2回戦
1月2日(金)/14:10キックオフ/東京都・駒沢陸上競技場/観客3128人/試合時間80分
作陽 4(1-0、3-2)2 星稜
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(作)花瀬、亀井、淵本、中村
(星)長川原、伊勢元 |
手の内を分かり合った者同士の
『ガチンコ対決』は作陽に軍配 |
野村雅之監督と河崎護監督。親交が深く、手の内を知っている者同士の対決は、組み合わせが決まったころから始まっていた。といっても、お互いが情報を隠し合うのでなく、直前には同じ御殿場で合宿を張り、夜は互いに酒を飲むといった、あくまでオープンであり、その付き合いの深さを物語っていた。
お互いがよく分かり合っているだけに、この一戦に向けて、両指揮官はどういう戦い方をすべきか、直前まで悩んだが、両指揮官は同じ決断を下す。
『真っ向勝負』―─。
「ずっとやってきた布陣で、同じやり方で行くことに決めた」(河崎監督)と、星稜は両サイドハーフをワイドに張らせ、SBが積極的なオーバーラップで絡んで、サイドで数的優位を作るサッカーを選択。
一方の作陽も、「星稜がどう出るか分からないし、相手どうこうではなく、そのときいい布陣で戦う」(野村監督)と、相手に対し綿密な戦略を練ってくるのではなく、あくまで状況に応じて選手が対応し、ピッチ上で修正して行く本来の作陽らしい組織サッカーを選択してきた。
先にペースを握ったのは星稜。両サイドからチャンスを作り出し、21分、24分と決定機を迎えるが、これはGK①山本智也のファインセーブに合う。すると思わぬ形で作陽に先制点が転がり込む。31分、星稜のクリアミスで生まれたゴール前の混戦から、最後はMF⑱花瀬翔平が押し込んだ。
その後、「両サイドの攻撃は脅威でもあるけど、弱点でもある」(野村監督)と、サイドの裏のスペースにボールを蹴りこんで、サイドから切り崩すサッカーで応戦した作陽に対し、星稜は一歩も引かない積極的な姿勢を崩すことなく、サイドアタックを継続。中盤のプレス合戦と、サイドの攻防という見ごたえあるマッチアップが繰り広げられた。
1-0で迎えた後半26分、作陽が2点目を挙げる。右サイドをドリブル突破した1年生MF⑫中村翔のセンタリングのこぼれを、MF⑩亀井拓実が拾って豪快に蹴りこんだ。それでもスタイルを曲げない星稜は、後半32分に右からのクロスから最後はFW⑪長川原悠矢が決めて、1点を返す。だが、この直後に思わぬ落とし穴が待っていた。37分、MF⑧淵本翔太にスルスルっとドリブルで持ち込まれ、そのまま3点目を決められてしまった。
「2-1になってもうちょっと時間が経過していれば。踏ん張らないといけないのに、3点目があまりにも痛かった」と河崎監督が顔をしかめたように、結局このゴールが決勝点となってしまった。
その後、共に得点を重ね、終わってみれば4-2というスコアで作陽が勝利。親交ある指揮官同士の対決は、試合前からそれぞれの思惑が交錯したものの、フタを開けてみたら、お互いがお互いの持ち味を出した『ガチンコ』を見せてくれた。作陽は徹底した組織サッカーを展開し、星稜は両ワイドの攻撃力を最大限に生かしたサッカーを展開。余計な小細工抜きに戦った激戦は、スコアこそ差がついたが、勝負という面では差はなく、非常に見ごたえのある戦いを見せてくれた。
作陽・野村雅之監督
「練習試合で何回かやった中で、勝ったり負けたりした相手。4点取れたことはよかったけど、2失点はよくない。4点取れたのも、星稜が前掛かりに攻めてきたことの裏返し。2失点は本当に必要なかった。次の相手は広島皆実。もう何回もやっているけど、今年は分がよくないので、最後くらいは勝ちたいですね。僕にとっては2年ぶりの駒沢ですから(笑)。昨年の今日は病床で、テレビで見ていましたから。それだけに今日結果が出てよかったですね」
作陽・⑨辻本裕也
「相手が4バックでサイドが上がってくるので、シンプルにプレーすることを心がけた。僕が前線でボールを受けて、ボランチやトップ下に落として、そこからサイドに散らす狙いでした。星稜のCBの2枚がでかくて、競り合いで勝てるかどうか分かりませんでしたが、しっかりボールを収めることを考えてプレーしました。4点取ったけど、ごちゃごちゃの中で生まれた点ばかりだったし、シンプルなプレーができなかった。そこは反省点ですし、みんなでしっかりと修正して、次はみんなで崩していくサッカーをしたいです」
星稜・河崎護監督
「サイドが崩されてしまった。クリアも小さくて、向こうは本当に決定力があった。本当にいいキックを持っているし、技術的な差が大きかったと思う。作陽はシンプルに攻めるということを80分間ずっとやってきた。徹底してきましたね。うちはインターハイや高円宮杯を経験できていればよかったけど、経験不足も出たかな。そこは若いチームですから仕方ありません」 |