STRIKER DX

ストライカーデラックス
ショップ.学研 学研のオンラインショップ Gakken
www.soccerstriker.net
トップページ マッチレポート コラム トピックス セレクション バックナンバー ムック リンク
最近のレポート
トップ マッチレポート 第86回全国高校サッカー選手権大会 >2回戦 佐賀北-中京大中京
Match Report マッチレポート

第86回全国高校サッカー選手権大会

トーナメント表
大会概要
2008/1/2

第86回全国高校サッカー選手権大会

杉浦文哉(フリーライター) 取材・文

2回戦

1月2日(水)/14:10キックオフ/千葉県・市原臨海競技場/観客1282人/試合時間80分

佐賀北 1(0-0、1-0)0 中京大中京

得点者
(佐)古川

 市原臨海競技場名物の強風が勝敗を分けた。

 前半は各世代代表候補経験者が8名と強力な選手層を誇る中京大中京が、中盤ではショートパスをつなぎ、最終ラインからは⑩早坂賢太のロングフィードなどで佐賀北を圧倒する。だが、「トーナメントなので手堅くなったのだろう」と中京大中京の道下歩監督が振り返るように、⑨伊藤了や⑫都築知也がシュートへの積極性を欠いた。幾度となくあったシュートチャンスも、相手のペナルティーエリア付近でシュートを打つのを嫌がるようにパスを回してしまい、得点チャンスをフイにする。

 それでも平均身長が180センチのDFラインを中心にした守備は、4人とも1対1にも強く鉄壁だった。佐賀北がカウンターからFW⑱七田和謙、両サイドハーフの⑦前山亮、⑧古川純平らが仕掛けてもことごとく跳ね返し、また風上ということもあってロングボールで裏を取られることもなかった。それだけに、風上に立った前半で先制できなかったことが大きく響いた。

「(風下になって)風が思ったよりも強かった」(道下監督)と中京大中京が風の読みをやや誤った感があるのに対し、佐賀北の松尾智博監督は前日の2時間の練習のうち、40分間も、パントキックの処理など強風対策に費やしていた。そのため、「予想より弱かった」と市原の風に苦しむことはなかった。

 佐賀北は風上に立った後半は、両サイドから前線に放り込んだり、中央からスルーパスで相手の裏をつくなど、単発ながらも積極的に攻撃を仕掛けて中京大中京を脅かした。60分には⑱七田が中盤でポストとなり、落としたボールを⑨川原康平が走り込んでシュート。30メートルはあったが、前に出て守っていたGK①三浦雄也の頭上を襲う。慌てて戻った①三浦がパンチングで辛うじて防いだが、佐賀北が完全に風を味方につけていた。

 そして、「失点はセットプレーのこぼれ球かカウンターのどちらかだと思っていた」と話す中京大中京・道下監督の言葉どおり、その2つから佐賀北の得点が生まれた。

 72分、佐賀北は、カウンターから⑱七田と⑦前山が連続してシュートを放つ。⑦前山のシュートから得たCKを体を張って懸命につなぐと、最後は⑧古川がゴール正面からシュート。これが中京大中京DFに当たり、GKの手をかすめてゴールに吸い込まれた。

 中京大中京も後半から長身FWの⑭早川晃博や、決定力のある⑧加藤裕貴を投入して積極的にシュートを放つも、佐賀北の⑤田中勝浩を中心にした粘り強い守備の前に、最後までゴールを奪えなかった。

 中京大中京には、FKとCK合わせてセットプレーが23本もあった。⑦熊澤圭祐がアウトフロント、インフロント、インステップと蹴り分け、③中村亮太の強烈なシュートなど豊富なバリエーションを駆使したが、佐賀北に体を張られ、簡単にシュートを打たせてもらえなかった。

 体格では劣る佐賀北は、夏だけでなく、12月にも3泊4日のフィジカルトレーニング合宿を行った。当たり負けしない体を作ってきたことが、この試合で見事に生きた。フィジカル差や強風などの状況を想定して準備を整えた佐賀北が、タレント集団に打ち勝った試合だった。

佐賀北・松尾智博監督
「前半は相手の守備がうまく、ボールの取られ方が悪くて、前線に蹴ってばかりだった。サイドチェンジをもっとやりたかったけれども、歓声に押されて選手たちが前に前に行ってしまったことと、シュートの少なさが今後の課題です」

佐賀北・田中勝浩キャプテン
「攻められるのは想定内だったけど、前半は焦ってしまい、前に蹴ってしまった。相手が予想以上に体をぶつけてきたけど、自分たちもフィジカルトレーニングをしっかりしてきたし、(身長が)小さいなりにどう対処したらいいか考えてきたので自信はあった。元々、粘り強い守備をテーマにやってきたけど、点が取れずに迷う部分もあった。そんなときに(甲子園で優勝した)野球部の活躍を見て、『自分たちはやっぱり守りから』と励みになった。今日も劣勢に立たされる場面があったが、応援してくれる人たちを見て助けられた」

中京大中京・道下歩監督
「1点を取るのが重かった。前半はチャンスがあって良かったけれども、後半は思ったほどチャンスを作れなかった。これまでは全国で勝てるという思いはあまりなかったが、今年はベスト8以上も狙えて、今日は勝てる試合を落としたように、ミリ単位だが一歩ずつ前進している。県大会では手堅くなることはないが、全国大会に来ると堅実になり過ぎてしまう。いろんな意味で思い切って攻めることが必要だと思う」

このページの上へ 更新一覧へ

ストライカーDX トップ マッチレポート コラム トピックス セレクション/スクール バックナンバー ムック リンク