2015明治安田生命J1リーグ 1stステージ第16節
ヴィッセル神戸-浦和レッズ

2015年06月23日

松岡健三郎(本誌)取材・文・写真

15年6月20日(土)/16:00キックオフ
兵庫県・ノエビアスタジアム神戸/観客18,143人/試合時間90分
ヴィッセル神戸
1 0-1
1-0
1
浦和レッズ
渡邉千真
(後半39分)
得点者 梅崎司
(前半27分)

ここまで15試合無敗の浦和が、引き分け以上でファーストステージ優勝が決まる大一番。アウェイの神戸まで多くの浦和サポーターが詰めかけ声援を送った。

立ち上がり優勝のプレッシャーからか硬さを見せた浦和。GK西川周作のらしからぬミスなどもあり、神戸が浦和ゴールをおびやかす。前半23分、神戸が中盤で森岡亮太の素早いリスタートからペドロ・ジュニオールが抜けだしGKと1対1。これを西川がセーブ。ミスを帳消しにすると同時に、浦和の目を覚ますワンプレーとなった。

その後はいつものコンパクトな陣形から縦に速い攻撃でチャンスを作りだす。前半27分に槙野智章が自陣でボールカットし、自らドリブルでボールを運び中央からカウンターを仕掛ける。左サイドを並走した武藤雄樹へつなぎ、中央へグラウンダーのクロス。ニアサイドに走りこんだ興梠慎三には合わなかったが、そのままファーサイドへ流れたボールを梅崎司が詰めてゴール。貴重な先制点をたたき出した。

後半は一変して神戸ペース。後半30分にはこの日2枚目のイエローカードで宇賀神友弥が退場してしまう。浦和は残り15分さらに苦しい状況に追い詰められた。すると後半39分、神戸は左サイドの相馬崇人のクロスを渡邉千真が頭で合わせて同点。

なおも神戸が攻めこむも、浦和が全員で守りきり1-1の引き分け。試合終了の笛と共に9年ぶりの歓喜の瞬間が訪れた。

ピックアッププレー

攻守に活躍した槙野を起点に
浦和が鮮やかなカウンターでゴール

開幕から16戦連続不敗の浦和がファーストステージを制した。

この日の見どころはペドロ・ジュニオールと槙野智章。2人が何度も激しくぶつかり合った。
「まず守備から固める。ペドロ・ジュニオールをしっかり押さえるように監督から言われていました。それでも攻撃も求められているので意識はしていました」とJ1通算200試合出場の節目を迎えた槙野が日本代表らしいプレーを見せた。
前半27分、浦和の得点もこの2人がきっかけとなった。

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浦和自陣でペドロ・ジュニオールへのパスを槙野がカット。そのまま自ら持ちあがりカウンターで50メートル近く独走する。神戸のプレスに対しても落ち着いて対応し、並走して上がってきた左サイドの武藤雄樹へつなぐ。
武藤雄樹がゴール前へグラウンダーの股抜きクロスを入れる。
ニアサイドへ走りこんだ興梠慎三にはうまく合わなかったが、そのままファーサイドへ流れたボールを梅崎司が詰めて待望の先制点。昨季は先制させてしまうことが多かった浦和。今季はそこも改善された。

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ペドロ・ジュニオールからボールをカットした槙野智章がドリブルで独走
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武藤雄樹がゴール前へグラウンダーの股抜きクロス
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ファーサイドへ流れたボールを梅崎司が詰めて待望の先制点

ちなみに、その後もペドロ・ジュニオールは槙野と激しくやり合い、後半3分にイエローカードをもらい、後半15分に交代を余儀なくされた。

好調を維持している梅﨑、武藤の両ウィングが絡んでの得点は今季を象徴する一発で先制した浦和。攻撃の特徴は梅﨑、武藤の両ウィングが外へ大きく開くのではなく、外から2メートル内側をプレーエリアにしていること。そうすることで1トップとの距離が縮まり、1トップに当ててからのワンツーが決まりやすい。さらにウィングバックの関根貴大と宇賀神友弥がその2メートルのスペースへオーバーラップできる。そこが整備さえたことで、昨季の攻撃時の手詰まり感が減った。

浦和は得点後もボランチの柏木陽介、阿部勇樹が高い位置からプレスをかけ、1トップの興梠からDFラインまでコンパクトに保ち、神戸に自由を与えなかった。

実は、浦和はアウェイの神戸戦、2009年以降5連敗中と苦手なカードで、今回も勝利とはいかなかった。

2006年のJ1優勝以来9年ぶりとなる国内リーグタイトルを獲得。次節、新潟に負けなければ、史上初の無敗優勝となる。

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明治安田生命J1リーグファーストステージの真新しいトロフィーを浦和が獲得した
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