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Match Report マッチレポート

第86回全国高校サッカー選手権大会

トーナメント表
大会概要
2007/12/31

第86回全国高校サッカー選手権大会

了戒美子(フリーライター) 取材・文

1回戦

12月31日(月)/14:10キックオフ/神奈川県・三ツ沢球技場/観客数3200人/試合時間80分

那覇 1(1-0、0-0)0 福井商

得点者
(那)上間

 この日の勝者、那覇のスターティングイレブンは、選手たちが決めたものだったそうだ。「僕が相手の情報を選手たちに与えたら、選手たちが勝手にミーティングを始めていました。誰が誰をみて、ここをこうして…なんていうふうに」と、誇らしげに話す大平睦男監督。もちろん選手たちの構想が自分の構想と全く違ったら、変更することもあったのだろうが、「試合に対して、スタッフも選手も同じイメージを持てている」ことが大事だと話す。そして、この日唯一の得点も、選手たちのスカウティングどおりのものだったという。「相手のラインが浅いこともわかっていたから、そこを突こうと話し合っていた」と、主将の⑥仲間貴一も振り返った。

 試合前、ピッチの選択権を得た福井商は、後半に風上に立つことを選択した。後半風下に立つ側は、夕方の西日をもろに受け、見えづらくなることを計算に入れてのことだという。ただ、その狙いは外れた。ショートパス主体の攻撃でサイドを崩し、何度も相手ゴール前に侵入を図る福井商。だが、那覇は最後の最後に体を張った守りを見せる。結果的には肝心のゴール前までたどり着かず、なんと公式記録上の後半のシュート数は、両チームともに0本という珍しい試合になった。

 那覇が先制こそしたが、80分を見るとどちらのチームも力を出し切れず、特に攻め切れずに終わった試合だったように思う。

 試合後、敗れた福井商・清水久通監督は、「力を出し切れなかったかといえば、出し切れなかった。だけど完敗かといえばそうではない。気持ちが悪い試合というか……」と、笑みのような、何ともいえない表情を浮かべながら話した。

 一方、那覇のロッカールームは、しーんと静まり返り、聞こえる声は「切り替えていこうや」というような声ばかりで、まるで敗戦チームのよう。「今日は勝てたっていうことだけがいいこと」と語った⑥仲間はロッカーで、「次に頑張ろう」とチームメイトに声をかけたという。「もっとやれるっていう自信があるんだなって思います」と、大平睦男監督はそのロッカールームを前にしてニヤリとして見せた。次戦は力を出し切ったサッカーを期待したい。

那覇・大平睦男監督
「今日は後半に選手たちの足が止まった。走り切れない部分もあり、こういうことは沖縄ではなかったから珍しい。彼らも所詮は高校生だと思った。試合後選手があまり喜んでないのは、もっとやれるという自信があるからなのではないかと思う。今日のスタメンは選手たちが決めていた。もちろん僕の構想と同じスタメンだったので、そのままいった」

那覇・⑩上間雅文
「相手がラインを上げてくるのが分かっていた。得点シーンはループを狙おうとも思ったけど、GKが下がるのが見えたのでやめた。別にループに失敗したわけではないです(笑)」

那覇・⑥仲間貴一
「相手のアプローチが思ったよりも速かった。特に後半は相手のほうがセカンドボールへの意識も強かった。でも乗り切れると思った。これまでも厳しい試合は経験してきているから」

那覇・②糸数尚志
「初めての選手権は緊張した。足もうまく動かなかったが、次は違うと思う。今日、相手よりも勝っていたのは、集中力だったと思う」

福井商・清水久通監督
「もっとつなぎたかったし、全体にちぐはぐだった。もっと簡単にできたところもあったと思う。プレッシャーもかけたり、かけなかったり、やり切ることができなかった。初の全国で、子どもたちが無意識にあがったところはあったかもしれない」

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