10年1月5日(火)/14:10キックオフ/千葉県・市原臨海競技場/観客3000人/試合時間80分 |
| 青森山田 |
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神村学園 |
赤坂(前半23分)
野間(前半28分)
成田(後半7分)
柴崎(後半18分) |
得点者 |
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ゲームの立ち上がりは神村学園のペース。MF⑲竹元、⑭小谷、⑦福野らが得意のドリブルで相手ディフェンスを切り裂き、数回のチャンスを作り出す。しかし、徐々にこのパターンに慣れてきた青森山田が、ドリブル突破を組織的なプレッシングで封じていき、逆にカウンターアタックを仕掛ける場面が目立つようになる。すると前半23分、右サイド深い位置で得たFKから先制、さらに28分にはカウンターから⑬野間がカットインシュートを決めて2-0とリード。後半に入っても、青森山田は安定したゲーム運びで着々と加点。4-0の完勝で国立行きを決めた。 |
「ウチが0点に抑えられるのは……最近の試合では記憶にない」(神村学園・竹元真樹監督)
中京大中京戦では、1試合10得点という記録を打ち立てた神村学園。今大会随一ともいえる堅守を誇る境からも、2得点を奪い取った神村学園。「超攻撃サッカー」の看板はダテではない。スタメンにはドリブルで仕掛けられる個人をズラリと並べ、ワンツーやスイッチといったグループ戦術の引き出しも豊富だ。
しかし、青森山田のディフェンスは、その爆発的な攻撃を完璧に封じた。この点について語らないわけにはいかないだろう。
いちばん大きかったのは、球際の競り合いで互角に立っていたことだ。神村学園に好き放題にやられてしまうチームは、球際の俊敏性で不利に立たされていることが多かった。しかし、青森山田は体をしっかりぶつけて、強いメンタリティーで相手を自由にさせない。特に目立っていたのは、⑦椎名伸志だ。相手の一瞬のすきを逃さないボール奪取能力は、目を見張るものがあった。
「人もボールも動く」という組織的なテーマを掲げた青森山田だったが、1対1を得意とする神村学園の土俵でも、互角に渡り合ったことが大きな勝因といえる。
もう一つ大きいポイントは、MF⑦椎名を中心とする、ディフェンス組織のバランスだ。2トップを除く8人のフィールドプレーヤーがコンパクトに陣形を保ち、ドリブルで切り込んできた相手を網にかけて、複数人でボールを奪う。その後は素早く2トップの⑬野間涼太や⑭成田鷹晃にクサビを入れ、タメを作っておいて全員が押し上げ。お手本のようなサッカーだ。
このとき、神村学園のボランチは2人とも上がっているシーンが多く、中盤とDFの間のスペースが広いので、青森山田の2トップはボールキープが比較的簡単になる。自由な攻撃で、ピッチを縦横無尽に動き回る神村学園のよさが、ここでは裏目に出てしまったといえる。
さらに、視野の広い⑩柴崎岳の配球も効果的で、2トップもストライカーとしての得点力をきちんと備えている。セットプレーの精度も高い。チームとしてのすきのなさが、青森山田の最大のストロングポイントかもしれない。
一方、神村学園は個人的には期待していたチームだったが、ドリブルが止められ、ワンツーやスイッチといったグループ戦術は組織ディフェンスの網にかけられ……。
「拾えるところを全部相手に拾われてしまい、自分がやらなきゃと、焦ってしまった。そう考え始めたら、ますます焦った」(神村学園・⑭小谷健悟)と語っているように、自分たちのストロングポイントが通じなかったときの引き出しが少なかったことが焦りを引き起こし、それが敗因の一つとなった。もっとチームとして、サイドチェンジを豊富に使ったり、守備にアンカーを置いたり、セットプレーにこだわるなど、個人の創造性以外の部分も、勝つためには取り入れるべきだろう。個人技とグループ戦術ばかりでは、ここらが限界なのかもしれない。
しかし、神村学園の竹元監督は、今後もこのスタイルは変えないと断言する。そして、こんな言葉を選手たちにかけたそうだ。
「今日で終わりなら俺は泣く。だけど、これで終わりじゃない。これから先、ずっとサッカーをやっていくんだから、楽しいサッカーをやれ。それが俺たちのやり方だろう。本気で目指してがんばったんだから、悔いることはない」
高校を卒業した彼らが、どんなサッカー選手になっていくのか。あるいはどうサッカーと関わっていくのか。そういった部分まで見ようとする竹元監督の姿勢は、個人的にはすごく好きだ。今日の負けはスタート地点。彼らのサッカー人生がこれから大きく広がっていくことに、期待したいと思う。
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