10年1月2日(土)/12:05キックオフ/埼玉県・さいたま市駒場スタジアム/観客2221人/試合時間80分 |
| 矢板中央 |
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近大和歌山 |
| 渡辺光(後半25分) |
得点者 |
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序盤から矢板中央がロングボール中心の攻撃で近大和歌山を圧倒。しかし崩し方に工夫がなく、ほとんど有効なチャンスを作れない。後半に入り、サイドを使い始めた矢板中央が引き続きペースをつかみ、後半25分にセットプレーから1点をもぎ取る。その後も近大和歌山につけいるスキを与えず、終了のホイッスルを聞いた。矢板中央は2度目の初戦突破となった。 |
両チームとも本来のスタイルとは程遠いサッカーだった。矢板中央は高さとテクニックのあるFW⑩中田充樹が絡んだパス回しで相手を崩していくチーム。対する近大和歌山は両SBを使ったワイドな攻撃と、3トップ⑪福島未興、⑩中村和也、⑨仲森裕司の3人のドリブラーがゴールにぐいぐい迫っていく攻撃が身上。
しかし、この両チームのスタイルが見られることはなく、ロングボール主体の味気ないサッカーになってしまっていた。近大和歌山はボールを奪ったら、すぐに前線に蹴ってしまうなど、攻め急ぐシーンが目立ち、その攻めにリズムを崩された矢板中央は、FW⑩中田の高さに頼るロングボール一辺倒の攻めになっていた。いわゆる「蹴り合い」(矢板中央・高橋健二監督)だった。しかも同サイドばかりにボールが集中し、サイドチェンジのパスは皆無と、一世代前のサッカーを見ているようだった。
このサッカーで結局前半見られたシュートは両チーム合わせて1本のみ。正直、前半終了時点でPK戦が頭によぎったほどだった。
ハーフタイム。矢板中央の高橋監督はこの単調なサッカーに変化を与えるために、指示を出す。「セカンドボールを拾ってパスをつなぎ、厚みのある攻撃をしろ!」。そのメッセージを具現化するために、スピードのあるサイドアタッカー⑮渡辺光を後半開始から投入。さらにサイド攻撃のターゲットマンとして、後半14分に「チームでいちばんベッドが強い」(高橋監督)1年生FW25石井涼斗を入れた。これで矢板中央のスタイルが、徐々にだが見え始めた。
そして後半25分、投入した2人の選手が得点に絡む。②須藤貴郁のFKを25石井が折り返し、最後は⑮渡辺光が押し込み先制。結局この1点が決勝点となった。
矢板中央の本来の攻撃が炸裂したとまではいかなかったが、守備のほうでは光るものがあった。“歴代最強”といわれた昨年度のチームで唯一レギュラーだった③須藤貴郁がCBに入り、強固な守備ラインを構築。近大和歌山にほとんどチャンスを作らせず、結局放たれたシュートは80分を通して1本のみ。ボランチを含めた守備陣の、ボールへの寄せの速さ、危機察知能力ともほぼパーフェクトな出来だった。
“失点しない”という、トーナメントを戦う上で強烈なストロングポイントを持った矢板中央。運を引き寄せられれば、頂上が見えてくるかもしれない。
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