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トップマッチレポート第85回 全国高校サッカー選手権大会>準決勝 作陽-神村学園
Match Report マッチレポート

第85回全国高校サッカー選手権大会 マッチレポート


2007/1/6

第85回全国高校サッカー選手権大会

菊地芳樹(本誌) 取材・文

準決勝
1月6日(土)/12:10キックオフ/東京都・国立競技場/観客7730人/試合時間80分
作陽 1(1-0、0-0)0 神村学園

得点者
(作)石崎

高校サッカー界では「自分たちのサッカー」という言葉が、監督や選手たちから頻出する。次の試合のことを聞かれて「自分たちのサッカーをして勝ちたい」。敗因を聞かれて「自分たちのサッカーができなった」。これが2大用例。何度も聞いていて思うのは、まあ意地悪な話なのだが、「じゃあ、試合中に自分たちのサッカーができなくなったときにどうするのか」ということ。そのあたりの気構えとか、プランに欠け、ただ相手にぶつかりにいってダメでしたというシーンが、多々見られるのが、いつも残念に感じるところだ。

そう考えると、作陽のサッカーは、今大会の出場校の中でも際立って、“大人”を感じさせるチームだと思う。「相手のよさを消しながら、自分たちのよさを出すのが特長」(作陽・野村雅之監督)。これも実はこの世界でよく聞かれるコメントなのだが、それをきっちりと実行できるチームは少ない。ただ、作陽はいつも選手たちにゲームプランがしっかりと頭に入っていて、状況に応じていろんな対処ができる印象を受けるのだ。

今日の作陽は、立ち上がり遠目からのシュートが目立った。これはもちろん激しい雨でスリッピーになっているピッチコンディションを考えてのもの。一方の神村学園もはつらつとした動きで、前半は右サイドのクロスから何度かゴール前のシーンを作った。神村学園がすごいのは、FWの動き出しがよくて、無理目のクロスも何とかシュートまでこぎつけるところ。だが、今日は作陽DF陣も最後まで体を寄せ続けてプレッシャーをかけ、シュートをゴール枠に入れさせないでいた。

一進一退で推移する中、前半24分に作陽のセットプレーからゴールが生まれた。右サイドの手前から⑧立川雄大がゴール前に上げたボールを、⑦宮澤龍二がヘディングシュート。GKが反応して弾いたが、③石崎晋也がよく詰めていた。

後半に入ると、神村学園は⑭五領淳樹、⑨中村駿、⑪村田銀次と、攻撃的な選手を早めに投入するお得意のパターンで、前線の活性化を図った。⑨中村を右前、⑪村田を左前の広く張らせたポジションに置き、サイド攻撃からゴールを狙った。しかし作陽の守備も非常に堅い。4バックと2ボランチが、きちんと対応して組織を崩さず、さらにトップ下の⑦宮澤も守備重視でよくボールを追いかけた。クロスをあげられても、決定的なスペースへはなかなかボールを入れさせなかった。その上、右前に⑪小室俊之を入れ、彼のスピードドリブルによるカウンターから、何度もチャンスを作り、神村学園の前への勢いを逸らせることに成功したのである。

攻めに行くも、きちんと守るも自由自在の作陽サッカー。決勝ではどんな色のサッカーを見せてくれるのだろうか。

作陽・野村雅之監督
「守備のテーマとして、神村学園のポジションが流動的な前線の選手たちを、それぞれのラインでしっかりつかまえて対応する点がありましたが、しっかりできたと思います。国立に来て勝利することをイメージしてきましたが、トーナメント大会で6試合できるのは、選手たちがプレーも人間的にも伸びるのでよかったです」

作陽・⑦宮澤龍二
「いつもどおりにプレーできました。1点を先に取ったので、リスクを負わずにカウンターでもう1点を狙いました。決勝は最後の試合なので、思い切ってやりたいです」

神村学園・竹元真樹監督
「相手が引いて守ることを想定した前半のうちに仕掛けようと思っていましたが、すべての点で相手が上回っていて、力の差があったという印象でした。ピッチコンディションを考えろという指示で、選手たちは逆に横パスがなくなって、縦へ蹴りこんでしまった面があったかもしれません。選手たちは一戦一戦すごく成長して、力が100パーセント出たのではと思います。国立を経験して、この後子どもたちがどう変化するのか、楽しみです」

神村学園・⑤塗木竜也
「国立でプレーできたのはうれしかった。最後まで頑張ったので悔いはありません。セットプレーは気をつけていましたが、失点のときはマークに責任を持っていない部分がありました」

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