちの最高成績なので、それ以上を目指したい」と燃える指揮官に率いられ、逆境にくじけぬ強心臓の選手たちが偉大なる先達越えを目指す。

(選手・監督コメント)
初芝橋本・阪中義博監督
前半は自分たちのサッカーじゃなかったので、ハーフタイムに自分たちのサッカーはどういうものなのか、攻撃的に行くことじゃないのかと選手に問いかけた。(先制されたときに)焦りはなかった。うちは1点くらい入れられてもしょうがないチームだし、ひっくり返す力があると信頼している。前半から丸岡さんはプレッシャーが速かったし、このままのペースで、うちがうまくつなげれば、足にきて、どうしてもついてこられなくなると思っていた。緊張感は選手だったときよりも監督をやっているほうがあった。自分は立っているだけなので。ベスト4以上に行きたい。それがうちの最高成績なので、それ以上を目指したい。(ハーフタイムでは相手のマンマーク戦術に対して)周りが動いて、スペースをうまく使えといった。ボランチの1枚は攻撃参加しろと指示した。

初芝橋本・⑪西岡舜
予選でも点を取っていなくて、プレッシャーになるから点を取れとはいわれなかったけど、気になっていたから点が取れてよかった。僕ら(FW)には(マンマークが)1枚ずつついて、さらに1枚余らせる感じの守備で、丸岡のDFの枚数が多かったからやりにくかった。得点の場面では、⑩(坂本)修佑につられていたのでマークが外れた。うちは逆転も多いので焦りはなかった。(得点は)修がシュートを打つかもしれなかったので、こぼれを拾う感じでいたけど、パスが来た。あ、パス来たみたいな(笑)。

丸岡・小阪康弘監督
(マンツーマンは)練習でやっていたし、県大会後に4試合くらいやった。狙いどおりの点の取り方だった。(初戦敗退となったが、)私はまだ2回くらいしか出ていないし、大津のように経験豊富な監督がやっているところでも1回戦で負けることがある。まだまだいろいろとやらないといけない。(初芝橋本対策としては)サイドバックが上がってくるので、その裏を使うようにと選手に伝えていた。

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