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トップマッチレポート第85回 全国高校サッカー選手権大会>3回戦 広島皆実-境

Match Report マッチレポート


第85回全国高校サッカー選手権大会 マッチレポート


2007/1/4

第85回全国高校サッカー選手権大会

北健一郎(本誌) 取材・文

3回戦
1月3日(水)/14:10キックオフ/埼玉県・さいたま市駒場スタジアム/観客2300人/試合時間80分
広島皆実 0(0-0、0-0、PK3-2)0 境

得点者
 

3回戦は8試合中5試合がPK戦で決着がしている。これは80分(40分ハーフ)、即PK戦という、現行のレギュレーションの弊害ともいえるのではないだろうか。駒場では広島皆実が3試合240分で1度もゴールネットを揺らすことなくベスト8になった。また、丸岡も同様に3試合連続PK戦で勝ち上がっている。

高校選手権のようなトーナメント戦では、「堅守」のチームが上まで行く傾向が強い(それゆえに攻撃的なスタイルで日本一になった野洲の衝撃は大きかったのだが)。高校年代では昨日はよかったのに今日はサッパリ、ということも頻繁に起こる。だが、攻撃と比較すると守備はブレが小さい。「選手権」というモチベーションによって、集中力を高く保つことができるのも大きい。

鯉迫勝也監督が2回戦の大津戦後、「90分ゲームだったらやられていたと思います」というように、前後半5分ずつの短縮がPK戦を大幅に増加させているのは明らか。主催者側は3回戦の段階でPK戦が14試合と大量発生している今大会を、どのように受け止めているのだろうか――。

今日のゲームは過去3試合のリプレーを見ているかのようだった。広島皆実の4バック+ボランチの6人はリスクマネジメントを考えたディフェンスで、⑩丸谷拓也を中心とする境の3トップの攻撃をストップ。2回戦で直接FKを決めている境の④濱田太一が昨日とほぼ同じ位置からのFKを獲得したが、「当たり所が悪かった」(④濱田)ボールはバーの上を越えた。

広島皆実にとって3試合目となるPK戦では、またしても2年生GK⑰増田卓也が大活躍。3-2で広島皆実がリードして迎えた後攻・境の5人目、⑧早瀬和也のシュートは大きくバーを越える。しかし、「ラインを出るのが早いといわれた」(⑰増田)ため、やり直しを命じられる。だが“2本目”となる⑧早瀬のシュートを、⑰増田がコースをよく読みセービング。広島皆実は⑰増田の今大会4本目のPKストップで勝利した。

広島皆実・鯉迫勝也監督が報道陣に囲まれて、最初に口にしたのは「申し訳ありません」という言葉。「決してPK狙いではないんです」と“弁解”する場面もあった。広島皆実がゴールできないのは単純に得点力がないから。絶対的なFWがいない、中盤でポゼッションできない……。このチームでは0で抑えてPK戦で勝つのが最も勝率が高いのは確かだろう。勝ち方についての賛否両論はあるだろうが、彼らの守備時の集中力はものすごいものがある。もしかしたら広島皆実は、去年の野洲とは違う意味で高校サッカーに波紋を投げ掛けるかもしれない。

広島皆実・鯉迫勝也監督
「PK戦は相手と戦った結果ドローで、どちらが勝ってもおかしくない。失点0についてはいいことですが、まずいところも多々あるので修正していきたい。今日は一番厳しかった。境さんにDFラインとボランチの間を上手く使われた。決してPK狙いではないんです。本来は両サイドバックが高い位置にいるチーム作りをやってきたのですが、県予選からディフェンシブなチームにせざるを得なくなった。3年前の子たち(ベスト16)を越えてくれたのは自信になっている。もう3回死んでいるので、リラックスさせて戦いたい」

広島皆実・⑰増田卓也
「ベスト8は自信になりました。先輩たちを越えられてうれしい。PKではしっかり相手、ボールを見て飛んでいる。ヤマを張るのではなく反応している。(PK戦には)多少慣れてきたのはあります」

境・廣川雄一監督
「広島皆実は伝統的に守備が強い。最後は体も張れる。中国地方のチームの対決だったが? 自分の中では中国ダービーだと思っていました(笑)。全国の舞台で、いろいろな人に見てもらえる中で中国のチームが戦えるというのは素晴らしいこと。(境は)今まで初戦突破ができなかった。だから、大きな扉を開けてくれた選手には胸を張ってもらいたい」

境・④濱田太一
「FKはまた来たんで、同じコースに蹴って決められればヒーローだと思っていました。練習どおりに蹴れたけど当たり所が悪かった。失点を0で抑えられたので悔いはないです。(後輩たちには)全国の1勝は達成できたので、これ以上いって欲しい」

※この大会を含めたユース&ジュニアユース世代の1年をまとめた『06-07ユース&ジュニアユースサッカーパーフェクトレポート』が1月13日、学研より発売されます!! お楽しみに!

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