2回戦
1/2(火)/12:10キックオフ/神奈川県・等々力陸上競技場/観客4000人/試合時間80分
桐光学園1(0-0、1-0)0 九州国際大付 |
1回戦で5点を奪った九州国際大付の姿はどこにも見当たらなかった。桐光学園はほとんどの時間帯でボールポゼッションを取り、特に前半はワンサイドゲームといえるほどの一方的な展開だった。
今年の桐光サッカーは、サイド攻撃を基本とする堅実なスタイルだ。
左サイドで⑦北井佑季が前を向けば、またいでまたいで、さらにまたぐ。マッチアップするDFを置き去りにして、チャンスの山を築いていく。そしてマーカーが2人に増えれば2人の間を突破。後半39分にピッチを去るまで、常に危険な香りを出し続けていた。
そのサイド攻撃をコントロールしたのは、司令塔の⑩内藤洋平だ。攻撃の多くは彼を経由し、効果的なタメと長短を織り交ぜたパスで「ゲームの支配者」として君臨した。
それに対して九州国際大付の攻撃は、やや中央に寄り過ぎてしまった感がある。後半開始から投入された⑩永井謙佑は、アグレッシブなドリブルでチームを蘇らせたものの、ほとんどの攻撃は単発に終わってしまい、組織的な攻め手を欠いた。
しかし、九州国際大付は耐えた。両サイドでは主導権を奪われるものの、長身のDF④河津裕成を中心に中央をガッチリ固めてゴールを割らせない。圧倒的に攻められながらも0-0で前半を折り返したのは、まさに執念というべきだろう。
桐光学園とすれば、攻め込みながらもゴールが奪えない。そんなじれったい展開が終了10分前まで続いた。こんなとき、試合の行方を左右するものといえば……。
そう、それはセットプレーだ。桐光学園は前後半で13本のCKを得た。(九州国際大付CKは1本)そのすべてを蹴った⑩内藤の鋭く速いキックは、九州国際大付を大いに震え上がらせた。
そして後半26分。⑩内藤のCKをGKが弾き、こぼれ球を④鈴木翔太がシュート。これをゴールラインのDFが辛うじてクリアするものの、さらにペナルティーエリア手前から⑭長谷川彩人がミドルシュートを放つ。分厚いシュートの嵐の前に、66分耐えた九州国際大付もついに沈んだ。
勝敗の分かれ目となったのは、セットプレーという決め手を持っていたことだった。桐光学園の背番号10には、いいキッカーが集まりやすいのだろうか。
「10年前には”(中村)俊輔”という軸がいて、計算できるチームだった。今年はそこまでの選手はいない」(桐光学園・佐熊裕和監督)
自分自身が輝いた”桐光のレジェンド”に比べ、今年の背番号10は味方を輝かせるプレーが目立っている。印象の強さでは劣るものの、レベルの高さでは決して負けてはいない。
サイド攻撃とセットプレー。新世代の桐光学園は、まさに現代サッカーのお手本ともいうべきプレーを見せてくれた。
桐光学園・佐熊裕和監督
「前半でチャンスを外していたので、ハーフタイムに焦らずいこうと指示を出した。しかし、選手たちは自分のペースでやっていて自信のある顔つきをしていた。後半チャンスがあると思っていたが、あの時間帯で得点が入らなければ、逆に向こうの高さにやられていたかもしれない。次も一歩一歩前に進み、少しでも長くこのチームでやりたい」
桐光学園・⑭長谷川彩人
「チャンスは絶対来ると思っていた。最後まで走ってよかったです」
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