Aグループ結果
神戸大学フットサル部FORCA 3-2 JOY FC
大洋薬品/BANFF 3-2 GINZA de FUTSAL BOTSWANA FC MEGURO |
パワープレーを「やらない勇気」が必要
菊地 Aグループでは組み合わせが決まったときから大注目だった、トップチームの中ではフィジカルが強いことで知られる、ボツワナと大洋薬品というカードだったんですけども。ボツワナは最近の調子があんまり良くないということなんだけども、精一杯やってそれなりの結果が出たという感じだった。あんまり前から行かなかったのは作戦だったのか、それとも大洋薬品のキープ力が高いからなのか、どっちだろう。
北 昨日の2試合で明らかに大洋薬品は、引いて守る相手に攻めあぐねていましたから。それを見ていたと思うので。ボツワナは最近、割と前から行くことが多かったんですが、ガチンコでやり合ったらフィジカルで自分たちが、いくら自信があっても負けるだろうと。だから引くという選択肢にしたんじゃないかと。それでもこれまでの2チームに比べると積極的にプレスに行っているという印象はありました。
菊地 でも、大洋薬品は……強いね。コートが広くなるとさらに強くなるのかな、という感じ。このグループはジョイ、ボツワナ、フォルサの3チームに2位の可能性があった。ボツワナとしては大洋薬品に何とか勝って勝点4にしたいということだったんだけど。
北 でも勝点6が2位チームであるグループが結構あるだけに、厳しいですよね。
菊地 やっぱり1分1敗で最終戦という状況は、ドイツワールドカップの日本代表じゃないけど、挽回するのはかなりキツイ。だからグループリーグは1戦目から順に大事ということ。
北 ボツワナとしては初戦の点の取り合いの中で、最低でも引き分けで食い止めておければと悔やまれます。
菊地 彼らは次世代のフットサル界をリードする存在。本人たちが望む望まないに関わらず。これからますます進化が求められるチームだから。これをいい経験にしてもらいたい。また来年も見たいな。
北 フォルサはジョイに勝ったんですよね?
菊地 2-1でジョイがリードしている状況だったんですけど。ジョイとしては昨日の試合は3-8で大洋薬品にやられているから、勝点6になったとしても得失点差がマイナスではきついと。それでパワープレーをしたんだけど、やっぱり上手くなくて(笑)、フォルサに逆転をされてしまった。ここ数年来の傾向なんだけど、パワープレーはほとんど上手くいかない。「何かやらなきゃいけない」という気持ちに駆られて、やらないよりかはやる、という感じにも見える。何度も言ってるかもしれないけど、「やらない勇気」というのも必要だと思う。
北 うん。ジョイにはピボ当てというゴールが計算できるパターンがある。パワープレーをすることで、それができなくなる。「このままの方が点を取れる」という判断をすべきだったのかもしれません。結果は大洋薬品が1位で2位はフォルサが逆転でなったと。
菊地 フォルサは得失点差が-2だったんだけど、以降のグループの結果待ちということになった。
Bグループ結果
FIRE FOX 2-1 D.C.Asahikawa Futsal Club
ESPERANCA 1-4 DEAR BOYS |
旭川の課題はリーグ戦マネージメント
菊地 グループBはファイルが負けたことでスクランブルな状況になって。旭川とディア・ボーイズを含めて3チームに可能性があった。試合を進めながら、勝点と得失点差と総得点をメモりながら見るという、かなりスリリングな展開になった。結果としてはファイルが旭川に勝利して、ディア・ボーイズが気落ちしているエスペランサにコツコツと点を取った。ディア・ボーイズが旭川と同勝点、同得失点差ながら、総得点で上回った。旭川が反省すべきは昨日の時点で得点できなかったことだろうね。
北 今日のファイル戦で見せたようなフットサルが、エスペランサ戦でもできていれば。ファイルが5点、ディア・ボーイズが4点取っているチームから1点しか取れなかったのが痛かった。
菊地 実力はあるし、ファイルとの対戦が楽しみというのはあるけど、勝ち上がりを計算していく上ではファイル戦は当てにならないから。2連勝でいける可能性が強かったのであれば、もっと得点を取ることも考えて進めなければいけなかった。すごくいいチームで成長しているけど、その辺がまだナイーブ。チームは自分たちの形がすごくよく出来ていて、今まで目立っていた⑨菅原和紀、⑦佐々木洋文、⑥嵯峨祐太の3枚だけでなく、他の選手も自分の特徴を出していた。
北 試合後はもう号泣。Aピッチで旭川の試合が終わったときに、Bピッチのディア・ボーイズは4-1で残り20秒……。2位のディア・ボーイズについては?
菊地 エスペランサを押し込んではいたけど、「押し込む展開は苦手なんだ」という昨日の話通り、なかなか得点には結び付かなかったみたい。3-0のときにエスペランサが1点返した時点で、得失点差で旭川に主導権が移った。そこからディア・ボーイズがまた決めて彼らが2位になったと。会場の人たちはどうだったんだろう? あんまりその辺の計算を楽しんでなかったような気もした。
北 「どっちでもいいかな」という感じだったのかもしれませんね。
菊地 オレはもうすごいハラハラドキドキしてて。AピッチとBピッチの真ん中で右に左に首を振って、1人で興奮していたんだけど(笑)。
北 スコアをつぶさにつけていたりしないと、わかりづらいのかもしれませんね。場内アナウンスでの説明もありませんし。また、4年連続全日本選手権出場、2年連続九州リーグ優勝のエスペランサは3連敗でした。
菊地 九州では突出した実績を誇っているチームではあるんだけど。全国大会になるといい部分が出てこない。Fリーグに向けてというところでは、大幅で急速な戦力アップが望まれるところでしょう。初年度のFリーグのパフォーマンスは期待していないみたいな話が方々から出ているけど、そういう温かい目で地元の人が見るのも限度があると思う。決して他に娯楽がないわけではないし、色々なイベントがある中でフットサルを見に来てもらうんだから。そういう意味では「強化をしているよ」というアピールもしていかないといけないと思う。ただ、AMVにしてもそうなんだけれども、今いる選手からすれば、いきなり全国リーグのステージに上げられてしまったという感じなんだと思う。現場の選手からすれば戸惑いがすごくあると思う。その点は考慮しないといけない。
北 まだ彼らは全国リーガーではないわけではないですしね。
Cグループ結果
Praia Grande 1-0 PREDATOR URAYASU FUTSAL CLUB
大原学園JaSRAフットサルクラブ 9-1 レキオスFC |
ジョナス、ジョナりまくる!
菊地 大原学園はプレデターが順当に勝つことを期待して、監督の②ジョナス・ナシメントが、いきなり3アシスト、1ゴール、後半もブイブイという感じで。疲労蓄積でどうしようもないレキオスに点差をつけていくと。
北 初戦のプレデター戦(3-4)から、すさまじい凋落ぶりですね(苦笑)。
菊地 確かに(笑)。個人的にレキオスは買っているというかさ、好きなんだけど。同じ動きをするとはいえ、普段使わない筋肉を使うから、たぶん、すごい筋肉痛なんじゃないかな(笑)。
まさにジョナった試合なんだけど、ジョナス、39才なんだって。すごいね。それで、一向にピリッとしないのがプレデター。
北 プレデターはどういう感じでプライア・グランジに負けたんですか?
菊地 プレデターは基本的につないでつないでというフットサルをするんだけど、全て2タッチなわけ。そうすると追いついちゃうんだよね、しっかり守れるチームは。パスは回してるけど、先手を取ってるシーンは全くない。そこに尽きると思う。プライア・グランジのラッキー的な1点が決まって終了。わざわざ波乱を起こして、ジョイに続くかき回し役になってます。
Dグループ結果
府中アスレティックFC 1-1 MAG’S FUTSAL CLUB
Junjies 2-0 明治大学体育会サッカー部
Junjies 2-6 MAG’S FUTSAL CLUB
府中アスレティックFC 6-3 明治大学体育会サッカー部 |
順当に府中、マグが決勝T進出
菊地 ここは今日の1試合目に府中とマグの対決があって、お互いに譲らなかったという感じだね。攻撃よりも守備が上回って、あんまりチャンスも作らせなかったし。最終的には引き分けでいいかなという雰囲気も感じられた。
北 引き締まった試合だったと思う。こういう試合は意外と少ない。
菊地 自分たちのやるべきことをやって、チャンスをうかがうんだけれども、相手もしっかり守って、なかなかスキを作れなかった、作らせなかった。変なミスも少ないし、割といい試合だったんじゃないかな。他の2チームの実力が落ちることもあって、ここは無風区だったという感じ。次の試合もお互いに勝って、勝点7であれば確実にワイルドカードが取れる。この時点でDグループ1位になれば、Eグループ1位になるであろうアルーサ。ワイルドカード(1位)になればプライア・グランジと当たるということだったんだけど。記者の間では「どっちと当たるのが嫌なんだろう」という話題になったんだけど、結論としては「どっちも嫌だな」と(笑)。
北 これが例えばワイルドカードになって当たるのが大洋薬品とかだったら、駆け引きも生まれたんでしょうけど。アルーサとプライア・グランジであれば、変に駆け引きをしない方がチームとしてはベターだと思います。
菊地 そうだね。例えば主力を休ませる試合にするとか、そういう方向にいいという状況ではあったね。
北 府中はケガをしている⑲前田喜史がベンチから外れて、同じくケガ持ちの⑥鈴木隆二も4-1となった後半からは出なかった。
菊地 ただ、マグの方は⑤西村竜司が退場してしまった。1stセットでかなり効いている選手だから気掛かり。
北 完全なセット分けのチームだけに、1枚が欠けたときの影響は大きいかも。
菊地 結果がどう転ぶかわからないけど、最終戦ではそういうことをやってはいけなかった。
Eグループ結果
YAMANOYA CASA DA SOGURA FUTSAL 7-3 AMV FUTSAL
STANDARD7 3-6 arusa
STANDARD7 4-4 AMV FUTSAL
YAMANOYA CASA DA SOGURA FUTSAL 0-0 arusa |
ヤマノヤのがんばりにアルーサ苦戦
菊地 アルーサが1位で抜けるだろうという形でずっと見てきたんだけど、ヤマノヤがすごくがんばった。AMVに7-3で勝って、アルーサとガチンコ勝負的な感じになった。アルーサもちょっと受けちゃった感じがあって、かなり苦しんでいた。どちらもチャンスはあったけど、結局0-0。結果としてはアルーサが1位でヤマノヤのワイルドカードはなしと。
もう一方はAMVとスタンダード。スタンダードは今回2分1敗で、いつも通りという感じだったかな。あとはAMV。エスペランサと同じようにFリーグ参加チームとしては厳しい。
北 セレクションをしてたり、代表が関東リーグを見に来たりしているみたいですけど。
決勝トーナメント1回戦
第1試合 大洋薬品/BANFF-DEAR BOYS |
ここからは「ストップ・ザ・大洋薬品」
北 決勝トーナメントからは1面コート、プレーイング20分になります。
菊地 それによって本来の実力がドカッと出ることが予想される。全体を通して見ると、ここからは、「ストップ・ザ・大洋薬品」とういところが最大の注目点。ディア・ボーイズはとにかく徹底して守って困らせられるか。
北 これまでのように狭いピッチでスペースを消すというのは難しくなってきますが……。
菊地 技術・戦術・体力で勝てないから、どのチームもメンタル的なところを突いてスクランブルに持ち込めるかということになると思う。
北 東海リーグも半面コートでやることも多くて、彼らの実力が正確に反映されることが少なかった。しかも全日本選手権という大舞台。ここでどういうパフォーマンス見せてくれるのかは楽しみではあります。
菊地 パワーではもちろんヒケを取るんだけど、直線的なスピードで言えばディア・ボーイズには⑪新貝督、⑭崎山浩二など速い選手がいる。カウンターが1発決まれば面白い展開になるかもしれない。
北 ディア・ボーイズはスポンサーがついてないらしくて。活動費もユニホームも全て自腹らしいんです。選手たちも「スポンサーが欲しい」と言っているんですが。そんなチーム対、大スポンサーがついているチーム。実力差も相当あると思いますが、環境的にはすごい違う。
菊地 そういう対戦があるのも、今しがたのうちというか。これからはなかなかそういうこともなくなるかもしれないから。
北 何年もそういう状況だったら、それも困りますけどね(笑)。
第2試合 FIRE FOX-PREDATOR URAYASU FUTSAL CLUB |
勝ち上がるためのキッカケになる
菊地 チームのネームバリューでいうと、一番の注目カードになるけど、お互いグループリーグではシックリ来なかった。この大会で勝ち上がるのであれば、ここに勝つことがキッカケになると思う。そういう意味では熱い試合になる。ファイルはいつも以上のテンションを出すだろうし、プレデターは相手に合わすチームだから、相手が強ければいいプレーをするかもしれない。
北 プレデターは相手との相乗効果で自分たちの力を引き出される感じはある。
菊地 そう考えるとファイルは戦い方を考える必要もあるかもしれない。
北 最初はペースを落として、しっぽりしたゲームにするとか。
菊地 そうだね。
北 プレデターのGK①川原永光によると、「後ろが安定しない」と。今日は④市原誉昭が体調を崩して出場しなくて、③平塚雅史もケガで100%ではない。ポロポロとやられるのが多いのは、守備の要が固定できないことに原因がありそう。そういうスキを突くのが大好きな⑦稲葉洸太郎がファイルにはいますから、気をつけないとやられてしまうでしょう。
第3試合 府中アスレティックFC-Praia Grande |
府中有利もプライア・グランジは侮れない
菊地 今大会の府中はすごく波がなく進んでいるという感じ。すごくピンチになったとか、逆にすごくいいパフォーマンスになったとかはないから、どうなるかわからない。プライア・グランジはかなりいいチーム。攻撃面では特筆すべきものはないけど、守備はしっかりしている。
北 府中は結果だけ見れば順調な感じを受けるけど、修正点が逆に明確になりづらいのはあるかもしれない。だから、府中は良かった部分は伸ばして、悪かった部分を修正して、という作業をどれだけできるか大事だと思う。府中が有利なのは間違いないけど、プライア・グランジはプレデターを食っていて自信もつけている。しかも府中はプレデターと同じようなチームだからシミュレーションにもなっているし。
第4試合 MAG’S FUTSAL CLUB-arusa |
総合力で上回るのはマグ
北 かなりオープンで面白いゲームになりそう。
菊地 マグも府中と同じように、グループリーグは特に揺さぶられることなく3試合が終わったという感じ。去年に比べるとレベルは上がっているし、総合力では上回っている。一方のアルーサは最後の3試合目でミソがつかなければという心配がある。
北 なんか盛り下がっちゃったような。
菊地 テンション下がってしまった感じはあったね。
北 アルーサのピッチをワイドに使って、スピードとコンビネーションでかき回すというフットサルは1面コートの方が発揮しやすい。ここまでは⑧水上玄太が前線でテクニックを使って点を取るという感じだったけど。
菊地 何というか半径の短いところでのプレーだったけども。本来の良さが出るのはロングレンジでのプレー。ちょっと大きめに出して、敵を引き離したりするところに鋭さがあって、そこが魅力的な選手が多い。そこを上手く出せるかどうか。マグとしては、知っているだろうから、どうやって抑えるか。面食らってからではもう遅いと思う。地元での試合だし、その点では有利という気もするけど。 |