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Match Report マッチレポート

第88回全国高校サッカー選手権大会 レポートコラム

トーナメント表 大会概要
2010/1/2
試合名

第88回全国高校サッカー選手権大会
2回戦 ルーテル学院-富山第一

ライター 了戒美子(フリーライター) 取材・文

10年1月2日(土)/12:05キックオフ/神奈川県・等々力陸上競技場/観客1800人

ルーテル学院

0-0
2-0
富山第一
山本(後半5分)
山本(後半10分)
得点者  

ゲームのあらすじ
前半圧倒的に主導権を握ったのは富山第一。ボランチ⑮森を中心に、ポゼッションでゲームを組み立てるが、無得点のまま折り返す。劣勢の前半を持ちこたえ後半勝負にかけたルーテルは後半早々にエース⑪山本の2試合連続の2得点で試合を決める。

鍵は劣勢に立たされた前半を
持ちこたえたルーテルが見事な逆転勝利。

 ハーフタイム、ロッカールームに引き上げたルーテルイレブンはイラ立っていた。開幕戦の緊迫感の中、国立競技場であの帝京を下して進出した2回戦。選手権の常連富山第一のポゼッションに苦しみ、手も足も出ずに前半40分を終えていたのだ。
失点こそしていないが、チャンスらしいチャンスを作れずシュート2本に終わった自分たちに比べ、富山第一は今にもゴールに迫る勢いだ。当然、激しい言い争いがロッカールーム内を飛び交う。

 こんな状況下、小野秀二郎監督が取った手段は選手たちに話をさせることだった。
「ナーバスになっているので落ち着かせて、言い争いをさせた。カリカリしていたから落ち着けとだけいって話し合いをさせた後、指示をいくつか出した。後半は、前半のことは忘れて違うチームとやると思ってやるようにいった」
 そもそも、小野監督は後半が勝負だと考えていた。「富山第一相手で、前半は耐える時間だと思っていた。だから、後半勝負だ」後半を見据え、前半から選手交代を繰り出した。4-1-4-1の布陣を敷く富山第一の、ワンボランチとして配球源となる⑮森泰次郎を抑えるべく、前半からMF⑥新田己裕を投入。疲労の色が濃いFW⑰伊津野竜征に変え、⑳伊藤卓を投入。勝負となる後半勝負に備えた。

 一方で試合を支配しつつも、富山第一にも修正すべき点があった。「相手の⑪山本に対する守備の部分でセンターバック2枚がきっちり押さえなくてはいけなかった。前半から少しそういう部分があったのでハーフタイムに指摘したのだが……」と長峰俊之監督。見た目とは裏腹にほころびつつあったのだろうか。

 後半に入り、わずか5分。ルーテルに待望の先制点が生まれる。中盤の底から⑨小牧成亘が右サイドに展開。右サイドバック②上杉健太郎がクロスを送ると、中央やや外でDFのウラをつく形で⑪山本大貴が頭で合わせる。さらにそのわずかに5分後、左サイドに張った⑩藤原孝からのスルーパスに抜け出した⑪山本が落ち着いて右足で流し込んだ。これであっという間に2点差がつく。ともにスピーディーなカウンターからの2得点、⑪の運動量とスピードを生かしきった得点でもあった。

 その後富山第一は選手交代を行い、4-3-3に変更。猛攻を見せ、最終的には長身の切り札⑬藤井大士も投入しパワープレーを図るが得点ならず。長峰監督は「2失点するのが早すぎた。それにしても悔しいのは崩されての得点ではないというところ。うちのポゼッションは見せられたと思う」と、淡々とした口調ながら悔しそうな表情で話した。

 一方、勝利したルーテルの小野監督はいう。「今年のチームは崩れない。前半主導権を握れなかったのにキレなかったことがすべて」。サッカーは終わりまで見てみなければわからない。前半の出来からは全く想像のつかないゲームとなった。

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