2回戦
1月2日(金)/12:05キックオフ/埼玉県・さいたま市駒場スタジアム/観客528人/試合時間80分
筑陽学園 3(2-0、1-0)0 日章学園
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「センターバックは長くやっていないと、なかなかうまくいかないから難しかったと思います」(筑陽学園・吉浦茂和監督)
日章学園にとっては③岩崎哲朗が1回戦の富岡戦で退場となり、この試合で出場停止となったのが痛かった。「ラインを統率しながらコーチングも、となるとどうしても柳となってしまった」(日章学園・早稲田一男監督)と、ボランチの⑥柳祥太郎をセンターバックに下げる急造のDFラインで試合に臨んだが、立ち上がりからDFラインの動きがバラバラでギャップを作ってしまい、それがいきなりの失点に結びついてしまった。
開始わずか2分、⑫石橋翔平のパスを受けた⑦松本翼が一瞬タメてからエリア内の⑩原孝徳にラストパス。⑩原は鋭く切れ込んでから冷静にゴールネットを揺らしたが、この一連の流れに日章学園の守備陣はまったくついていけなかった。実はその直前にもDFラインは⑫石橋に簡単に突破を許しており、遅かれ早かれ失点は免れないという危うさを露呈していた。
「あってないようなゴール」と筑陽の指揮官は振り返ったが、大舞台での経験がとぼしい高校生にはやはり先制点の与える影響は小さくなかった。「早い時間帯に点が入ったので、そこから結構ラクにできました」とは⑦松本の弁だ。「やっぱり緊張が大きかった」(⑦松本)と力を出し切れなかった1回戦とは異なり、筑陽は試合をうまくコントロールしていく。
その中心にいたのが伝統のエースナンバー7を背負う⑦松本だ。1回戦では監督から「全然ダメ」と酷評されたが、この日は違った。巧みなキープによるタメ作り、タイミングをずらして相手の痛いところを突く必殺のパス、マーカーをほんろうする大きな切り返し。エースナンバーに恥じない創造性あふれるプレーは、ピッチ上に異空間を創出させていた。
日章学園は1回戦で見せていたようなパスワークをなかなか披露できない。前線の流動的な動き出しから何とか相手のブロックを崩そうとするが、「4人のポジションチェンジがある」と警戒されていたこともあって、アタッキングサードに持ち込む前に跳ね返されてしまう。それでも27分に⑧小高聖二朗がエリア内でDF複数をかわしてフィニッシュに持ち込んだが、ボールは惜しくも枠を外れた。
つなごうとしてボールを失うことの多い日章学園を尻目に、筑陽学園は⑩原、⑫石橋、⑦松本の3人が中心となって手早くゴール前に押しかける。そして29分、味方の大きなクリアを拾った⑩原が一人で左サイドからエリア内まで進入、鋭い切り返しでDFと振り切ってゴール正面から冷静にシュートを叩き込んだ。この場面でも日章学園DF陣の対応は軽かった。
2点のリードを奪ったことで筑陽学園は前に行く力をセーブ。それでも相手の守備がもろいため、何の変哲もないロングボールが決定機につながったりして、チャンスは作り続ける。苦境に立たされた日章学園は⑩早稲田にボールが入ればいい形を作るものの、筑陽学園の「昂平をまず抑える」(吉浦監督)という対応策に苦しめられ、肝心のエースにパスが入る前につぶされてしまった。
70分、⑦松本が⑫石橋にボールを預けてゴール前に猛ダッシュ。折り返しのパスは若干強かったが、完璧なファーストタッチでピタリとコントロールすると、最後は冷静に押し込んだ。これで試合は決まった。
早稲田一男、昂平の親子鷹で全国制覇を目指した日章学園だったが、昨年に続き2回戦で姿を消すことになった。
筑陽学園・吉浦茂和監督
「3-0という結果は悪くない。もう少しボールをつなげればよかったが、1回戦よりよかったと思います。(立ち上がりの得点は)あってないような点としてやっていました。(⑦松本は)多少運動量が増えてよくなったが、まだあんなものじゃない。⑩原はよかったと思います。1回戦では緊張があったが、今日は本来の出来でした。3点取れたことで勢いづくと思いますし、失点がゼロで終われたことがよかった。(日章学園対策は?)昂平が調子いいので、そこを。1年から見ていますが、ずいぶん伸びていい選手になった。昂平をまず抑えないと、というところでやった。それと、昂平を含めた4人のポジションチェンジがあるから、受け渡し忘れるなといいました。
日章学園・早稲田一男監督
「情けないくらい、気持ち、ファイティングスピリットがない試合でした。(③岩崎を欠いた影響は)もちろんなくはない。初戦の疲労を気持ちで解消できなかった。どうにかなるんじゃないかという安易な気持ちでゲームに入っていた。体と心がうまくついていかなかった。いとも簡単に失点してしまった。1点目も、2点目も。チャンスは少なかったが、ビッグチャンスで取れなかったのも敗因の一つ。回せる時間帯もあったが、本当の決定機はどれだけ作れたかというと回数は少なかった。先行されてプレーにゆとりがなく、ちょっとしたコントロールミス、パスミスで、シュートまでいけなかった。
筑陽学園・⑦松本翼
「今日は立ち上がりから全員でいつもどおりのプレーができて、早い時間帯に点が入ったので、そこから結構ラクにできました。今日はそんなに緊張はなかったです。(今日、自分たちのサッカーが出せた要因は?)やっぱり緊張が大きかったと思いますね。1回戦は全然自分たちのサッカーができなかったですね。見ていて「硬いな~」と。(エースナンバー7を背負う重圧は?)少しは感じています。責任のないプレーはできないし、でも、そこまで思ってはいないですけどね(苦笑)。(攻撃の狙いは?)ワンタッチ、ツータッチで素早く攻撃を仕掛ける。ボールを動かしながら、人も動くみたいな感じでした。(試合に入る前に随分監督と話をしていたようだが、何をしていたの?)「自分がやらないとチームが悪い状態になってしまうから、緊張しないように」といわれたんですけど、緊張しました(笑)」 |