09年12月31日(木)/12:05キックオフ/埼玉県・さいたま市駒場スタジアム/観客4289人/試合時間80分 |
| 山梨学院大附 |
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野洲 |
関(後半1分)
佐野(後半3分)
碓井(後半18分)
伊東(後半39分) |
得点者 |
春日(前半9分)
松田(後半21分) |
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初出場の山梨学院附が乱打戦の末、強豪野洲を下した。前半9分にセットプレーから得点を許す苦しい展開だったが、後半立ち上がりの3分間で2得点を決め逆転。後半18分にも加点して、野洲の反撃をふり切り、山梨県勢としては5年ぶりの初戦突破を決めた。野洲は出場6回目にして初の初戦敗退となった。 |
復帰した横森監督の采配で
山梨学院大附が逆転で初戦突破 |
野洲が初出場の山梨学院大附に敗れた。これはジャイアントキリングなのか――。いや決してそうではない。野洲はやられるべくしてやられた、といっていいだろう。
立ち上がりの9分という、理想的な時間帯に先制点を決めた野洲。大方のイメージどおり、野洲の個の能力は高く、⑩卯田堅悟がバイパスとなって、⑨梅村崇、⑦梅村徹のツインズと⑪松田康佑がピッチをところ狭しと走り回り、息の合った華やかなサッカーを展開した。特に、有効な手立てのない位置でボールを受けたときに、スペースを見つけてドリブルし、状況を好転させる技術は秀逸だった。
個の能力の高さに定評のある野洲だが、さらにこの試合では、組織力の高さが際立っていた。浅いDFラインで敵に裏のスペースへのフィードを狙わせ、何度もオフサイドトラップをかけていた。それは前半の終盤にかけてさらに威力を増し、最終ラインの押し上げでチーム全体が前後10メートルほどまで圧縮されるシーンがあった。そのときは山梨学院大附の選手4人が、オフサイドエリアに取り残されていた。
ただそのとき、山梨学院大附の横森巧監督は、納得の表情で戦況を見つめていた。そしてハーフタイムで指示を出す。「2列目から飛び出せ」。
後半、山梨学院大附は見違えるような動きを見せた。前線から猛烈にプレスをかけ始め、野洲のパス回しのリズムを奪っていく。そして後半1分にセットプレーから③関篤志が同点ゴールを決めると、その2分後には野洲のミスをついて⑲佐野敬祐が逆転ゴールを決めた。
前半を気持ちよく乗り切った野洲は、気を引き締めなくてはいけない立ち上がりの時間帯で、受けて立つような気持ちで後半に臨んでしまっていた。そして、前半ことごとく決まっていたオフサイドトラップが、山梨学院大附の2列目からの飛び出しによって、かからなくなってしまった。
逆転からくる焦りで野洲の歯車は狂いはじめ、しなくてもいいところで長いドリブルを仕掛け、奪われて逆襲を食らうシーンが出始めた。ダメ押しされた3失点目はまさにその形で、ドリブルして奪われたボールを、必死に戻って奪い返したのに、再び奪われて、ゴールを決められた。
こう書くと、野洲の自滅のように見えるが、野洲のミスを誘発させた山梨学院大附の実力を評価したほうがいい。
⑲佐野、⑩伊東拓弥はともにテクニックとスピードのあるFWで、野洲のDF陣はかなりこの2人に手こずっていた。そしてケガ明けでこの試合では途中出場したエース⑪加部未蘭は、サイズがあって足元も長けている大型FW。1回戦、初出場というプレッシャーを差し引いても、その能力の高さを存分に証明した。
さらに監督は、昭和50年代、韮崎に黄金時代を築いた名将、横森巧氏。今年1月に現場復帰し、御年67歳ではあるが、その戦術眼はまったく衰えていなかった。コーチは清水エスパルスのヘッドコーチを務めていた吉永一明氏と、これ以上ない陣容を整えている。サッカー部は4年前から校内の強化指定クラブに認定され、5億円近い設備投資を行い、グラウンド等を新設するなど、全国を取るための環境にある。部員の多くが県外出身者と、人材確保にも力を入れている。1年毎に世代が入れ替わる高校年代において、マネージメント能力のある監督、コーチがいれば、選手たちの経験値はさほど問題ではない。その意味で、山梨学院大学附は頂点を狙えるだけのポテンシャルを持っているチームかもしれない。
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