1回戦
12月31日(日)/14:10キックオフ/神奈川県・等々力陸上競技場/観客1300人/試合時間80分
帝京可児 2(1-0、1-0)0 福知山成美 |
共に初出場となった対戦は、今大会最年少の仲井正剛監督(27歳)率いる帝京可児に軍配が上がった。
全く危なげない試合運びだった。最年少監督率いる初出場校は、誰もが緊張で力を発揮しきれない1回戦において、ため息の出るような“大人のフットボール”を見せてくれた。
前半34分、左サイドから⑧武井一晃のクロスを、⑬今井大志が胸トラップでDFの逆を取って左足一閃。まずはゲームの先取点が帝京可児に加えられる。
ここで監督の指示により、MF⑧武井とFW⑩佐光塁がポジションチェンジを行う。スピードのあるサイドアタッカー⑧武井を前に置き、攻勢に出る福知山成美の背後のスペースを、カウンターで迎え撃つ戦術だ。
後半9分、この策がピタリとハマる。クリアボールをセンターサークル付近で拾った⑧武井は、福知山成美ゴールに向かって高速ドリブルを開始。約50メートルを独走したのち、ペナルティエリア内でDFをキックフェイントで交わし、冷静に左サイドネットに流し込んだ。
仲井監督の策ももちろん見事だが、特筆すべきはプレーの長所がわかりやすい帝京可児の選手たちだ。ポストプレーの巧みな⑪吉浦武利、キープ力とパスに優れる⑩佐光、スピードが持ち味の⑧武井に⑬今井。その他の選手も、10分見ただけで「あ、この選手はこういうプレーが得意なんだな」とわかるような、自信あふれる伸びやかなサッカーだった。
一人一芸は強い。それを実感させてくれた。「まだまだポジションチェンジのパターンは用意している」と語る仲井監督の、次なる采配が楽しみである。
対戦相手とすれば、相手の状況に応じてギアを自由に変えてくる帝京可児に、試合の主導権を与えてはならない。このチームに勝つには、先取点を奪うか否かが勝負の分かれ目となるだろう。
2回戦は、“ギアチェンジフットボール”の帝京可児と、個人技と創造性を基本とする“プチセクシーフットボール”の鹿島学園の対決。
歴史の少ない高校同士だが、攻撃的で見ごたえのある試合が予想される。
帝京可児・仲井正剛監督
「(27歳、今大会最年少監督について)選手のときほどじゃないけど、少し緊張しました。立ち上がりは、キープ力のある佐光と吉浦をFWに置いて前でサッカーをしようとし、1点を取ってからはスピードのある武井をFWにして、攻撃を受けた状態からカウンターで一発を決められるように布陣を変えました。いつもは後半頭からやったりするんですけど、今日は前半でゲームが落ち着いてきたので早めに動いてみました。選手たちには楽しんでこいと言っています。楽しくなくて負けたら寂しいけど、楽しくて勝てば最高ですから」
福知山成美・今川宜久監督
「みんな予想以上に硬くて、周りも見えてなかったし、いつもの動きができていなかった。前半があまりに悪かったんでハーフタイムに叱りました。なんとか落ち着けてやりたくて、ベンチからも何度も声をかけました。そして後半、さあこれからというタイミングでの2点目は本当に痛かった。たくさん勉強させて頂いたし、選手たちにとっても素晴らしい時間だったはず。こんなに早く終わってしまうなんて、納得いかないですよ」
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