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Match Report マッチレポート

第88回全国高校サッカー選手権大会 レポートコラム

トーナメント表 大会概要
2009/1/1

第88回全国高校サッカー選手権大会
1回戦 旭川実-南風原

鈴木潤(フリーライター) 取材・文

09年12月31日(木)/14:10キックオフ/千葉県・フクダ電子アリーナ/観客1200人/試合時間80分

旭川実

3-0
1-0
南風原
下田(前半4分)
阿部(前半8分)
下田(前半21分)
須田(後半11分)
得点者  

ゲームのあらすじ
旭川実が立ち上がりから猛ラッシュ。序盤で2点のリードを奪い、優位に試合を運ぶと、攻守ともにバランスのよさを発揮して南風原にペースを握らせず。後半にも1点を加え、念願の全国大会初勝利を達成した。

全員サッカーの旭川実
4点を奪い、南北対決を制す!

 北海道代表の旭川実と沖縄代表の南風原という、組み合わせ抽選以来、南北対決として注目された一戦は、旭川実が4-0で勝利。同校としては記念すべき選手権初勝利を挙げ、新たな歴史の1ページを刻んだ。

 4-4-2システムの旭川実は、序盤から⑩高橋勇侑希、⑳下田速人を起点に、試合を優位に運んだ。まず前半4分、2トップの連携で中央突破。⑩高橋のパスに抜け出した⑳下田がゴール右下に決めて先制すると、さらに前半8分には混戦から⑨近藤将人のパスを受けた⑭阿部恭也が得意の左足で放ったシュートが右サイドネットに突き刺さり、早々と2点のリードに成功した。「2点目が思った以上に早く入ったのが大きかった」と富居徹雄監督が振り返ったように、旭川実がゲームの流れを掌握した。

 一方、4-2-3-1システムの南風原は、トップ下の⑩赤嶺和也を起点に、サイド攻撃で打開を試みる。普段のトレーニングから攻撃に比重を置き、得点力には自信を持つ南風原であったが、立ち上がりの2失点に続き、前半21分にも旭川実の1年生FW⑳下田に加点を許し、痛恨の3失点目を喫する。前半は3-0と旭川実のリードで折り返した。

 後半、2人の選手を入れ替え、反撃を試みる南風原。県予選決勝では0-2のビハンドをひっくり返す逆転劇を演じているだけに、後半の早い時間帯に1点を返し、なんとか糸口を見つけたいところだった。だが、ここでも出鼻をくじかれ、後半11分に旭川実が⑨近藤のスルーパスから途中出場の⑧須田佑太が右足でゴール左下に流し込み、4-0と試合を決定づけた。

 南風原は後半スタート時の⑨宮良政孝、⑲玉城皓也に続き、後半25分には⑰喜屋武竜司と、FWを3枚投入。しかし、それでも旭川実の守備陣は、大量リードに油断することなく、南風原の反撃に対しむしろ締まったディフェンスを見せた。例えばクサビのパスが中盤から入っても、パワフルな2枚のセンターバック、②内田錬平、③村田賢吾が冷静に対処、キープすらさせずに敵の攻撃の芽をつんだ。この堅い守備を崩せずに、徐々に南風原は攻め手を失っていく。4点を奪った攻撃陣が注目されるが、前後半でそれぞれ3本ずつしかシュートを打たせなかった守備面にこそ、旭川実の勝因があった。

 日が陰り、冷たい風が吹きつける中、試合終了を告げるホイッスルが鳴り響いた。「うちには突出した選手はいない。今年のチームは下手なのでみんなでサッカーをする」と、試合後に富居監督が語ったコンセプトの下、まさしく文字どおり全員サッカーでもぎ取った全国大会の初勝利。「選手権で年を越す」(富居監督)という目標を達成し、次のステージに挑む。

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