1回戦
12月31日(水)/12:05キックオフ/東京都・西が丘サッカー場/観客1863人/試合時間80分
佐賀東 7(3-0、4-0)0 東海学園
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コイントスで勝負アリ!?
佐賀東に吹いた「追い風」 |
夏のインターハイでベスト4に輝いた佐賀東が、東海学園から大量7ゴールを挙げる大勝で順調に滑り出した。
佐賀東が勝利を引き寄せたのはキックオフ前のこと。コイントスに勝ったキャプテンの⑧中原秀人は、「GKの①平田(俊英)と相談して」エンドを風上側に変えた。「立ち上がりが大事だなと思っていた」と⑧中原がいうように、風上に立った佐賀東は最初からフルパワーで攻めまくった。
1分、⑱赤﨑秀平が左からのカットインシュート。横っ飛びでGKに弾かれたが幸先のいいスタート。6分、⑩桃井宏和がペナルティーエリア内でDFをかわして左足シュートを打つ。これはGKにセーブされる。今度はクロス。右から⑩桃井の上げたふわっとしたボールは⑱赤﨑の頭にどんぴしゃ……だったがバーの上をわずかに越えた。
9分のゴールは「ようやく」といいたくなるほど、たくさんのチャンスの後に生まれた。右サイドバックの④峰松愼文が浅い位置からスライスクロスをゴール前に入れると、左寄りにいた⑬小池恭一がゴール右を狙ってヘディング。これがゴールネットに吸い込まれて先制した。その3分後、東海学園のゴールキックをヘディングで前に押し戻すと、⑱赤﨑がDFの背後からボールを拾ってGKとの1対1を冷静に流し込んだ。
この2点をアシストしたのは佐賀東の攻撃方向に吹いていた「風」だった。1点目のスライスクロスは風上でなければあんなに伸びなかっただろうし、2点目の相手のゴールキックも空中でブレーキがかかった感じになって跳ね返しやすくなった。立ち上がりに点を取りにいって、予定通りに2点を挙げたことで、ゲームは完全に佐賀東のモノになった。39分には、158センチの“小さなファンタジスタ”⑩桃井のスルーパスから⑱赤﨑が反応して3-0。
佐賀東のシステムは4-4-2。東海学園を苦しめたのは両サイドハーフのポジションチェンジだ。⑩桃井と⑭義村康祐は流れの中で自然に左右を入れ替えてプレーする。「義村がこっちに来たら僕は左にいく、という風にお互いの動きを見ながらやっている」と⑩桃井。⑩桃井はドリブルとショートパス、⑭義村は精度の高いクロスと特徴が違うので、守備側は対応の仕方を変えなければいけない。これはかなり厄介だっただろう。
後半は佐賀東・蒲原昌昭監督が「ズルズルと間延びしてしまったところがある」と反省したように、3点差というスコアから、前半のようなコンパクトフィールドでプレスをかけることができず、東海学園にゴール前の危険なエリアに侵入される場面が何度かあった。それでも、東海学園に許したシュートはわずか6本。逆に佐賀東は10本のシュートで4点を追加。7-0の大差で勝利を飾った。
試合前には蒲原監督から「3点取ってこい」といわれていた⑱赤﨑は、本当にハットトリックを達成した。174センチとそれほどサイズがあるわけではないが、体がゴツイので「大きく」見える。こぼれ球を狙っていた1点目、スルーパスを流し込んだ2点目、自分で持ち込んで決めた3点目と、すべて異なる形からの3ゴールは、彼のFWとしての幅の広さを証明するもの。これでまだ2年生というから末恐ろしい。
順調に初戦突破を果たした佐賀東だったが、蒲原監督は「攻撃はよかったが、守備のところはやや不安定だった」と気を引き締めた。高校生はプロ選手のようにメンタルが成熟していないので、フタを開けてみないとわからないという側面がある。だから、今日の佐賀東のように1回戦で最高の内容だったところが、2回戦で別のチームのようになってコロッと負けてしまうこともよく起こるのだ。
インターハイで全国4強に入り、今大会には「最低でもベスト4」と明確な目標を立てて臨んでいる佐賀東。2回戦が行われる1月2日にフタを開けたとき、彼らは今日と同じようなサッカーができるだろうか。
佐賀東・蒲原昌昭監督
「緊張もあったが、何とか自分たちのサッカーができてホッとしている。⑱赤﨑には点をとにかく取ろうといっていた。ドリブルも好きな選手だから、打てるときに打たないで遊ぶときがあるんです。だから彼には打てるときには打って決めなさいと。性格は闘争心もあるしFW向きだと思う。ゴールに向かう姿勢も、いいモノを持っている」
佐賀東・⑧中原秀人
「エンドを変えたのはGKの①平田と相談して決めた。立ち上がりが大事だと思っていたので、風上のほうがいいだろうと。前半はいいほうだったと思うけど、後半は相手も点を取りにきて、受身になってしまってパスがつながらなくなったのは反省点」
佐賀東・⑨赤﨑秀平
「蒲原監督から3点取るようにいわれていたので、3点取ることができてよかったです。佐賀東が上にいけるように、3年生や応援してくれる人のためにも点を取っていきたい。目標にしているのは鹿児島城西の大迫勇也選手です」
佐賀東・⑩桃井宏和
「7ゴールは出来すぎといえば出来すぎだけど、最初にやってみて『いけるな』と思っていた。自分はみせるプレーが好き。時間とスペースがあればやりたい。体格では負けるので、ボールが来る前にスペースで受けたり、動きながらボールをもらうことを心がけている」
東海学園・鶴田道弘監督
「相手のよさを出させすぎてしまった。逆に自分たちのできることができなかった。風下というのはそれほど関係なかった。この敗戦をいい経験としてやっていくしかない。いちばん感じたのは攻撃の技術の差。相手は最後のところでやり切ることができる」 |