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トップマッチレポート第85回 全国高校サッカー選手権大会>1回戦 滝川二-暁星
Match Report マッチレポート

第85回全国高校サッカー選手権大会 マッチレポート


2006/12/31

第85回全国高校サッカー選手権大会

菊地芳樹(本誌) 取材・文

1回戦
12月30日(土)/13:10キックオフ/東京都・国立競技場/観客1万5247人/試合時間80分
滝川二 2(0-0、2-0)0 暁星

得点者
(滝)多田2

秋の全日本ユースを制し、この大会で今季2冠を狙う優勝候補の滝川二が、早速開幕戦に登場。苦しみながらも地元・暁星を退けた。

ベンチ入りできない選手たちの、スタンドからの歌による応援が、いつも耳に心地いい滝川二なのだが、この日はその何倍もの人数と声量を揃えた暁星の応援にかき消されてしまった。滝川二が立ち上がりから優勢で攻め続けるのだが、時折暁星が前線にボールを入れるだけで「ドワーーッ!」と大歓声が沸くという雰囲気。何ともやりにくそうな滝川二だったが、それでも何度かチャンスを作った。しかし、シュートミスもあってゴールを決められず、30分過ぎからゲームは膠着してしまう。

個々の力の差を考え、組織を作っての守りに徹した暁星としては、狙い通りの展開だっただろう。この日はただ引いて相手の攻撃を迎えるだけでなく、球際での思い切りのいい深いチャージやタックル。ルーズボールへの出足のよさが光っていた。これでカウンターを効果的に繰り出せれば最高だったのだが、残念ながら質でも量でもそこまではいかなかった。

後半7分に、滝川二は前線に⑳山本拓矢を入れると再びリズムを作り出し、あとはシュートだけというビッグチャンスをいくつか作る。暁星も再び粘りの構えに入ったのだが、15分に遂に均衡が破れた。

滝川二左サイドから⑰鳥濱誠司が蹴ったクロスは、上がった瞬間には相手GKに取られるような感じに見えた。ところが向かい風で微妙にコースが変わったのか、右から入ってきた⑪多田高行が、GKの前で触ることに成功する。頭ですらしたボールがゴールへ決まった。

「ラッキーだった」(滝川二・黒田和生監督)というゴールが決まり、滝川二攻撃陣は動きがよくなる。さすがに相手の運動量が落ちて決定機が連続して生まれ、35分に2点目。中央のスペースに出てきた⑧金崎夢生が、パスを受けて右に展開。⑳山本拓の速いクロスが敵DFラインとGKの間を抜け、ファーサイドフリーの⑪多田が押し込んだ形だった。残り5分で2-0となって、勝負あった。

暁星も、散発だったが⑭風間荘志のドリブル突破から攻撃チャンスを作っていて、1点入ったら勝負はわからなかったというところまで、滝川二を追い詰めたことは確かだ。逆に滝川二も、相手に研究され、徹底的に守られながらも、粘り勝ちしたあたりは、黒田監督のいうのように「上出来」というゲームだったのだろう。ただし、こうした変な緊張感が抜けないまま、中途半端なところで敗れていく優勝候補チームは、これまで何チームもあっただけに、頂点を目指すにはこれからも苦しい戦いは続くと思われる。

滝川二・黒田和生監督
「プレッシャーやスタンドの雰囲気などを考えれば、上出来だったと思う。雰囲気に飲まれないか心配だったが、よくやりましたね。選手たちは成長しています。暁星の応援に支えられた踏ん張りは恐かったです。点が入らなかったので、PK戦も考えました」

滝川二・⑪多田高行
「1点目はラッキーなゴール。2点目はニアがファーか迷ったけど、ニアに他の選手がいったので、ファーサイドに入りました。最初は地に足がついてない感じで、緊張した。後半になると落ち着いてきました。国立で勝ったからには、また国立に戻ってきたいです」

滝川二・⑧金崎夢生
「体力勝負で、どっちに流れるか分からない試合。立ち上がりのチャンスを決められなかったのが悪い部分でした。緒戦を失点でいけたのは、何よりの自信になります。高円宮杯(全日本ユース)のときに比べるとまだまだです。もっとよくしていかないと。次は今日よりもっといいサッカーをしたいです」

暁星・林義規監督
「相手との力の差は否めないので、何回もミーティングして、守りに特化して戦おうとなった。選手たちは(相手に対する)勇気を持ったアプローチで、思うようにやってくれた。このチームは選手を集められない、進学校という、アドバンテージがないところで頑張ってきた。ウチみたいなチームでも表舞台に出て、戦いによっては今日のような相手を脅かすことができる。他のユース年代のチームには励みになったのではないでしょうか。今日の悔しさをバネにまた頑張ります」

※この大会を含めたユース&ジュニアユース世代の1年をまとめた『06-07ユース&ジュニアユースサッカーパーフェクトレポート』が1月13日、学研より発売されます!! お楽しみに!

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